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痛恨のペットサークル

 犬の飼い方の本を図書館で何冊か借りてきた。それによると、ペットサークルがあれば、わんこの留守番中に、事故やいたずら予防になるとあった。
 当時、チコリは来たばかりで、家の中でトイレをしたことがなく、いつも散歩中に用を足すのだった。

 このままトイレトレーニングなしで済んでしまうのか?それも怖い。だったら、私の留守中は行動範囲を制限するのも致し方あるまい。そう思って、ペットサークルを購入することにした。
 やはり通販がいいかな?車がないので、持って帰るのは大変だし。そう思って、某買い物サイトでよさそうなものを選んだ。
 あまり狭いのはかわいそう。転ばないように入り口が下まであるのがいい。

 ペットサークル第一位獲得!段差の小さいバリアフリー!

 などの文言に引き寄せられ、とあるペットサークルを買うことにした。

 それはすぐに来た。
 
 ぴんぽ~ん♡

「はい~」
「くうみんさんですか?s川急便です」

 お~、来た来た!シャチハタをもって、いそいそと玄関先に行く。そこには、s川急便のお兄さんが、疲労困憊した姿でただずんでいた。ペットサークルを玄関に入れてもらうと、受け取りのシャチハタを押した。
 くうみんはペットサークルを運ぼうとして、その重さに驚いた。
「お、重い!」
 とても一人で持てるものではなかった。仕方なくずるずると部屋の奥に引きずって行った。
 どうしよう?こんなに重いとは思っていなかった。とても使えない。そう思って、ショップにメールを送った。

くうみん 重くてとても私ひとりでは扱えません。返品させていただきたい。

ショップ 恐れ入りますが、当店では、お客様ご理由の商品交換・返品を承ることが出来かねます。

くうみん 返金は希望しません。品物を引き取っていただければいいです。

 しかし、ショップからは、やはり対応できないとの返事。
 どうしたものか。リサイクルに出すにしても、こんな重いの、運べね~よ!取りに来てくれる方、と言っても誰が取りに来るかよ!

 しばらく一人悶々としていたのだが、くうみんの頭に豆電球が光った。
「そうだ、サイトのお客様相談室に相談してみよう!」

 チャットでの相談になった。
 こんなに重くては女性には使えないこと。16キロ(!)と一応書いてあるが、非常に目立たないところに書いてあり、気づかなかったこと。

 サイトの係員は、答えた。
「わかりました。ショップに対応を聞いてみます」 

 何とかなればいいな~。どうにもならなかったら、ジモティーにでも出して、それでもだめなら、捨てるしかないな。捨てるにしても、いくらかかるのかな。

 ショップから回答があった。

「恐れ入りますが、当店では、お客様ご理由の商品交換・返品を承ることが出来かねます。

しかしながら、未開封との事でしたら今回に限り、ご返品にてご対応させて頂きたく存じますが、
その際、往復送料をご負担頂く事となりますが、宜しいでしょうか。

往復送料6200円にてご対応させて頂きたく存じます」

 送料6千200円負担!しかし、まあ、捨てるにしてもそれくらいかかるだろう。して、返事。

「私には到底使えないので、もちろん未開封です。
捨てるにしてもそれくらいかかりますので、ぜひお願いします」

 ということで、使い物にならないペットサークルは返品できることになった。送料の出費は痛いが、これも授業料だと思うことにしよう。
 わからないものは、お店で店員さんのアドバイスを受けながら購入した方がいいという教訓!

 ちなみにチコリは、家の中でトイレができるようになりました。めでたしめでたし。

 うんこしと言うのは漢字で書くと「運高志」、高い志を運ぶという高邁な意味があるのだが、混乱するので良くないとおばば様に言われたので、チコリということにしました。

もうすぐだ
 何かくれるかも、と期待する運高志(うんこし)チコリ

伏してお願いいたします
 伏してお願いする運高志(うんこし)チコリ

待て!
 待て!と言われて待つ運高志(うんこし)チコリ

いただきます。
 やっとご飯を食べられる運高志(うんこし)チコリ

 








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テーマ : ネットでお買い物
ジャンル : ライフ

チコリ抜歯と歯石取り ペットの医療費、たけ~ぞ~!

 チコリの抜歯と歯石取りは24日にすることになった。
 獣医さんからいろいろ指示があった。
「前日のエサは夜8時までにしてください」
「はい、わかりました」
 夕方の散歩の後に食事をさせるので、楽勝だ。
「それと、当日は餌と水はあげないでください」
「えっ、水もですか?」
「はい、吐いてしまって危険なことになるかも知れませんので」
「わかりました」

 チコリは台の上で震えている。やはり動物病院は動物にとって恐怖以外の何物でもなさそうだ。誰に聞いても言う。
「動物病院に連れて行こうとして、ゲージを出すと逃げる」
「病院へ行く道だと気づいたときはすさまじく抵抗する」

 しかし、当日は絶飲食か。大変だな。そうだ、私もその日は市の健康診断に行くことにしよう。朝食べないのに付き合おう。

 前日はいつもよりおやつを多く与えてしまった。ご飯もいつもより多めだ。何も知らずにおやつに喜んでいるチコリ…

 そして当日。
 朝起きていつものルーティン。
 おじさんの祭壇から順に線香をあげ、最後に弟に線香をあげると、いつもなら私の朝食と、チコリのご飯。
 期待した顔で待つチコリ。
「ダメなんだ。今日はご飯は食べられないんだよ」
 ご飯がないなら、水でも、と思うと、水の入れ物も空だ。首を傾げるチコリ。
 
 どうしたのかしら。おなかが空いた。あら、水もないわ。
 ねえ、新しいお母さん、のどが渇いた。おなかが空いた。

「今日はダメなんだよ。オバさんも付き合うから、頑張ろうね!」

 そろそろ時間なので、動物病院に向かった。チコリはいつもの散歩だと思って喜んでいる。
 外に出て、いつもチコリが用を足す空き地に向かった。ここは1億5千万円で売りに出されている宅地だ。100坪くらいあるのではないか。そこをチコリはトイレに使っている…なんと贅沢なことだろう。ここが売れるまでは使わせてもらおう。チコリが用を足した跡地に水をかけて流す。
 別のところで大もした。こいつはいつも道路の真ん中で大をしたがるので困る。片付けるとはいえ、家の門の前も困る。

 だんだんと動物病院に使づいて行く。もうすでに先客がいて、30分ほど待つと、名前を呼ばれた。
「これは、何本か抜くことになりますね」
 チコリの口の中を覗き込みながら、獣医さんが言う。
「はい、それでは麻酔をしましょう」
 首輪を取り、エリザベスカラーをしてから、採血や注射…
「では、夕方迎えに来てください」
「あの、歩いて帰れますか?」
「それは…麻酔は覚めていますが、抱っこするとか」
 チコリは抱っこが嫌いなんだよね。運搬用の入れ物でも買うか。

 健康診断をするかかりつけ医に寄ってから、家に帰った。腹が減った!何はなくともメシや、メシ~~~!
 チコリの毛だらけの家の中を掃除した。いつもならきりがないのだが、汚す奴がいないので、すぐにきれいになった。そしてチコリの帰りのために、犬運搬用のリュックを買いに行った。
 いつもリードでつないでいるだけなので、動物病院の中では、スペースを取りがちだ。また動物病院に行くときは中に入れて、他の人やペットに迷惑をかけないようにせねば。

 夕方、リュックを背負って動物病院に赴いた。
「14本抜きました」
「14本!」
「それと、上あごに腫瘍が見つかったのですが、気づいていましたか?」
「いえ、知りませんでした」
「摘出しました。これです」
「ま~~~!」

 小さな入れ物の中に、黒い塊が入れてあった。小さいけど、チコリの体の大きさからすると、かなり大きいんじゃないか?
 うう。い、痛そうだ!!

 くうみんは、過去、口の上あごに、白板化したところがあったことを思い出した。
 上あごに真っ白に変化したところがあった。がんの可能性もあるからと、慌ててがん専門病院を紹介してもらった。そこで、麻酔をかけてその部分を摘出したのだが、麻酔が覚めた後、痛いのなんの…2、3日ろくに食べられず、何でもミキサーにかけて食べた。その時に「ひき肉は硬い」ということに気づいたのだった。10日くらい、食べるのに苦労した。
 
「今日の食事は少なめに、柔らかくして食べさせてください。水もあまり飲ませないように」
「はい」
「くうみんさん、今日のお会計は3万5千800円です」
 うぉっ!こっちもいて~ぞ~。

 くうみんはチコリをリュックに入れて家に帰った。映画「野麦峠」で、大竹しのぶ演じる政井みねが、兄ちゃんに背負子で背負われて村に帰るシーンを思い出した。
「チコリ、今日は口が痛くて何も食べられないんじゃないか?」

 家に帰ると、チコリは水を欲しがった。
「そうだよな~、今日一日、飲まず食わずだったもんな~」
 あまり飲ませてはならないと言われたにもかかわらず、欲しがるだけあげてしまった。
「水くらい、飲みたいよな~」
 そしてご飯は、シニア用でもともと柔らか目ではあるのだが、ぬるま湯でふやかしてもっと柔らかくした。口が痛くて食べられないと思ったら、がつがつ食べた。
「痛いだろうに…」
 しかし、チコリはおやつもねだるのだった。くうみんが冷蔵庫のドアを開けると、そこにおやつがあるのを知っているので、爪をカツカツ言わせて走って来るのだった。
「そうか、食べたいのか、仕方ない」
 
 翌日、25日、今日ですね。また獣医さんの所に行ったのですよ。歩いて行ったのですが、リュックも持って行った。

 くうみんは、以前、東南アジアのどこかの村で小さな馬の草競馬についての番組を見たのを思い出した。
 村人が、年に一度のこの草競馬に、自分の馬を出場させてうまく優勝できれば大儲けできる、と言うのを取材した番組だった。
 お金持ちの馬は、車に乗って競馬場に行くのだが、貧乏な人の馬は、飼い主とともに歩いて競馬場に行く。

 他のペットは、車で行くのに、うちは貧乏だから歩いて行く…
 今から車を買っても、運転できないしな~。維持費も半端ないよな~。

 など思いながら動物病院に向かった。
 今日は一番乗りだ。すぐに診察になった。
「どうですか?変わったところはないですか?」
「はい、大丈夫です」
「じゃ、抗生物質を打っておきますね。あとは様子を見てください」
「ありがとうございました」
「くうみんさん、お会計はは3千600円です」
「はい、3千600円」

 こんなに医療費がかかるのはやり切れんな。
 ペット用の保険もあるけど、掛け金がかなり高い。掛け金を考えると、どっちが得かはわからない。とりあえず、保険はかけない方向で考えよう。

 と思うのですが、皆さんはどうしていますか?
   






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テーマ : 動物病院
ジャンル : ペット

なんで死んで欲しくない順に逝ってしまうかな

 チコリに気を取られている間、亡くなった人のことを忘れていた。
 そして、ちょっと気が逸れると、そこには亡くなった人への思いがあるのに気づく。

 おじさんが亡くなった日付と、弟の亡くなった日付は近い。弟の死にバタバタしておじさんの命日を静かにしのぶことができなかった。
 チコリが来るのが7月3日に決まった。おじさんの命日は7月6日。なので、墓参りもその前に済ませてしまった。

 おじさん、ごめん。おじさんをないがしろにする気持ちは全くない。

 本当に、私の周りからは亡くなって欲しくない人から順に亡くなって行くよ。
 言っちゃ悪いが老親は亡くなって当たり前。ていうか、むしろ私より先に亡くなってもらわないと、向こうも困るだろうし。

 おじさんの死は、やはり私の人生最大の悲劇だったよ。
 弟の死で、それをより強く思う。こんな時、おじさんがいてくれたら。手続き上のことも、そして何より気の持ちようも、こんなに大変な思いをしなくて済んだのに。

 亡くなった人のことを思って、泣いてしまうのは、生きているときの痕跡を見つけた時。
 おじさんの財布から、亡くなった日に買った弁当のレシートを見つけた時、涙があふれて仕方なかった。
 確か、700円くらいの稲荷寿司と海苔巻きの弁当だったような。
 バカ野郎!こんな時くらい、もっといいもの食べろよ!もっといい宿に泊まれよ!まったく、最後まで安上がりな男だ!そう思ったんだっけ。

 そして弟の場合。
 散らかった部屋の中に置いてあった数枚のレシート。その一枚を見た。メンソールのたばこと箱入りのワイン、そしてクリームパスタ。
 たばこは子供が生まれてから、やめたんだろうが。酒なんか飲まなかっただろうが。そして、おそらくお腹を満たすだけの食事。
 やっぱり涙がボロボロ出て来たよ。

 あなたは、私を煙たいと思っていたように思う。一番上の姉ちゃん、しかも年が10も離れていると、そんなものかも知れない。
 でもな、困ったときに連絡くれれば、助けてあげるつもりだった。必要なものだけ受け取って、そのあとあなたが、そのまま離れて行ったとしても、それでいい。親とか、兄ちゃん姉ちゃん、身内で頼る人間なんて、そんなものだろう。

 次に別れが来るのは、チコリのような気がする。
 チコリは6月で10歳になった。犬の10歳は老齢だそうだ。コロも15歳で亡くなったけど、長生きの方だって。

 コロと同じだけ生きたとして、あと5年か。
 チコリ、あなたも波瀾万丈の犬だね。お父さんとお母さんは離婚して、あなたはお父さんに引き取られた。お母さんとお姉ちゃんとは生き別れ。
 南の島から、どうやらフェリーに乗って車で今の住まいに来たらしい。多分それでも、あなたは幸せだったんじゃないか?いつもお父さんと一緒。お父さんは時々抱きしめてくれる。
 多分弟は、あなたに癒されていたと思うよ。ありがとう。

 そして弟とも別れ、大家さんに預けられ、うちに来た。
 いまいち警戒しているのは、また違う人の所に行くのかも、と思ってのことか。大丈夫、ここが終の棲家だ。あなたを離さないから、安心したまえ。

 でもな、あなたと別れた後、何を見て私は涙するだろう。多分、あなたと散歩に行くときに使った、このバッグを見て、涙すると思う。

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 エチケットバッグや後始末用のペットボトルを入れたバッグ

 死んでもいないのに、こんなことを考えるのはばかげているだろうか?
 でも、出会うは別れの始まりともいう。



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テーマ : 人生の流れ
ジャンル : ライフ

愛犬物語 食事中には読まないでください

 あるオバさんの所に縁あってわんこが来ました。オバさんの弟が飼っていたのですが、弟は儚くなってしまい、おばさんが引き取ることになったのです。

 オバさんは子供の頃犬を飼ったことがあるのですが、今と昔では世話のきめ細かさが全然違います。

 散歩は毎日朝夕一回ずつするように指導されました。 
 ある時そのわんこは、一回の散歩で3回もうんこをしたのです。

 おばさんは2回までなら読んでいたのですが、さすがに3回は想定外でした。仕方ないので、一回使ったエチケットバッグをもう一度使って片づけました。
「こら~!お前の名前はうんこしだ!!」

 本当はチコリというかわいい名前があるのですが、オバさんはそれからそのわんこを「うんこし」と呼びました。
 そのわんこは散歩が好きな割には長く散歩ができませんでした。もう10歳だから仕方ないのです。
 ある日、オバさんがいつものように散歩に連れて行くと、うんこしはいきなり座り込んでしまいました。
「どぉしたんだ~!!うんこし!しっかりしろ!」
 しかも、うんこしはうんこをしませんでした。オバさんは心配になりました。
「うんこをしないうんこしなんて」

 しかし、翌日の朝、しっかりうんこをしたのです。
「それでこそ、うんこしだ」 
 オバさんは安心しました。

 ある日、うんこしの上唇を掴んで、からかっていたら、うんこしの下前歯がグラグラしているのに気づきました。オバさんは慌てて歯科のある獣医に連れて行きました。
 うんこしは慣れないのか、獣医さんの前で震えています。
「歯石が付いていますね。グラグラの歯は、抜かないと」
 と言われました。全身麻酔でするそうです。そうですよね。犬にずっと口を開けておとなしくしろと言っても、無理です。

 ということで近いうち、うんこしは歯石取りと、抜歯することになりました。




 犬用おやつは冷蔵庫に入っている。だから冷蔵庫を開け閉めすると、期待してそばまで来る。

おやつを期待するうんこし
 おやつを期待するうんこし。好きなのはササミ巻き

 犬は上下関係のある動物なので、食べるときは「待て」と「よし」をしなければならないと大家さんが言っていた。なので、「待て」を言いつける。
 これをしなかったからコロは私をバカにしていたのか?

お預けを食らううんこし
 待っているうんこし
 
やっと食べられたうんこし
 よし!

寝るうんこし
 くうみんの足元で寝るうんこし

 今、換毛期で部屋の中、毛だらけです。






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テーマ : 老犬・高齢犬
ジャンル : ペット

チコリが来た

 犬を飼うことになった、とフィットネスジムのオバ仲間に言ったら、
「それは良かったわね。寂しかったんじゃない?これから張り合いが出て、いいじゃない?」
 と言われた。

 私ってそんな目で見られていたの?一人暮らしのさびしいオバさんって。
 はっきり言う。別に寂しくない。一人暮らしは気楽でいい。

 それとは別に、ペットを飼おうかな?とは思っていた。飼うなら保護犬や保護猫。
 オンライン譲渡会にも参加した。やっぱり猫の方が面倒がかからなくていいかな?猫はかなり長生きするというから、子猫より、ある程度年を取った猫の方がいいかも。
 年寄りのじいちゃん猫で、いい品種の猫がいた。
「これ、いいかも」
 と、思っていたら、やっぱりその子は人気者だった。飼いたい、という人が数名現れた。
 それじゃ、その人たちに任せればいいか…など思っていた矢先、弟の飼っていたチコリを引き取ることになった。

 大家さんが預かってくれていたけど、そのまま飼ってくれたら、とも思ったし、いや、この子は弟に最後まで居た子なんだから、やっぱり引き取りべき…など考えているうちに、時間がたって、うちに来ることに。

 車がないので、ペット専門の輸送業者さんにお願いした。
 うちに来るまで2時間ほど車に乗っていたのだが、
「ずっと、伏せしていましたよ」
 と、業者さんが感心していた。

 そうだよなあ、子供の頃うちで飼っていたコロなんて、トラックに載せたら大騒ぎして、脱糞して、大変だったもの。

 大家さんの所で聞いた今のわんこの世話。

「ドッグフードはシニア用のものの方がいいようだ。普通のフードだと、フンの出が悪くなる」
「はあ、そうですか。シニア用ですね」
 えっ、ドッグフード!!ご飯に味噌汁をかけた、わんこ飯じゃないの?!まあ、面倒がないからいいか。

「爪はもう、2年前から切っていないらしい。なので動物病院で切ってもらった。歯も、歯槽膿漏でガタガタなので、本当は歯磨きをした方がいいらしい。今は食後に犬用のガムをあげている。換毛期で、ブラシをすると嫌がるのだが、傷でもあるのかな」
「そうでしたか、弟が手を抜いていたんですね」
 犬の爪切りに歯槽膿漏…昔の犬は爪なんか切らなかったし、歯なんか気にしたことはなかった。ただ、ブラシは当てていたな。しないとそこらじゅうが毛だらけになって、大変なんだもの。

 外犬で、わんこ飯食べて、爪切りも歯磨きもしなかったけど、コロは15歳まで長生きした。昔のわんこの方が頑丈だったのか?それとも、コロが頑丈だったのか?

 とまあ、驚きの今の犬事情だったが、これからおっかなびっくりの同居が始まる。

 チコリは琉球犬のミックスの女の子。

チコリです
 私が新しいあんたのボスよ。くうみん様とお呼び

こんなんおみやげもらいました
 ドッグフードやエチケットバッグ他のお世話用品をたくさんいただきました。大家さん、ありがとう

昼寝でもするか
 疲れたから昼寝でもするか

私ってかわいい?

お行儀良くおやすみ
 この中は落ち着く

 あられもない姿で寝るチコリ。おなかを出すのは服従のポーズというが、こいつの場合は、ただ単にコカンに風を当てているだけだろう

クカ〜
 クカ~

あら、見てたのね~
 あら、見てた?

 このブログも、うちの子かわいいでしょ、の「親バカブログ」になるのか、それとも…?





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テーマ : 犬のいる生活
ジャンル : ペット

損な役回りじゃ くうみんはボヤいているんだよ

 今回のことで、くうみんはつくづく損な役回りなもんだと思う。
 他の家族はすでに能力がない、折り合いが悪いなどで役に立たず、一人であっちこっち奔り回らなくてはならない。今までも、病院の送り迎えやケアマネの面談などがあったけど、こんなのを面倒がってはいけないのだった。
 まさか、弟が先に逝くとは想定外だった。
 実家の墓は弟に守ってもらおう…などと思っていたのが、そうはいかなかった。

 なんだかなあ、ため息が出てしまうよ。

 桐野夏生の小説に、「女神記」と言うのがある。にょしんきと読む。その中の挿話に、陽の巫女と陰の巫女と言うのが出てくる。陽の巫女は、祝い事をつかさどる巫女で、栄養のあるおいしいものをいつも食べて、みんなから大事にされている。
 陰の巫女は、死をつかさどる巫女で、死者が出ればその弔いをして、いつもは墓の近くの粗末な小屋に住んでいる。

 くうみんは、陰の巫女としてこの世に生まれてきたような気がする。おじさんの遺影と、あなたの遺影と、お骨。そして…
 子供には恵まれなかった。それはそれでいいと思った。愛する人と一緒に居られればそれでいいと思っていた。でも、その幸せはある日突然、なくなってしまった。
 30年の結婚生活だった。不幸な30年は長く、幸せな30年は短い。

 弟の死で霞んでしまったけど、7月6日はおじさんの命日だったんだ。弟のバカ野郎。あんたのせいでおじさんを偲ぶことができなかったじゃないか。

 元嫁には保険金が入るそうだ。これはせめてもの弟の気持ちだから、受け取ってもらうにやぶさかではない。
 しかし、私が弟からもらったものは、悲しみと奔走、それだけだ。あ、チコリもいるな。

 私と妹、弟の3人きょうだい。3人きょうだいだと、下の二人が仲良くなって、一番上は面倒を見るばかり。
 うちもそうだった。また、面倒を見てくれってか。それともあなたは死んでやっと、こっちに来る気になったってか。

 弟が選んだ元嫁は、なんだか母と妹に似ているぞ。やっぱ、ああいう気の強いのがタイプなのかな。(気が強いって強くないって私は知っている。弱いからキーキー大騒ぎをするの)
 母と妹は折り合いが悪い。性格はすごく良く似ているけど、似ているから気が合う訳ではないらしい。

 宮本浩次様の「冬の花」に、私が負ける訳がない~、というフレーズがある。私が負ける訳がない…そう思って今まで頑張ってきたけど、これが私の人生なのか。これが私のすべきことなのかと思うと、なんだかみじめになってきた。

 あなたが私に残したのは、あなたと最後までいた愛犬のチコリだけ。

 あなたと同じように、チコリは私になつかないのだろうか。






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テーマ : 死別
ジャンル : 結婚・家庭生活

離婚で子供を手放したお父さん、お母さんへ そしてすべての人へ

 子供は相手方に行ってしまったけど、子供はかわいい。養育費もできる限り払いたい。でも、なかなかな~。せめて自分に万一のことがあったら、保険金が出るようにしてあげたい。
 
 そう思っている人って多いと思う。独身ならなおさら、そして今は再婚しているけど、こっちの保険は今の配偶者、こっちの保険は子供に行くように…など、工夫している人もいると思う。

 しかし、子供の連絡先が分からなければ、その気持ちは伝わらない。
 自分の死後、絶対に分かるように身近な人に知らせておいて。文書なりUSBメモリーに残しておくなり、とにかくわかるようにしておかないと。
 
 何とかして伝えたいという故人の強い意志はあるにしても、それをあてにするのはあまりにも乱暴過ぎる。
 子供を手放した親御さんだけでなく、生きているうちにすべての人がすべきことだ。
 今はネット銀行、ネット証券を使う人も多い。通帳はないし、お知らせもメールで届く場合が多い。ネット銀行ならキャッシュカードはあるが、ネット証券は曲者だ。

 それにスマホのパスコード。
 弟のスマホはアイフォンで、とうとう開くことはできなかった。顔認証なんかにしたら、開くことは絶対に不可能。スマホを解約できるのは相続人だけ。しかし、今回の場合は遺産放棄したとのことなので、このまま放っておくしかない。
 これってどうすればいいのか?くうみんはパスコードは設定しているけど、スマホのパンフレットにメモしてあるから、何とかわかるんじゃないかと思うけど。

 保険会社も、死亡時受取人の連絡先を把握していないなんて、払いたくないからだろ、と突っ込みたくなる。早速改善されたし。

 死ぬのはいつか分からない。事故で今日亡くなるかも知れない。
 ブロ友、aishinkakura様はちゃんとわかるようにしておいて、兄弟に知らせているとのこと、さすがです。

 で、くうみんもわかるようにしておかねば。





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テーマ : 大切なこと
ジャンル : ライフ

あなたの思いは届けたよ

 弟の部屋を訪れたのは、何か思い出になるようなものはないかと思ったから。
 はじめに訪れたときは、小さな汚れた筆箱と、修了証のようなものが挟まった、プラスチックのファイル。年金手帳が入っている。奥さんの家族と撮った写真と、数枚の一人娘の写真。写真は火葬のときに棺に入れた。
 次に行ったのは、役所の手続きのついでだったが、もっと何かないかと思ったから。
 不動産屋さんが入ったのか、あったはずのものがなくなっているのに気づいた。本当はまだ手を付けて欲しくなかったが、他人にはガラクタの山にしか見えなかったのだろう。
 
 郵便受けの中を見ると、お知らせの封筒が2通見つかった。これも持ち帰った。
 家に帰って封を開けると、2通とも生命保険会社のもので、満期まで弟が健在なら年金が出て、亡くなったときは死亡保険金が出るという。死亡時受取人は、一人娘Rちゃんの名前が書いてあった。
 やっぱり子供はかわいかったんだな。そう思うと涙が出てきた。

 …って、感傷に浸っている場合じゃない!これを元嫁に知らせなくては!それに年金だって、一時金が出る。

 でも、連絡先は分からない。

 保険会社に電話すると、向こうでも連絡先は把握していないそうだ。名前だけ書いてあっても、連絡先が分からなければどうしようもない。
 
 まったく、何やっているんだよ。このままじゃ、保険会社の丸儲けじゃないか。
 
 どうしようか考えあぐねて数日。持ってきたプラスチックのファイルに目が行った。これも整理しないと…そう思って中を探ってみた。母から来た公正証書遺言、私から出した封筒には、領収書やレシートが入っている。

 なんだよ、バカにしやがって。

 次に一枚のメモが出てきた。嫁さんと実家の連絡先が書いてあるではないか!!

 しかしな、くうみんは嫁さんとうまく行っていなかった。そんなつもりではないのに、なぜかうまく行かない。
 あの嫁さん、怖いよな~。実家にかけてみよう。くうみんは実家の番号に連絡しようとしたが、なぜか切れてしまう。仕方ないので、嫁さんの方にこわごわ、かけてみた。10回コールしたが出ない。
 
 知らない番号からの電話には出ないのかな。電話は固定電話だけど、どうして出ないのかな。
 そう思っていたら、くうみんの携帯が鳴った。
「電話をいただいたようなんですが…」
「H子ちゃん?!」

 元嫁のH子ちゃんだ!弟が亡くなったという知らせは来たらしい。H子ちゃんは泣きながらとつとつと話し始めた。いつからか、弟との連絡ができなくなったこと。お父さんの助言により、遺産放棄したこと。

「遺産放棄しても保険金は関係ないわ。受け取れるのよ。資料を送るから、住所を教えて。いくら出るのかわからないけど、少しはRちゃんの学費の足しになると思うのよ」

 彼女は弟と連絡が取れなくなったのは、弟が他の女性と別の人生を歩み始めたからと思っていたという。
「違うのよ。弟が愛していたのは、あなたとRちゃんだけよ」
 必要書類と、担当者の連絡先を書いたものをすぐさま送った。
 
 あのごみごみした部屋の中で、元嫁の連絡先のメモの入ったファイルを偶然持ち帰り、保険会社からのお知らせを偶然発見した。
 故人の思いが引き寄せたとしか思えない。

 別れた理由は知らない。しかし、弟は嫌いで別れた訳じゃないと言っていたし、元嫁もいまだに弟を好きでいるように思えた。
 その時は許せなかったことが、10年の歳月が二人を素直にさせたのか?
 
 難しいことは分からない。好きなら一緒にいればいいのに、と思うくうみんは単純なんだろうか?
 
 


 




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テーマ : 離婚
ジャンル : 結婚・家庭生活

先に逝くのは私だと思った…

 14日、パムッカレの記事を書き終わった。
 いつアップしようかな?など考えていた矢先に、携帯が鳴った。信じられない内容だった。
「弟さんが亡くなりました」

 弟は両親を嫌って、行方をくらましていた。私もひょっとして、嫌われていたのかも知れぬ。連絡がないのは一緒だから。
 住所は、戸籍の附票を取り寄せて調べた。住所は分かったけど、連絡してまた逃げられてしまうかも。など思っていた矢先のことだった。
 彼は結婚はしたものの、離婚。何年かを南の島で過ごして、うまく行かなくてまた本州に戻ってきた。しかし、くうみんが住むのと同じ県ではない。

 新幹線で駆け付けた。そこに弟のわずかな所持品があった。買ったばかりと思われるアイフォンは、開くことができなかった。解約しなければならないけれど、相続人しか解約はできない。相続人は別れた奥さんの所にいるまだ幼い一人娘。
 
 すぐ近くの弟の住居に行ってみたが、男の一人暮らしは足の踏み場もない。かなり荒れた生活をしていたようだ。
 
 片付けもしなければならないし、葬儀もしなければならない。葬儀はいつもお願いしているさくら葬祭さんに頼むことにした。
 社長もくうみんのことを覚えていた。何回も葬儀を執り行った。若いおじさんの死には、かなり同情してくださったようだ。今回も若い死。
「なんでまた!!」
 ずいぶんと驚いていた。

 年の離れた弟は、姉ちゃんたちにとって、かわいいものだった。
 老親はもう役には立たぬ。妹は訳あって頼れぬ。私一人、毎日のようにあっちこっち右往左往の日々だった。

 弟は南の島から犬を連れて来たらしい。今、その子は、大家さんに預かってもらっているという。
「どうしますか?」
「私が引き取ります」

 今回も、先に逝くのは私だと思っていました。

 まだまだ忙しい日々が続く。とりあえず報告まで。

  




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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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