知らない世界はこれで最後だ!くうみん父とくうみん、お互いに知らなかった世界
くうみんは子供のころ、よく家事をする良い子でした。だから妹のマキロンは、
「いい子ぶってる!」
とよく言いましたが、くうみんには意味が分かりませんでした。
くうみん家は訳あって、子供のころは父子家庭でした。その後いろいろ流転の日々を送ることになるのですが…
だから誰かがやらねばならぬのです。お手伝いではなく、仕事なのです。そんなこと言うならマキロンもやってよ…と思いました。
掃除だって洗濯だってしなきゃいけないし…食事は、朝は父が作り、昼は給食、夕飯は小学生のくうみんが作ります。ご飯と永谷園の味噌汁、肉屋で買ってきたコロッケ、幅1センチのキャベツの千切り…思えばこのころから永谷園にはお世話になっています。
時は過ぎ、就職のため、くうみんは伯母さんの家に居候することになりました。父と、マキロンが住んでいる家にはたまに行って、留守中に掃除をして、夕飯を作ってメニューを書き置いて帰ります。
「今日のおかず 肉じゃが、魚の煮つけ、味噌汁…」
皆さん!こんな良い子です!こんな良い子だったのです!しかし、ある日伯母の口から信じられない言葉が出てきたのです。
一緒に夕飯を食べていた時です。伯母が言いました。
「うちの子は掃除なんかなにもしない、だらしないってあんたのお父さんが言ってたよ」
やっぱり…そう思って言いました。
「マキロンでしょ、あの子何にもしないのよ」
「くうみんも何もしないって、言ってたよ!」
えっ!どうして?その時は言葉が出ず、そのままご飯を食べ続けました。
これはずっとくうみんの中で謎でした。どうしてわからないんだろう。きれいにハタキをかけて、掃除器かけて、雑巾で拭いて…
そのうちくうみんはおじさんと結婚し、忙しさにまぎれ、そして仲たがいがあって、十数年、父の家を訪れませんでした。
そしていつであったか記憶は定かではありませんが、もう父も歳、と付き合いを再開しました。当時掃除はダ〇キンに頼んでいたらしいのですが、高いので3か月に一度頼んでいるとのこと。
「高い割には行き届いていない…」
そのうち介護保険のヘルパーさんがしてくれるようになりました。
「ヘルパーさんが掃除をしてくれない」と、ぶつくさ言います。どれどれとみると、きれいに掃除をしてあります。
「してあるよ。汚く見えるのは物が多いから。捨てなよ、これ」
そう、父はくうみんが子供のころからくだらないものを買うのが好きで、そのためいくら掃除してもきれいに見えないのです。
ある日、ふと思い出して、おじさんに言ったことがあります。
「くうみん父はヘルパーさんが掃除しないって言ってるけど、ちゃんとしてる。くうみんだってやってたのに何もしないっていてたけど、どうしてだろう」
おじさんが解説してくれました。
「それはね、部屋っていうのは汚さなきゃ汚れないと思っているの」
「えっ、何もしなければ埃もなくきれいなままだと思っているの?」
「そう。だから掃除した部屋っていうのはホテルや旅館みたいな部屋だと思っているの」
「嘘!自分でごちゃごちゃ買ってくるくせに…ひょっとして、おじさんもそう思っていたとか?」
「うん、一人暮らしして、初めて部屋って何もしなくても汚れるんだと知った」
おじさんもずっと自宅だったのでお母さんが掃除してくれていたのです。
くうみんは、家を出て行った後も留守中に時々掃除しに行っていたけど、しているところを見なければ「掃除なんかしなくても汚れない」と思うわな。
知らなかった!掃除しなくても汚さなければ汚れないと思う人がいる…
とっつぁん!くうみんがやってたんだよ!くうみんが掃除していたんだよ!お互いにわからなかったんだねえ。
お盆も終わり!これからでいい、あの世でせいぜい働いてくれ!
クリックいただければ幸いです。

にほんブログ村
「いい子ぶってる!」
とよく言いましたが、くうみんには意味が分かりませんでした。
くうみん家は訳あって、子供のころは父子家庭でした。その後いろいろ流転の日々を送ることになるのですが…
だから誰かがやらねばならぬのです。お手伝いではなく、仕事なのです。そんなこと言うならマキロンもやってよ…と思いました。
掃除だって洗濯だってしなきゃいけないし…食事は、朝は父が作り、昼は給食、夕飯は小学生のくうみんが作ります。ご飯と永谷園の味噌汁、肉屋で買ってきたコロッケ、幅1センチのキャベツの千切り…思えばこのころから永谷園にはお世話になっています。
時は過ぎ、就職のため、くうみんは伯母さんの家に居候することになりました。父と、マキロンが住んでいる家にはたまに行って、留守中に掃除をして、夕飯を作ってメニューを書き置いて帰ります。
「今日のおかず 肉じゃが、魚の煮つけ、味噌汁…」
皆さん!こんな良い子です!こんな良い子だったのです!しかし、ある日伯母の口から信じられない言葉が出てきたのです。
一緒に夕飯を食べていた時です。伯母が言いました。
「うちの子は掃除なんかなにもしない、だらしないってあんたのお父さんが言ってたよ」
やっぱり…そう思って言いました。
「マキロンでしょ、あの子何にもしないのよ」
「くうみんも何もしないって、言ってたよ!」
えっ!どうして?その時は言葉が出ず、そのままご飯を食べ続けました。
これはずっとくうみんの中で謎でした。どうしてわからないんだろう。きれいにハタキをかけて、掃除器かけて、雑巾で拭いて…
そのうちくうみんはおじさんと結婚し、忙しさにまぎれ、そして仲たがいがあって、十数年、父の家を訪れませんでした。
そしていつであったか記憶は定かではありませんが、もう父も歳、と付き合いを再開しました。当時掃除はダ〇キンに頼んでいたらしいのですが、高いので3か月に一度頼んでいるとのこと。
「高い割には行き届いていない…」
そのうち介護保険のヘルパーさんがしてくれるようになりました。
「ヘルパーさんが掃除をしてくれない」と、ぶつくさ言います。どれどれとみると、きれいに掃除をしてあります。
「してあるよ。汚く見えるのは物が多いから。捨てなよ、これ」
そう、父はくうみんが子供のころからくだらないものを買うのが好きで、そのためいくら掃除してもきれいに見えないのです。
ある日、ふと思い出して、おじさんに言ったことがあります。
「くうみん父はヘルパーさんが掃除しないって言ってるけど、ちゃんとしてる。くうみんだってやってたのに何もしないっていてたけど、どうしてだろう」
おじさんが解説してくれました。
「それはね、部屋っていうのは汚さなきゃ汚れないと思っているの」
「えっ、何もしなければ埃もなくきれいなままだと思っているの?」
「そう。だから掃除した部屋っていうのはホテルや旅館みたいな部屋だと思っているの」
「嘘!自分でごちゃごちゃ買ってくるくせに…ひょっとして、おじさんもそう思っていたとか?」
「うん、一人暮らしして、初めて部屋って何もしなくても汚れるんだと知った」
おじさんもずっと自宅だったのでお母さんが掃除してくれていたのです。
くうみんは、家を出て行った後も留守中に時々掃除しに行っていたけど、しているところを見なければ「掃除なんかしなくても汚れない」と思うわな。
知らなかった!掃除しなくても汚さなければ汚れないと思う人がいる…
とっつぁん!くうみんがやってたんだよ!くうみんが掃除していたんだよ!お互いにわからなかったんだねえ。
お盆も終わり!これからでいい、あの世でせいぜい働いてくれ!
クリックいただければ幸いです。

にほんブログ村
- 関連記事
-
- 手元不如意と言う訳ではありませんが 金高騰中!くうみん買い取り屋さんへ! (2011/08/17)
- 知らない世界はこれで最後だ!くうみん父とくうみん、お互いに知らなかった世界 (2011/08/16)
- いつまで続く あなたの知らない世界の話 INペナン島 (2011/08/15)
スポンサーサイト