くうみん 走る! その一
アップの回数が少ないのはいつの日からか?始めた頃は毎日更新していた。どうしてあんなに書けたのか、今ではわからない。何かに憑りつかれていたのか?
そんなことはどうでもいい。このところのアップの少なさは、実は駆け回っていたからだ。
「なに!!あれほど走るなと言っていたのに、駆け回っていた?!バカが、もう知らんぞ!」
そう言うかもしれない。
しかし、大人なら足の指の骨が折れようとも、鼻の穴から脳髄液が漏れようとも、駆け回らなければならない時だってあるのだ。
カテゴリーが「マラソン」ではなく、「老人問題」になっていることに注目されたい。
今回の騒動は、11月の初めにさかのぼる。
くうみん母は、某県の某サ高住に入居している。実家に比べても訪問するのに、かなり時間がかかるところだった。そこに入るにあたり、くうみんには全く、何の相談もなかった。
「なんで勝手に決めるのよ!行くのが大変じゃない!!」
「来なくて大丈夫」
「来なくていいじゃないの!!そういう訳に行かないの!」
「ここの施設長さんが、とてもいい人で、なんでも面倒見てくれるって言っていたの」
「じゃ、葬式はどうするの!!」
「葬式もしてくれるっていうから大丈夫」
「そんなことがある訳ないでしょ!!」
「ううん、大丈夫なの」
本人が気に入ったというなら、仕方ない。そんなこんなで7年も経っただろうか?
母は、浮かない顔をするようになった。
今年の夏ごろ聞いた話。入居中の施設ごと引っ越すことになったらしい。新しい建物は、古いビジホをリノベしたものだ。
「すごい狭い部屋になるらしいのよ」
「そんなことはないでしょう。同じくらいの広さの部屋になるわよ」
「もうあらかたリノベも済んでいるはずなのに、見学させてくれないの」
くうみんは近くの老人ホームが施設ごと引っ越したのを見たことがあった。だから、こういうこともあるだろうと思っていた。通常であれば、同じくらいの部屋に転居させてもらえるはずだ。間取りが変わるだろうから、若干狭くなることもあるだろうが、60平米が58平米になるくらいなら仕方がない。
それにしてもおかしいと思ったのは、新しい住居を見学させてもらえないということ。早く入居者に新しい部屋を見学させて、不安感を抱かせないようにすればいいのに…そう思っていた。
そして11月半ば。
母と一緒に温泉旅行に出かけた。相変わらず、新しい住まいについて、泣きださんばかりの顔で、文句を言っている。
「この間、見せてもらったの。本当に狭いのよ」
うそでしょう?
「じゃ、ついでに私も見させてもらう」
母の案内で、新しいサ高住に行くことにした。今までのサ高住とすぐのところにその建物はあった。
フロントでカギを受け取り、新しい部屋に入って驚いた。
「なによ、これは!!」
今まで母は、60平米くらいの大きな部屋に住んでした。しかし、これから住むという部屋は、40平米とのこと。
「本当だったのね」
「前の建物の、広い部屋が気に入って、ひと月前に入居した人だっていたのよ。話が違うって、市役所に相談に行ったって」
母は、子供のように両目じりにこぶしを当てて涙をぬぐっている。
「この部屋の方が家賃は高いっていうのよ。でも、今まで住んでいた人は同じ金額でいいって。新しく入る人はもっと高いお金を出すんだって」
そう来たか…
なるほど、HPを見ると、ずいぶん高い家賃を設定している。強気だね。でも、こんなに高くて、新しく入居する人なんか、来るのか?
結局今まで住んでいた入居者頼りなんではないか?
しかし、どうなんだろう?40平米と言ってもサ高住にしては広い方だ。20平米前後の部屋が多い中、30平米だって、「広い」という評価になることもある。
今までが広すぎたのかも?仕方ないのかも…
う~ん、とうなって、そこでは結論を出さなかった。
さて、このおばさんとおばあさんはどうなってしまうのでしょう?
(実話ですが、設定をちょこっとだけ変えています)
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「なに!!あれほど走るなと言っていたのに、駆け回っていた?!バカが、もう知らんぞ!」
そう言うかもしれない。
しかし、大人なら足の指の骨が折れようとも、鼻の穴から脳髄液が漏れようとも、駆け回らなければならない時だってあるのだ。
カテゴリーが「マラソン」ではなく、「老人問題」になっていることに注目されたい。
今回の騒動は、11月の初めにさかのぼる。
くうみん母は、某県の某サ高住に入居している。実家に比べても訪問するのに、かなり時間がかかるところだった。そこに入るにあたり、くうみんには全く、何の相談もなかった。
「なんで勝手に決めるのよ!行くのが大変じゃない!!」
「来なくて大丈夫」
「来なくていいじゃないの!!そういう訳に行かないの!」
「ここの施設長さんが、とてもいい人で、なんでも面倒見てくれるって言っていたの」
「じゃ、葬式はどうするの!!」
「葬式もしてくれるっていうから大丈夫」
「そんなことがある訳ないでしょ!!」
「ううん、大丈夫なの」
本人が気に入ったというなら、仕方ない。そんなこんなで7年も経っただろうか?
母は、浮かない顔をするようになった。
今年の夏ごろ聞いた話。入居中の施設ごと引っ越すことになったらしい。新しい建物は、古いビジホをリノベしたものだ。
「すごい狭い部屋になるらしいのよ」
「そんなことはないでしょう。同じくらいの広さの部屋になるわよ」
「もうあらかたリノベも済んでいるはずなのに、見学させてくれないの」
くうみんは近くの老人ホームが施設ごと引っ越したのを見たことがあった。だから、こういうこともあるだろうと思っていた。通常であれば、同じくらいの部屋に転居させてもらえるはずだ。間取りが変わるだろうから、若干狭くなることもあるだろうが、60平米が58平米になるくらいなら仕方がない。
それにしてもおかしいと思ったのは、新しい住居を見学させてもらえないということ。早く入居者に新しい部屋を見学させて、不安感を抱かせないようにすればいいのに…そう思っていた。
そして11月半ば。
母と一緒に温泉旅行に出かけた。相変わらず、新しい住まいについて、泣きださんばかりの顔で、文句を言っている。
「この間、見せてもらったの。本当に狭いのよ」
うそでしょう?
「じゃ、ついでに私も見させてもらう」
母の案内で、新しいサ高住に行くことにした。今までのサ高住とすぐのところにその建物はあった。
フロントでカギを受け取り、新しい部屋に入って驚いた。
「なによ、これは!!」
今まで母は、60平米くらいの大きな部屋に住んでした。しかし、これから住むという部屋は、40平米とのこと。
「本当だったのね」
「前の建物の、広い部屋が気に入って、ひと月前に入居した人だっていたのよ。話が違うって、市役所に相談に行ったって」
母は、子供のように両目じりにこぶしを当てて涙をぬぐっている。
「この部屋の方が家賃は高いっていうのよ。でも、今まで住んでいた人は同じ金額でいいって。新しく入る人はもっと高いお金を出すんだって」
そう来たか…
なるほど、HPを見ると、ずいぶん高い家賃を設定している。強気だね。でも、こんなに高くて、新しく入居する人なんか、来るのか?
結局今まで住んでいた入居者頼りなんではないか?
しかし、どうなんだろう?40平米と言ってもサ高住にしては広い方だ。20平米前後の部屋が多い中、30平米だって、「広い」という評価になることもある。
今までが広すぎたのかも?仕方ないのかも…
う~ん、とうなって、そこでは結論を出さなかった。
さて、このおばさんとおばあさんはどうなってしまうのでしょう?
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