久々の登山 立山へ 二日目は楽しくてやがて悲しき…
朝ごはんは7時からです。バイキング形式なので、くうみんはいつもどおりのてんこ盛り、おじさんもくうみんほどではなくても、今日は山登りのため、たくさん食べていました。

いつものてんこ盛り
今日はそんなに距離がないはず、チンタラ8時半頃出発しました。
紅葉がきれいです。紅葉は当たりとハズレの年があると言いますが、今年は当たりじゃないかしら?
「きれいだね~」
「来て良かったね~」
前を女性二人組が歩いています。
「お先にどうぞ」
「私たちも遅いですよ」
「いいえ、私たちは後期高齢者ですから」
「まあ、そんな。それじゃお先に」
やまんば、山ガールもたくさんいます。やまんばは山岳用のチノパンを履いている人で、山ガールは山スカートを履いている人です。
よって、くうみんはやまんばです。

朝のうちちょっとモヤっていましたが…
のんびり歩いて、川を渡ると、いよいよ500メートルを一気に上がる登りになります。写真をバチバチ撮りながら登ります。

何も知らず、まだ元気だった時

ほ~ら、きれいでしょ!

どうだ!

シラタマの木 実はサロメチールの味

コケモモの実 甘酸っぱい
上りはきついものですが、きれいな紅葉を眺めながら登ると、そんなにきつく感じないから不思議です。
2時間かかるところを、1時間40分で剣御前小屋に着きました。
「真砂沢ロッジに泊まる方は予約をお願いします」
と、書かれた立札がありました。今晩泊まる予定の山小屋です。早速携帯で連絡。
「すみません今晩泊まりたいんですが」
言うと、そっくりそのまま自分にも聞こえる。3秒くらい経ってから、向こうの返事が聞こえる。
海外からの電話だと、一秒くらいのタイムラグがあるけれど、そんなに離れている訳でもないのにタイムラグがあるとは…山で電波が反射するのだろうか?
予約も終わり、また歩きだしました。一時間30分ほど歩いて剣沢小屋の前で昼食をとりま
した。
持ってきたスープ春雨と、スープパスタです。カップラーメンだとスープが残ったら厄介なので、はじめからスープも飲めるものをと、これにしました。

山の中にはスープ一滴、ゴミ一つ残しちゃなんねえだ
さて行くか、と思ったら、「剣沢雪渓を歩く方は、剣沢小屋で説明を受けてください」の立札に気づきました。
小屋の受付にいたお兄さんが、一枚の紙を出して説明してくれました。
「ここのところ雪渓の状態が悪いので、上の巻道を歩いてください。あと注意するのはこことここと…」
「はい、ありがとうございます」

お兄さんがくれた地図
行ったことがある道だもんね、大丈夫。
紅葉も山行を祝ってくれているかのように、きれいです。
きれいな紅葉に酔いしれているうちにいよいよ雪渓に差し掛かりました。
「なにこれ」
「危ないよ」

アイゼン装着
アイゼンを履いて、おにいさんからもらった地図を片手に行きます。
いつものことですが大抵一回は道を間違えて、大変な目にあいます。今回も、登るべきでない巻道に行こうと雪渓から上がりましたがこれが頭くらいの大きさの石が、あたかも砂が崩れるようにザラザラと崩れ落ち、しかし行かないといけない、と必死で食らいついて30分くらいもロスしたかもしれません。
あとから気づきましたが、もう遅い。わざわざ歩きづらい道を歩きます。
雪渓はボロボロで危ないところには山岳警備隊の人がいました。
「こちらを通ってください」
「ありがとうございます」
街中で言えば交通整理でしょうか?

スラブ(一枚岩)を渡るおじさん
ここまで来て気付きました。今までたくさんいたはずのやまんば、山ガールの姿がありません。やまんばはくうみん一人…
この道は10年近く前ですが2回ほど来ています。その時は女性の姿も多かったのに…
10年近くの歳月の間に、この道は前とは比べ物にならないほど山が荒れてしまったらしい。その先の仙人温泉から阿曽原へ行く道も、以前のルートは崩壊したので、もっと時間のかかる道がルートになったようで、歳月は山の姿すら変えるもの…

ボロボロの雪渓

落ちたら怖いクレバス
2時ごろ着く予定が、
「3時頃着けば…」
「4時頃着けば…」
ついには
「暗くなる前に…」
となりました。

真砂沢ロッジが見えてきた!
やっと真砂沢ロッジに着いたのは4時45分ごろ、暗くなる寸前でした。
「こんにちは、予約したおじさんとくうみんです」
「お疲れ様です」
くうみんはおやぢさんに尋ねました。
「いつも雪渓こんなにぼろぼろでしたっけ?雪渓の上を歩ければ楽なのに、巻道ばかりで時間はかかるし、歩きづらいし困りました」
おやぢさんが答えます。
「去年今年と雪渓の状態が悪いんだよ」
ふ~ん、これも異常気象のせいかしら?
「今日は何人くらい泊まるんですか?」
「5人だ。昨日は15人、台風の日は別として初めての一桁だよ。もう来週には小屋を閉めるけどね。あんたたちは個室にしてあげたからね」
「そうですか、ありがとうございます」
山小屋は男女混合の相部屋が普通です。着替えなんかはやはり気を使います。個室はやまんばにとってありがたいことです。
かけ湯だけですが体を洗うこともできました。
トイレは外にあって不便ですが、ここは山の中、安全を確保していただくのが一番期待することです。
「足が痛い…」
くうみんはいつの間にかびっこをひいていました。右足の足首をひねったらしく、外側のほうが痛くて普通に歩けません。
明日は大丈夫だろうか?

個室にしてくれた真砂沢ロッジ

真砂沢ロッジの夕食。山小屋のご飯は何故か美味しい。
真砂沢ロッジは一泊二食付き8千500円、350ml缶ビール一本500円。
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いつものてんこ盛り
今日はそんなに距離がないはず、チンタラ8時半頃出発しました。
紅葉がきれいです。紅葉は当たりとハズレの年があると言いますが、今年は当たりじゃないかしら?
「きれいだね~」
「来て良かったね~」
前を女性二人組が歩いています。
「お先にどうぞ」
「私たちも遅いですよ」
「いいえ、私たちは後期高齢者ですから」
「まあ、そんな。それじゃお先に」
やまんば、山ガールもたくさんいます。やまんばは山岳用のチノパンを履いている人で、山ガールは山スカートを履いている人です。
よって、くうみんはやまんばです。

朝のうちちょっとモヤっていましたが…
のんびり歩いて、川を渡ると、いよいよ500メートルを一気に上がる登りになります。写真をバチバチ撮りながら登ります。

何も知らず、まだ元気だった時

ほ~ら、きれいでしょ!

どうだ!

シラタマの木 実はサロメチールの味

コケモモの実 甘酸っぱい
上りはきついものですが、きれいな紅葉を眺めながら登ると、そんなにきつく感じないから不思議です。
2時間かかるところを、1時間40分で剣御前小屋に着きました。
「真砂沢ロッジに泊まる方は予約をお願いします」
と、書かれた立札がありました。今晩泊まる予定の山小屋です。早速携帯で連絡。
「すみません今晩泊まりたいんですが」
言うと、そっくりそのまま自分にも聞こえる。3秒くらい経ってから、向こうの返事が聞こえる。
海外からの電話だと、一秒くらいのタイムラグがあるけれど、そんなに離れている訳でもないのにタイムラグがあるとは…山で電波が反射するのだろうか?
予約も終わり、また歩きだしました。一時間30分ほど歩いて剣沢小屋の前で昼食をとりま
した。
持ってきたスープ春雨と、スープパスタです。カップラーメンだとスープが残ったら厄介なので、はじめからスープも飲めるものをと、これにしました。

山の中にはスープ一滴、ゴミ一つ残しちゃなんねえだ
さて行くか、と思ったら、「剣沢雪渓を歩く方は、剣沢小屋で説明を受けてください」の立札に気づきました。
小屋の受付にいたお兄さんが、一枚の紙を出して説明してくれました。
「ここのところ雪渓の状態が悪いので、上の巻道を歩いてください。あと注意するのはこことここと…」
「はい、ありがとうございます」

お兄さんがくれた地図
行ったことがある道だもんね、大丈夫。
紅葉も山行を祝ってくれているかのように、きれいです。
きれいな紅葉に酔いしれているうちにいよいよ雪渓に差し掛かりました。
「なにこれ」
「危ないよ」

アイゼン装着
アイゼンを履いて、おにいさんからもらった地図を片手に行きます。
いつものことですが大抵一回は道を間違えて、大変な目にあいます。今回も、登るべきでない巻道に行こうと雪渓から上がりましたがこれが頭くらいの大きさの石が、あたかも砂が崩れるようにザラザラと崩れ落ち、しかし行かないといけない、と必死で食らいついて30分くらいもロスしたかもしれません。
あとから気づきましたが、もう遅い。わざわざ歩きづらい道を歩きます。
雪渓はボロボロで危ないところには山岳警備隊の人がいました。
「こちらを通ってください」
「ありがとうございます」
街中で言えば交通整理でしょうか?

スラブ(一枚岩)を渡るおじさん
ここまで来て気付きました。今までたくさんいたはずのやまんば、山ガールの姿がありません。やまんばはくうみん一人…
この道は10年近く前ですが2回ほど来ています。その時は女性の姿も多かったのに…
10年近くの歳月の間に、この道は前とは比べ物にならないほど山が荒れてしまったらしい。その先の仙人温泉から阿曽原へ行く道も、以前のルートは崩壊したので、もっと時間のかかる道がルートになったようで、歳月は山の姿すら変えるもの…

ボロボロの雪渓

落ちたら怖いクレバス
2時ごろ着く予定が、
「3時頃着けば…」
「4時頃着けば…」
ついには
「暗くなる前に…」
となりました。

真砂沢ロッジが見えてきた!
やっと真砂沢ロッジに着いたのは4時45分ごろ、暗くなる寸前でした。
「こんにちは、予約したおじさんとくうみんです」
「お疲れ様です」
くうみんはおやぢさんに尋ねました。
「いつも雪渓こんなにぼろぼろでしたっけ?雪渓の上を歩ければ楽なのに、巻道ばかりで時間はかかるし、歩きづらいし困りました」
おやぢさんが答えます。
「去年今年と雪渓の状態が悪いんだよ」
ふ~ん、これも異常気象のせいかしら?
「今日は何人くらい泊まるんですか?」
「5人だ。昨日は15人、台風の日は別として初めての一桁だよ。もう来週には小屋を閉めるけどね。あんたたちは個室にしてあげたからね」
「そうですか、ありがとうございます」
山小屋は男女混合の相部屋が普通です。着替えなんかはやはり気を使います。個室はやまんばにとってありがたいことです。
かけ湯だけですが体を洗うこともできました。
トイレは外にあって不便ですが、ここは山の中、安全を確保していただくのが一番期待することです。
「足が痛い…」
くうみんはいつの間にかびっこをひいていました。右足の足首をひねったらしく、外側のほうが痛くて普通に歩けません。
明日は大丈夫だろうか?

個室にしてくれた真砂沢ロッジ

真砂沢ロッジの夕食。山小屋のご飯は何故か美味しい。
真砂沢ロッジは一泊二食付き8千500円、350ml缶ビール一本500円。
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