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損な役回りじゃ くうみんはボヤいているんだよ

 今回のことで、くうみんはつくづく損な役回りなもんだと思う。
 他の家族はすでに能力がない、折り合いが悪いなどで役に立たず、一人であっちこっち奔り回らなくてはならない。今までも、病院の送り迎えやケアマネの面談などがあったけど、こんなのを面倒がってはいけないのだった。
 まさか、弟が先に逝くとは想定外だった。
 実家の墓は弟に守ってもらおう…などと思っていたのが、そうはいかなかった。

 なんだかなあ、ため息が出てしまうよ。

 桐野夏生の小説に、「女神記」と言うのがある。にょしんきと読む。その中の挿話に、陽の巫女と陰の巫女と言うのが出てくる。陽の巫女は、祝い事をつかさどる巫女で、栄養のあるおいしいものをいつも食べて、みんなから大事にされている。
 陰の巫女は、死をつかさどる巫女で、死者が出ればその弔いをして、いつもは墓の近くの粗末な小屋に住んでいる。

 くうみんは、陰の巫女としてこの世に生まれてきたような気がする。おじさんの遺影と、あなたの遺影と、お骨。そして…
 子供には恵まれなかった。それはそれでいいと思った。愛する人と一緒に居られればそれでいいと思っていた。でも、その幸せはある日突然、なくなってしまった。
 30年の結婚生活だった。不幸な30年は長く、幸せな30年は短い。

 弟の死で霞んでしまったけど、7月6日はおじさんの命日だったんだ。弟のバカ野郎。あんたのせいでおじさんを偲ぶことができなかったじゃないか。

 元嫁には保険金が入るそうだ。これはせめてもの弟の気持ちだから、受け取ってもらうにやぶさかではない。
 しかし、私が弟からもらったものは、悲しみと奔走、それだけだ。あ、チコリもいるな。

 私と妹、弟の3人きょうだい。3人きょうだいだと、下の二人が仲良くなって、一番上は面倒を見るばかり。
 うちもそうだった。また、面倒を見てくれってか。それともあなたは死んでやっと、こっちに来る気になったってか。

 弟が選んだ元嫁は、なんだか母と妹に似ているぞ。やっぱ、ああいう気の強いのがタイプなのかな。(気が強いって強くないって私は知っている。弱いからキーキー大騒ぎをするの)
 母と妹は折り合いが悪い。性格はすごく良く似ているけど、似ているから気が合う訳ではないらしい。

 宮本浩次様の「冬の花」に、私が負ける訳がない~、というフレーズがある。私が負ける訳がない…そう思って今まで頑張ってきたけど、これが私の人生なのか。これが私のすべきことなのかと思うと、なんだかみじめになってきた。

 あなたが私に残したのは、あなたと最後までいた愛犬のチコリだけ。

 あなたと同じように、チコリは私になつかないのだろうか。






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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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