おじさんとくうみん、クリスチャンネームの検討
おじさんの家は元は神道だったのだが、おじさんのばあちゃんの時にカトリックに改宗した。
だから、お義父さんや、お義父さんの兄弟、その嫁さん、その子供達は全員クリスチャンネームを持っている。
持っていないのは、おじさんとおじさんのお母さん、おじさんの姉妹、そしてくうみんだ。
なぜ、実質上の長男であるお義父さんの家庭が、一番カトリックから遠いのかと言うと、お義父さんは夜学に通いながら昼は働いて、家族を養っていた。ばあちゃんも働いていたので、下の弟二人はカトリックの保育園に預けられていたそうだ。なので、お義父さんよりも、その弟達の方が、自然とカトリックになじんでいったらしい。
おじさんが生きているときに、こんな話をした。
「信者でなくても墓に入れるのか?」
「どうなんだろ?」
そこで、おじさんのいとこのミカエルに聞いてみた。ミカエルも墓の管理事務所に聞いたらしいが、その答えは…
原則として信者に限られるが、時代の流れとしてそうも言っていられなくなった。すでに墓がある場合、信者でなくても墓に入ることができる。しかし、信者であることが望ましいのは言うまでもない。
そうだよな、信者でないからと言って入れなかったら、他に墓を買わねばならない。すると、この際だから、全部の骨壺を新しい墓に引っ越しさせて、こっちは墓じまいしてしまおう、と言うことになりかねない。そんなことになったら、損するのは墓地側。
「でも、クリスチャンネームは付けた方がいいのかな」
と言うことで、ミカエルに相談した。
ミカエルは大変喜んでくれた。
しかし、クリスチャンネームをもらうということは信者になるということで、数か月の間、神父様のところに通って、勉強しなければならないそうだ。
「面倒くさいな」
「勉強が必要って、頭の悪い人はクリスチャンになれないのか?」
など言いつつ、その話は立ち消えになってしまった。
その数年後、おじさんは亡くなった。今、おじさんのそのままの名前が墓誌に彫られている。そのうちくうみんもここに名前を連ねることだろう。
ついこの間、叔父さんの納骨があったばかりだけど。
もうすぐ、おじさんの命日。
I must Go.
行かなきゃ。
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「どうなんだろ?」
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原則として信者に限られるが、時代の流れとしてそうも言っていられなくなった。すでに墓がある場合、信者でなくても墓に入ることができる。しかし、信者であることが望ましいのは言うまでもない。
そうだよな、信者でないからと言って入れなかったら、他に墓を買わねばならない。すると、この際だから、全部の骨壺を新しい墓に引っ越しさせて、こっちは墓じまいしてしまおう、と言うことになりかねない。そんなことになったら、損するのは墓地側。
「でも、クリスチャンネームは付けた方がいいのかな」
と言うことで、ミカエルに相談した。
ミカエルは大変喜んでくれた。
しかし、クリスチャンネームをもらうということは信者になるということで、数か月の間、神父様のところに通って、勉強しなければならないそうだ。
「面倒くさいな」
「勉強が必要って、頭の悪い人はクリスチャンになれないのか?」
など言いつつ、その話は立ち消えになってしまった。
その数年後、おじさんは亡くなった。今、おじさんのそのままの名前が墓誌に彫られている。そのうちくうみんもここに名前を連ねることだろう。
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