口下手なくうみん 皆様へのお願い
ブログを読んでいる人は、くうみんのことを「にぎやかでおしゃべりなオバさん」と思う人が多いのではないだろうか?
実際は違う。どちらかと言うと無口で、そして非常に口下手な人間だ。
フィットネスクラブでは、世間話くらいするオバ仲間はいるが、人が話しているのを聞いている時間の方が圧倒的に多い。
いまは黙筋トレ、黙浴の時代なので、かえって助かっている。
かと言って、ここで書いていることはウソではない。
人間、表現をするのに、話をする方が得意な人と、文章で表す方が得意な人がいると思っているが、くうみんは圧倒的に文章で表す方が得意らしい。
今回のジジイ事件があったので、
「おじさん、私を守ってください。あのジジイと会わないようにしてください」
と、祭壇に祈っているが、こういったエロがらみの願いを聞き届けてくれるかどうか、実ははなはだ心配なのだ。
と言うのも、以前こんなことがあった。
もう20年位前のことだ。その頃は外国人労働者が工事現場や工場にたくさんいた。特にイラン人。
そう言った出稼ぎ労働者のオヤジが、当時通っていたフィットネスジムにいた。よく筋トレをしていたが、すごい力で、背筋は一番重い重量を挙げていた。推定50代半ばか?
愛想も良く、たくさんの人と話をしていた。おじさんやくうみんにも、
「元気?」
と、明るく声を掛けてきた。
いい人。おじさんもくうみんも、そう思っていた。特におじさんは、見知らぬ異国で、労働条件も日本人とは差別されているであろう、彼のことを、「偉い人」と、思っていたらしい。
しかし、ちょうど今頃、ゴールデンウィークが近いある日、事件が起こった。
くうみんは家に帰ろうと、フィットネスクラブの階段を、小走りに降りた。そこに例のイラン人のオヤジが、階段を登って来て、踊り場でくうみんと鉢合わせしてしまった。
「キャッ、ごめんなさい」
「あっ、大丈夫ですか?」
にっこり笑って立ち去ろうとすると、
「ちょっと待って」
と、このイランオヤジが、声を掛けてきた。なぜか、いつもと違う、舐めるような目付き…
「今度会いましょう」
「うん、また明日ね」
「違う~」
意味ありげにおやじは近づいてくると、壁ドンしそうな勢いで、くうみんに迫ってきた。
「今度の土曜日、私休みだから、二人きりで食事をしましょう」
ニヤッと笑うと、もっと迫ってきた。
「二人きり~~~」
どひゃ~~~!
「それじゃね!」
そう言ってくうみんは足早に逃げていった。
この話をくうみんはおじさんにした。食事をしながら、くうみんはおじさんに訴えた。
「あのイランオヤジが迫って来たの」
「うん?」
おじさんはテレビを見つつ、ビールを飲んでいた。
「だから、あいつが二人で食事をしようって言って来たの…」
「いいじゃないか、ご馳走になって来いよ」
「だって、すごくいやらしい感じで…」
一生懸命訴えたつもりだったが、おじさんには通じなかった。終いに怒り出してしまった。
「お前をどうこうしようなんて男はこの世に一人だっていないんだよ!!」
おじさんはこの話を友達にも話していた。
「こいつは、イラン人が迫って来たなんて、カン違いしているんだよ。あいつ、良い奴なのに、かわいそうに」
「わはは!願望かね!」
悲しかった。
しかたないので、自衛のため、常にホイッスルを首からぶら下げるようにしたが、これっておかしいと思うようになった。
自分の家族が危険な目に遭うのを阻止するのは男の役目じゃない?
くうみんはどうしたら、この危機をおじさんに分かってもらえるか、考えた。そして思い付いたのが一人芝居だ。
「おじさん、あの時の状況をやってみるから、見ていて」
「ふん」
おじさんはつまらなそうな顔をして、いつもの定位置のソファに寝そべった。
「ここはフィットネスクラブの階段の踊り場です!」
おじさんを前にくうみんは演じた。
イラン人「今度会いましょう」
くうみん「うん、また明日ね」
イラン人「違う~~~」(壁ドン)
と、このように一人二役をしたのだった。ようやく、おじさんはその事態を理解したらしい。
「何で今まで黙っていたんだ!!」
「言ったじゃない!!言ったのに、全然わかってくれなかったんじゃない!」
すると、おじさんはボソッとつぶやいた。
「お前の話はくだらないから、聞いていない」
この一言はくうみんにとって非常な衝撃で、今でも思い出すと涙が出て来るほどだ。
しかし、ひょっとして、「くだらないから聞いていない」のではなく、「話術が下手でつまらない」から、聞きたくないのかも知れないと、たった今思った。
ちなみにこの後、おじさんとくうみんは、このフィットネスクラブをやめて、別の所に移った。
それで何を言いたいかと言うと、
「お前をどうこうしようなんて男はこの世に一人だっていないんだよ!!」
と、おじさんにとって、くうみんは世界一魅力のない女であり、かつ口下手なので、このオヤジのことも、
「お前はまたカン違いをして」
と思っているのではなかろうか?と懸念している。
どうか、皆さん、特に雄弁な方。
「これはくうみんの勘違いではない。守ってやって欲しい」
と、お口添えして欲しいのですよ。
どうかよろしくお願いします。
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実際は違う。どちらかと言うと無口で、そして非常に口下手な人間だ。
フィットネスクラブでは、世間話くらいするオバ仲間はいるが、人が話しているのを聞いている時間の方が圧倒的に多い。
いまは黙筋トレ、黙浴の時代なので、かえって助かっている。
かと言って、ここで書いていることはウソではない。
人間、表現をするのに、話をする方が得意な人と、文章で表す方が得意な人がいると思っているが、くうみんは圧倒的に文章で表す方が得意らしい。
今回のジジイ事件があったので、
「おじさん、私を守ってください。あのジジイと会わないようにしてください」
と、祭壇に祈っているが、こういったエロがらみの願いを聞き届けてくれるかどうか、実ははなはだ心配なのだ。
と言うのも、以前こんなことがあった。
もう20年位前のことだ。その頃は外国人労働者が工事現場や工場にたくさんいた。特にイラン人。
そう言った出稼ぎ労働者のオヤジが、当時通っていたフィットネスジムにいた。よく筋トレをしていたが、すごい力で、背筋は一番重い重量を挙げていた。推定50代半ばか?
愛想も良く、たくさんの人と話をしていた。おじさんやくうみんにも、
「元気?」
と、明るく声を掛けてきた。
いい人。おじさんもくうみんも、そう思っていた。特におじさんは、見知らぬ異国で、労働条件も日本人とは差別されているであろう、彼のことを、「偉い人」と、思っていたらしい。
しかし、ちょうど今頃、ゴールデンウィークが近いある日、事件が起こった。
くうみんは家に帰ろうと、フィットネスクラブの階段を、小走りに降りた。そこに例のイラン人のオヤジが、階段を登って来て、踊り場でくうみんと鉢合わせしてしまった。
「キャッ、ごめんなさい」
「あっ、大丈夫ですか?」
にっこり笑って立ち去ろうとすると、
「ちょっと待って」
と、このイランオヤジが、声を掛けてきた。なぜか、いつもと違う、舐めるような目付き…
「今度会いましょう」
「うん、また明日ね」
「違う~」
意味ありげにおやじは近づいてくると、壁ドンしそうな勢いで、くうみんに迫ってきた。
「今度の土曜日、私休みだから、二人きりで食事をしましょう」
ニヤッと笑うと、もっと迫ってきた。
「二人きり~~~」
どひゃ~~~!
「それじゃね!」
そう言ってくうみんは足早に逃げていった。
この話をくうみんはおじさんにした。食事をしながら、くうみんはおじさんに訴えた。
「あのイランオヤジが迫って来たの」
「うん?」
おじさんはテレビを見つつ、ビールを飲んでいた。
「だから、あいつが二人で食事をしようって言って来たの…」
「いいじゃないか、ご馳走になって来いよ」
「だって、すごくいやらしい感じで…」
一生懸命訴えたつもりだったが、おじさんには通じなかった。終いに怒り出してしまった。
「お前をどうこうしようなんて男はこの世に一人だっていないんだよ!!」
おじさんはこの話を友達にも話していた。
「こいつは、イラン人が迫って来たなんて、カン違いしているんだよ。あいつ、良い奴なのに、かわいそうに」
「わはは!願望かね!」
悲しかった。
しかたないので、自衛のため、常にホイッスルを首からぶら下げるようにしたが、これっておかしいと思うようになった。
自分の家族が危険な目に遭うのを阻止するのは男の役目じゃない?
くうみんはどうしたら、この危機をおじさんに分かってもらえるか、考えた。そして思い付いたのが一人芝居だ。
「おじさん、あの時の状況をやってみるから、見ていて」
「ふん」
おじさんはつまらなそうな顔をして、いつもの定位置のソファに寝そべった。
「ここはフィットネスクラブの階段の踊り場です!」
おじさんを前にくうみんは演じた。
イラン人「今度会いましょう」
くうみん「うん、また明日ね」
イラン人「違う~~~」(壁ドン)
と、このように一人二役をしたのだった。ようやく、おじさんはその事態を理解したらしい。
「何で今まで黙っていたんだ!!」
「言ったじゃない!!言ったのに、全然わかってくれなかったんじゃない!」
すると、おじさんはボソッとつぶやいた。
「お前の話はくだらないから、聞いていない」
この一言はくうみんにとって非常な衝撃で、今でも思い出すと涙が出て来るほどだ。
しかし、ひょっとして、「くだらないから聞いていない」のではなく、「話術が下手でつまらない」から、聞きたくないのかも知れないと、たった今思った。
ちなみにこの後、おじさんとくうみんは、このフィットネスクラブをやめて、別の所に移った。
それで何を言いたいかと言うと、
「お前をどうこうしようなんて男はこの世に一人だっていないんだよ!!」
と、おじさんにとって、くうみんは世界一魅力のない女であり、かつ口下手なので、このオヤジのことも、
「お前はまたカン違いをして」
と思っているのではなかろうか?と懸念している。
どうか、皆さん、特に雄弁な方。
「これはくうみんの勘違いではない。守ってやって欲しい」
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