期待のカサノバ!非日常のひと時
ついにこの日が来た。コスタネオロマンチカ自慢の有料レストラン、カサノバへ行く日が。
この日も一番いいフォーマルドレスに身を包み、ダイヤの指輪とパールのネックレスを付けてレストランに赴いた。
サービス料込みで59ドル、街中の店で食べたら300ドルという触れ込みの料理だ。300ドルと言ったら、今のレートで言うと3万3千円くらい?そんなディナーおら食ったことねえだ!
期待に胸を膨らませてレストランに入った。
「予約しておりますくうみんです」
「ようこそ、こちらへ」
案内された席に座った。隣にはすでに年配の男性二人組がワインを飲んでいる。
「白ワインをお願いします」
「イエス、マダム」
隣の席の男性に声をかけてみた。見るからに立派な人たちだ。一人は痩せ型、もう一人はちょっと太めだが、雰囲気がよく似ている。歳は70代前半くらいか?
「こんばんは、どちらからいらしたんですか?」
聞くと、乗ったのは神戸で住んでいるのは伊豆だという。へえ、伊豆だと神戸の方が近いのか?神戸乗船の方が一泊短いのでその分安い。そう言ったことも加味したのかも知れぬ。金持ちと言うのは、案外そういうことにシビアなものだ。
二人は幼馴染だそうだ。
「彼はドクターなんですよ」
痩せ型の男性が、太めの彼を指して言った。うんまあ、ドクター!!
「あら~、何科ですか?」
「産婦人科です」
「それは大変でしょう」
「いえ、もうリタイアして、時々アルバイトする程度ですから。こちらの彼はバンカーで、往年の慶應ボーイですよ」
うんまあ、慶應ボーイ!バンカー!
ああ、これがン十年前のシチュエーションだったら…若き日の出来事だったら…くうみんの人生は変わっていたかも知れない。
しかし、あの世のおじさん曰く、「僕たちの結婚はあの世で決まっていた」とのことなので、やっぱりこんなものか?
女性の皆さん!想像してみて欲しい!目の前にいるのが一人はドクター、もう一人は慶應卒のバンカー。まさしく盆と正月が一緒に来たような、いずれもアヤメかカキツバタの状態。
思いがけず、くうみんに夢の様なひと時が来た。
さて、気になる食事は…

どんな料理が出て来るんだろうな?

前菜。なんだかよくわからない

丸く白いのは、エビの生すり身だと思う。その上に野菜や果物をトッピング

缶詰ではないフォアグラ。初めて食べた。なかなかうまい
次は先日のパフォーマンスで見たカニのパスタ。ここで作った手作り生パスタだというがお味は…

期待のカニのパスタ。ワインはこの辺で赤に

ビーフステーキ。説明書きによると、「AUSTRALIA WAGYU」だって

いや~、うまかったな~

デザートのマカロン
向こう側に思いがけず、ドクターのお手が。「もう食べられない」とか言っていた。くうみんはまだまだいける。

しまった!食べちゃった!ケーキです。見りゃわかるか
しばし談笑した後、くうみんは先に失礼することにした。
「今日はどうもありがとうございました。楽しかったです。お先に失礼します」
「いいえ、こちらこそ」
バーに立ち寄ろうかとも思ったが、ワインをたらふく飲んだし、あとは寝るだけの方がいい。部屋に戻って着替えをした。風呂はもうすでに入ったので、化粧を落として顔を洗った。
もうちょっと飲みたい。ミニバーから缶ビールを取り出して、ソファにドカッと身を投げ出した。プシュッと缶を開けて、ビールをグラスに注いだ。
ゴクゴク…うんまい。
枕もとにはおじさんの写真。くうみんは旅行にはいつもおじさんの写真を持って行く。
「おじさん」
おじさんがいつもの笑顔を見せている。
楽しかったかい?
そう言っているような気がした。
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この日も一番いいフォーマルドレスに身を包み、ダイヤの指輪とパールのネックレスを付けてレストランに赴いた。
サービス料込みで59ドル、街中の店で食べたら300ドルという触れ込みの料理だ。300ドルと言ったら、今のレートで言うと3万3千円くらい?そんなディナーおら食ったことねえだ!
期待に胸を膨らませてレストランに入った。
「予約しておりますくうみんです」
「ようこそ、こちらへ」
案内された席に座った。隣にはすでに年配の男性二人組がワインを飲んでいる。
「白ワインをお願いします」
「イエス、マダム」
隣の席の男性に声をかけてみた。見るからに立派な人たちだ。一人は痩せ型、もう一人はちょっと太めだが、雰囲気がよく似ている。歳は70代前半くらいか?
「こんばんは、どちらからいらしたんですか?」
聞くと、乗ったのは神戸で住んでいるのは伊豆だという。へえ、伊豆だと神戸の方が近いのか?神戸乗船の方が一泊短いのでその分安い。そう言ったことも加味したのかも知れぬ。金持ちと言うのは、案外そういうことにシビアなものだ。
二人は幼馴染だそうだ。
「彼はドクターなんですよ」
痩せ型の男性が、太めの彼を指して言った。うんまあ、ドクター!!
「あら~、何科ですか?」
「産婦人科です」
「それは大変でしょう」
「いえ、もうリタイアして、時々アルバイトする程度ですから。こちらの彼はバンカーで、往年の慶應ボーイですよ」
うんまあ、慶應ボーイ!バンカー!
ああ、これがン十年前のシチュエーションだったら…若き日の出来事だったら…くうみんの人生は変わっていたかも知れない。
しかし、あの世のおじさん曰く、「僕たちの結婚はあの世で決まっていた」とのことなので、やっぱりこんなものか?
女性の皆さん!想像してみて欲しい!目の前にいるのが一人はドクター、もう一人は慶應卒のバンカー。まさしく盆と正月が一緒に来たような、いずれもアヤメかカキツバタの状態。
思いがけず、くうみんに夢の様なひと時が来た。
さて、気になる食事は…

どんな料理が出て来るんだろうな?

前菜。なんだかよくわからない

丸く白いのは、エビの生すり身だと思う。その上に野菜や果物をトッピング

缶詰ではないフォアグラ。初めて食べた。なかなかうまい
次は先日のパフォーマンスで見たカニのパスタ。ここで作った手作り生パスタだというがお味は…

期待のカニのパスタ。ワインはこの辺で赤に

ビーフステーキ。説明書きによると、「AUSTRALIA WAGYU」だって

いや~、うまかったな~

デザートのマカロン
向こう側に思いがけず、ドクターのお手が。「もう食べられない」とか言っていた。くうみんはまだまだいける。

しまった!食べちゃった!ケーキです。見りゃわかるか
しばし談笑した後、くうみんは先に失礼することにした。
「今日はどうもありがとうございました。楽しかったです。お先に失礼します」
「いいえ、こちらこそ」
バーに立ち寄ろうかとも思ったが、ワインをたらふく飲んだし、あとは寝るだけの方がいい。部屋に戻って着替えをした。風呂はもうすでに入ったので、化粧を落として顔を洗った。
もうちょっと飲みたい。ミニバーから缶ビールを取り出して、ソファにドカッと身を投げ出した。プシュッと缶を開けて、ビールをグラスに注いだ。
ゴクゴク…うんまい。
枕もとにはおじさんの写真。くうみんは旅行にはいつもおじさんの写真を持って行く。
「おじさん」
おじさんがいつもの笑顔を見せている。
楽しかったかい?
そう言っているような気がした。
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