偶然だらけの傷心旅行 その2
次の日の朝はおにぎりを作ってもらって部屋で食べました。

朝のおにぎり弁当。おいしかったです
他にも出場する人がいるらしいけど、その人たちは車で来ているとのこと。うちはバスで行きました。バスで10分ほどいったところが最寄りのバス停ですが、会場はこれからさらに20分歩いた所だといいます。
帰りのバスの時刻も調べました。
スタートは9時、15キロレースだから11時には戻れるだろう。帰りのバスは、11時18分。その次は13時18分までないので、絶対にこれに乗らねばなりません。
「俺、大丈夫かな?」
「大丈夫だと思うけど、私、ひょっとしたら入賞するかもよ。有り得なくもないよ」
「それならいいけどな」
会場に向かう道は、向こうが霞んでいます。
「あれ、砂埃か?」
「まさか、朝霧でしょ」
しかしそれはまごうかたなき砂埃でした。某温泉地のある水上町!舗装してくれ~!!

どへ~、勘弁して欲しい
砂ぼこりでかすむ道の奥に会場らしきものが見えました。受付を済ませ、ゼッケンをつけてスタートを待ちます。
「それじゃ、頑張って」
いつもの癖でおじさんは後ろの方からスタートします。くうみんはなるべく前のほうに陣取ります。こんな小さな市民大会でも、いやだからこそ、入賞できるかもしれないと、真剣、本気出します。
「スタート!」
何がなったか覚えていない。もう走ることしか考えていない。

高低差100メートルと超えるタフなコース
砂埃の道を過ぎると、延々と上り坂が続く。スタートから3.5キロは上り坂。それから下りが続いて、また上り…
苦しい。上り坂は苦しい。いつも平坦なところばかり走る身には実にこたえる。上りは順位を上げるチャンス、下りはタイムを上げるチャンスと考えていたが、激しいアップのあとのダウンはすぐにスピードが上がらない。
恥ずかしながら少し歩いてしまった。女子に抜かれる!抜き返せ!
15キロ、そんなに遠い道のりではない。しかし、短い距離はスピードが勝負になる。抗がん剤の影響、そしてその上に加齢…
13キロ地点からはずっと下りになった。激しい上りの次の下り、しばらく速度を緩めて休む。
ゴールが近いと感じた時、ゴール前、500mくらいだろうか、よし!ここでラストスパートかましちゃる!
「くうみんターボ!!」
「ガ~~~!!」
下りを利用し、ラストスパートをかける。
「あ、あの人、速い!」
沿道の人が叫ぶ。
速いだろう!どうだ!参ったか!
女を捨て、鼻の穴を膨らませ、眉をしかめ、鬼の形相、または敵から逃げるエリマキトカゲを彷彿とさせる必死の形相で、スパートをかける。膝のクッションを利用して、ザザザと走る。
ゴール前、前をおやぢが走っている。おやぢもラストスパートかけているが、こっちのほうが迫力勝ち!
ゴール!!
記録証をもらうと、6位でした。やった!ギリギリ入賞だ!
あずけた荷物を受け取り、ゴールでカメラを構えていると、見た顔がゴールしてきた。前田さ~んだ!
「くうみんです、写真撮らせてください」
「はい、どうぞ」

なかなかかっこいい前田さ~ん。後で聞くと、足を痛めたとのこと、お大事に。
しばらく経って、おじさん到着。
「どうだった?」
「6位入賞!」
「そうか、それは良かった」
ドヤ顔するくうみん。

おじさんゴール直前
表彰台に上がるのはやはり気分がいい。たとえ入賞ドンケツの6位でも、7位とは雲泥の差…

向かって一番右側が、一億歳の部6位くうみん
表彰式は終わりました。11時18分のバスはもう行ってしまいました。
「今11時40分…」
「仕方ない、歩いていこう」
バスならたった10分ですが、歩いていくと大変な距離です。しかも参加賞や、副賞で、荷物がいっぱい…
15キロ走ったあとに、トボトボと…

これはきれいなんだけど

これ、どうにかして欲しい

すすきが出てる。もう秋
これから二人は、どうなるのでしょう?
続く

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朝のおにぎり弁当。おいしかったです
他にも出場する人がいるらしいけど、その人たちは車で来ているとのこと。うちはバスで行きました。バスで10分ほどいったところが最寄りのバス停ですが、会場はこれからさらに20分歩いた所だといいます。
帰りのバスの時刻も調べました。
スタートは9時、15キロレースだから11時には戻れるだろう。帰りのバスは、11時18分。その次は13時18分までないので、絶対にこれに乗らねばなりません。
「俺、大丈夫かな?」
「大丈夫だと思うけど、私、ひょっとしたら入賞するかもよ。有り得なくもないよ」
「それならいいけどな」
会場に向かう道は、向こうが霞んでいます。
「あれ、砂埃か?」
「まさか、朝霧でしょ」
しかしそれはまごうかたなき砂埃でした。某温泉地のある水上町!舗装してくれ~!!

どへ~、勘弁して欲しい
砂ぼこりでかすむ道の奥に会場らしきものが見えました。受付を済ませ、ゼッケンをつけてスタートを待ちます。
「それじゃ、頑張って」
いつもの癖でおじさんは後ろの方からスタートします。くうみんはなるべく前のほうに陣取ります。こんな小さな市民大会でも、いやだからこそ、入賞できるかもしれないと、真剣、本気出します。
「スタート!」
何がなったか覚えていない。もう走ることしか考えていない。

高低差100メートルと超えるタフなコース
砂埃の道を過ぎると、延々と上り坂が続く。スタートから3.5キロは上り坂。それから下りが続いて、また上り…
苦しい。上り坂は苦しい。いつも平坦なところばかり走る身には実にこたえる。上りは順位を上げるチャンス、下りはタイムを上げるチャンスと考えていたが、激しいアップのあとのダウンはすぐにスピードが上がらない。
恥ずかしながら少し歩いてしまった。女子に抜かれる!抜き返せ!
15キロ、そんなに遠い道のりではない。しかし、短い距離はスピードが勝負になる。抗がん剤の影響、そしてその上に加齢…
13キロ地点からはずっと下りになった。激しい上りの次の下り、しばらく速度を緩めて休む。
ゴールが近いと感じた時、ゴール前、500mくらいだろうか、よし!ここでラストスパートかましちゃる!
「くうみんターボ!!」
「ガ~~~!!」
下りを利用し、ラストスパートをかける。
「あ、あの人、速い!」
沿道の人が叫ぶ。
速いだろう!どうだ!参ったか!
女を捨て、鼻の穴を膨らませ、眉をしかめ、鬼の形相、または敵から逃げるエリマキトカゲを彷彿とさせる必死の形相で、スパートをかける。膝のクッションを利用して、ザザザと走る。
ゴール前、前をおやぢが走っている。おやぢもラストスパートかけているが、こっちのほうが迫力勝ち!
ゴール!!
記録証をもらうと、6位でした。やった!ギリギリ入賞だ!
あずけた荷物を受け取り、ゴールでカメラを構えていると、見た顔がゴールしてきた。前田さ~んだ!
「くうみんです、写真撮らせてください」
「はい、どうぞ」

なかなかかっこいい前田さ~ん。後で聞くと、足を痛めたとのこと、お大事に。
しばらく経って、おじさん到着。
「どうだった?」
「6位入賞!」
「そうか、それは良かった」
ドヤ顔するくうみん。

おじさんゴール直前
表彰台に上がるのはやはり気分がいい。たとえ入賞ドンケツの6位でも、7位とは雲泥の差…

向かって一番右側が、一億歳の部6位くうみん
表彰式は終わりました。11時18分のバスはもう行ってしまいました。
「今11時40分…」
「仕方ない、歩いていこう」
バスならたった10分ですが、歩いていくと大変な距離です。しかも参加賞や、副賞で、荷物がいっぱい…
15キロ走ったあとに、トボトボと…

これはきれいなんだけど

これ、どうにかして欲しい

すすきが出てる。もう秋
これから二人は、どうなるのでしょう?
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