9日は成人式でしたね
買い物をしに、駅前に行くと着物を着た若い男女が大勢いるのが目に留まった。
そうか、成人式か。
成人になるのは18歳と、去年だか決まったようだが、18歳だと受験やら何やらで忙しいので、成人式、というより、「二十歳の集い」とするところが多いらしい。くうみんの住むスモウ原も、二十歳の集いとしたようだ。
しかし、いつもと違うのは、やたらド派手、というか、ヤンキーな着物姿の男女が多いということ。今までこんなの、いなかったぞ。
北九州に見られる、あのキンキラキンのお兄ちゃん、前衛的なデザインの着物に身を固めたお姉ちゃん達。あの格好がかっこいいと思ってまねしたのか?
でも、まあ、人がどう言おうと、自分が着たければ、着ればいいと思うよ。
くうみんは着たくないのに着せられたのだった。
「海外旅行と、着物と、どっちがいい?」
と、母から言われたので、迷わず、
「海外旅行!!」
と答えたくうみん。選ばせてくれると思ったのが間違いだった。
中国の女帝、西太后が、息子・皇帝の結婚相手を選ぶ際に、
「好きな女を娶るが良い」
と大勢の女性を前に選ばせる。あの子がいいな~、と、皇帝がとある女性を選ぼうとすると、西太后は、横に首を激しく降る。
では、こちら?違う?こちらでは?
ようやく西太后は首を縦に振る。まったく好みじゃない女。ため息をつく皇帝。
そんな感じだ。
「どっちがいいか、よく考えなさい!!」
「海外旅行」
「もっと考えてものを言いなさい!」
ちょっとだけ、
「着物がいいかな?」
とつぶやくと、その足で、呉服屋に連れていかれた。
「やっぱり着物がいいっていうんですよ!」
母は、勝ち誇ったように言っていた。
くうみんはあっちこっち引っ越しをしたので、成人式に招待してくれる自治体には、友達がいなかった。だから行かなかったのだが、代わりに母の職場、友人宅などへ引き回された。
最後に父のもとに行った。ちょっと事情がありまして。
飼い犬のコロが、はじめ分からずにワンワン吠えた。そのうちに私だと気が付くと、いつものように後ろ脚だけで立って、飛びついてきた。
「こら、ダメダメ」
父は、昼から寝ていた。
「お父さん」
「ん?」
「着物着たんだけど」
父は、寝返りを打った。
「そうか、ちょっとそこ、片付けてくれ」
くうみんは着物姿で部屋を片付けた。
あああ~、海外旅行なら、こんな思いをしなかったのに…
そしてそれからウン十年がたった今でも、
「成人式の着物を買ってやった!!」
と、ことあるごとに言うんだから、たまったもんじゃない。
そういえば、あの着物、どこに行ったんだろう?私は持っていないぞ。
本当にくうみんのものなら、〇イセルにでも、買い取ってもらうんだが。
そうそう、お兄ちゃん達、自分が着たければ何を着ても構わないが、その格好でのぼりを両側に立てたバイク、車で町中を走り回るのはやめてくれ。危ないから。
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そうか、成人式か。
成人になるのは18歳と、去年だか決まったようだが、18歳だと受験やら何やらで忙しいので、成人式、というより、「二十歳の集い」とするところが多いらしい。くうみんの住むスモウ原も、二十歳の集いとしたようだ。
しかし、いつもと違うのは、やたらド派手、というか、ヤンキーな着物姿の男女が多いということ。今までこんなの、いなかったぞ。
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でも、まあ、人がどう言おうと、自分が着たければ、着ればいいと思うよ。
くうみんは着たくないのに着せられたのだった。
「海外旅行と、着物と、どっちがいい?」
と、母から言われたので、迷わず、
「海外旅行!!」
と答えたくうみん。選ばせてくれると思ったのが間違いだった。
中国の女帝、西太后が、息子・皇帝の結婚相手を選ぶ際に、
「好きな女を娶るが良い」
と大勢の女性を前に選ばせる。あの子がいいな~、と、皇帝がとある女性を選ぼうとすると、西太后は、横に首を激しく降る。
では、こちら?違う?こちらでは?
ようやく西太后は首を縦に振る。まったく好みじゃない女。ため息をつく皇帝。
そんな感じだ。
「どっちがいいか、よく考えなさい!!」
「海外旅行」
「もっと考えてものを言いなさい!」
ちょっとだけ、
「着物がいいかな?」
とつぶやくと、その足で、呉服屋に連れていかれた。
「やっぱり着物がいいっていうんですよ!」
母は、勝ち誇ったように言っていた。
くうみんはあっちこっち引っ越しをしたので、成人式に招待してくれる自治体には、友達がいなかった。だから行かなかったのだが、代わりに母の職場、友人宅などへ引き回された。
最後に父のもとに行った。ちょっと事情がありまして。
飼い犬のコロが、はじめ分からずにワンワン吠えた。そのうちに私だと気が付くと、いつものように後ろ脚だけで立って、飛びついてきた。
「こら、ダメダメ」
父は、昼から寝ていた。
「お父さん」
「ん?」
「着物着たんだけど」
父は、寝返りを打った。
「そうか、ちょっとそこ、片付けてくれ」
くうみんは着物姿で部屋を片付けた。
あああ~、海外旅行なら、こんな思いをしなかったのに…
そしてそれからウン十年がたった今でも、
「成人式の着物を買ってやった!!」
と、ことあるごとに言うんだから、たまったもんじゃない。
そういえば、あの着物、どこに行ったんだろう?私は持っていないぞ。
本当にくうみんのものなら、〇イセルにでも、買い取ってもらうんだが。
そうそう、お兄ちゃん達、自分が着たければ何を着ても構わないが、その格好でのぼりを両側に立てたバイク、車で町中を走り回るのはやめてくれ。危ないから。
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