キューバ 一日目の夜は更けて
係員からあっちへ行くように指示されたくうみんは、同じ団体のメンバーに
「呼び止められちゃったから、ちょっと行ってくる」
と声をかけて、指示されたところに行った。
そこには厳しい顔をしたお姉さんがいて、スーツケースを開けるように言う。開けると中を確認していたが、手に取ったのは添乗員から渡された「ガイディングレシーバー」だった。これはガイドの話がよく聞こえるようにするためのイヤホンが付いた装置だ。ツアー会社から貸し与えられたもので、手荷物ではなくスーツケースに入れるよう指示された。他のツアー客も持っている。
お姉さんは、なんだ、これかよ、という顔をした。これで終わりかなと思ったら、さらに別の場所に連れていかれた。そこに2、3人のお兄さんとお姉さんがいた。
お兄さんとお姉さんは、「チノ(中国人のこと)かな?」とつぶやいていた。パスポートを出すように言われたので出した。
「日本人か…」
お兄さん 「英語は話せるか?」
くうみん 「ちょっとだけ」
お兄さん 「一人で来たのか?」
くうみん「ツアーです」
お兄さん「何日いるのか」
くうみん「7日間です」
お兄さん「これはいくらで買ったのか?」
くうみん「それはわからない」
それはツアー会社から借りたものだと説明したかったが、なんといっていいかわからす、「レンタル、レンタル」と繰り返した。向こうはなんだかわからないようだったが、こいつはただのおばさんだという結論に達したらしく、何か一筆書かされて放免された。

あとでガイドさんに聞いたら、「預かり証」だったようだ。本当は機械を没収されて、帰るときに返してもらうための文書らしいが、没収はされなかった。一応無くさずに持っているようにとガイドさんが言った
外ではみんなが待っていた。
「ガイディングレシーバーが引っかかったらしいんです」
みんな持っていたのに、くうみんだけが引っかかったのはどうしてか?
西太后陛下が来た。
「みんなにこんな迷惑をかけて…」
あんたに言われたくない!!それにこれは不可抗力だ!
キューバ入国の際、他の人と違うものがついていたらそれは何かあると考えるべきだ。他の人と違うものがついていたら、それを取ってしまえば…とも思うが、どうかしら?
ホテルに着くと各自荷物を持って部屋に行ったが、ここでもくうみん母西太后陛下が、やってくれた。人の荷物を間違えて持って来てしまったのだ。幸か不幸かぼろいエレベーターで、なかなか動かなかったのでそこでもたもたしているうちに添乗員が
「荷物、間違っていませんか?」
とこちらに近づいてきた。
「あら、ごめんなさい。親子で迷惑かけちゃったわね」
あんたと一緒にしないでくれ!!

ハバナのホテルパノラマ。部屋が広くてきれい。バスタブに栓もついていて湯に浸かれたのは良かった
風呂に入って一息ついたのは現地時間の1時くらいだった。日本から持ち込んだパック入りの日本酒を陛下と二人で飲んでベッドにもぐりこんだが、陛下は荷物を何やらごそごそやって、なかなか寝ない。そのうちベッドわきに置いたグラスを割ってしまった。
「ガチャン!」
「何やってるのよ、もう!早く寝なさいよ!!」
「眠れないんだもの」
「眠るように努力するの!!」
「私だって同じように努力してます」
ああ言えばこう言う。年寄りは言い訳するのに長けている。これからずっと同じ部屋だと思うと、先が思いやられる。
この旅行はマジで親孝行のための旅行であった。
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「呼び止められちゃったから、ちょっと行ってくる」
と声をかけて、指示されたところに行った。
そこには厳しい顔をしたお姉さんがいて、スーツケースを開けるように言う。開けると中を確認していたが、手に取ったのは添乗員から渡された「ガイディングレシーバー」だった。これはガイドの話がよく聞こえるようにするためのイヤホンが付いた装置だ。ツアー会社から貸し与えられたもので、手荷物ではなくスーツケースに入れるよう指示された。他のツアー客も持っている。
お姉さんは、なんだ、これかよ、という顔をした。これで終わりかなと思ったら、さらに別の場所に連れていかれた。そこに2、3人のお兄さんとお姉さんがいた。
お兄さんとお姉さんは、「チノ(中国人のこと)かな?」とつぶやいていた。パスポートを出すように言われたので出した。
「日本人か…」
お兄さん 「英語は話せるか?」
くうみん 「ちょっとだけ」
お兄さん 「一人で来たのか?」
くうみん「ツアーです」
お兄さん「何日いるのか」
くうみん「7日間です」
お兄さん「これはいくらで買ったのか?」
くうみん「それはわからない」
それはツアー会社から借りたものだと説明したかったが、なんといっていいかわからす、「レンタル、レンタル」と繰り返した。向こうはなんだかわからないようだったが、こいつはただのおばさんだという結論に達したらしく、何か一筆書かされて放免された。

あとでガイドさんに聞いたら、「預かり証」だったようだ。本当は機械を没収されて、帰るときに返してもらうための文書らしいが、没収はされなかった。一応無くさずに持っているようにとガイドさんが言った
外ではみんなが待っていた。
「ガイディングレシーバーが引っかかったらしいんです」
みんな持っていたのに、くうみんだけが引っかかったのはどうしてか?
西太后陛下が来た。
「みんなにこんな迷惑をかけて…」
あんたに言われたくない!!それにこれは不可抗力だ!
キューバ入国の際、他の人と違うものがついていたらそれは何かあると考えるべきだ。他の人と違うものがついていたら、それを取ってしまえば…とも思うが、どうかしら?
ホテルに着くと各自荷物を持って部屋に行ったが、ここでもくうみん母西太后陛下が、やってくれた。人の荷物を間違えて持って来てしまったのだ。幸か不幸かぼろいエレベーターで、なかなか動かなかったのでそこでもたもたしているうちに添乗員が
「荷物、間違っていませんか?」
とこちらに近づいてきた。
「あら、ごめんなさい。親子で迷惑かけちゃったわね」
あんたと一緒にしないでくれ!!

ハバナのホテルパノラマ。部屋が広くてきれい。バスタブに栓もついていて湯に浸かれたのは良かった
風呂に入って一息ついたのは現地時間の1時くらいだった。日本から持ち込んだパック入りの日本酒を陛下と二人で飲んでベッドにもぐりこんだが、陛下は荷物を何やらごそごそやって、なかなか寝ない。そのうちベッドわきに置いたグラスを割ってしまった。
「ガチャン!」
「何やってるのよ、もう!早く寝なさいよ!!」
「眠れないんだもの」
「眠るように努力するの!!」
「私だって同じように努力してます」
ああ言えばこう言う。年寄りは言い訳するのに長けている。これからずっと同じ部屋だと思うと、先が思いやられる。
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