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久々の華燭の宴

 おじさん方の甥、銀子姉さんの息子である万年雪男君から、招待状が届いたのは、まだ8月のことだった。

 …この度私たちは結婚式を挙げることになりました。…ささやかながら、披露の小宴を催したいと存じます。

 籍はもうすでに入れていて、同居もしているのだが、コロナのおかげで式だけ延び延びになっていたらしい。
 しかし、結婚するというのも、突然だったらしい。
「付き合っている人がいるなんて、全然知らなかったのよ」
 新郎・万年雪男君の母である銀子姉さんは言っていた。本当に電撃結婚だったらしい。

同じ会社に勤めていて、会社で知り合ったという。その会社は、株式会社のんき。

 くうみんも、
「あの子も色気のある話を聞かないな。背も高いし、結構いい男だと思うんだが」
 など、口には出さないまでも、思っていたのだった。

 招待状に書いてある会場は、都内の一流ホテルだ。
「こんなところで式を挙げるなんて、たっけ~だろうなあ」
 くうみんは、お尻をバリバリ搔きながら、招待状を見たのだった。

 そしてついにその日がやってきた。

 良き日に遅刻は許されない。早め早めの行動をして、何とか親族集合時間に間に合った。ホテルの人に、控室の場所を教えてもらって、入ったのだが、みんな非日常の格好をしているので、一瞬誰が誰だかわからなかった。
「くうみんさん、来てくれてありがと~」
 そう言う留袖姿の女性は、銀子姉さんだった。

 披露宴の前にまず、キリスト教式の結婚式を行った。

 まず新郎が入場し、花嫁を待つ。花嫁はお父さんと手を組んで入場。丸顔の目のぱっちりした、かわいらしい女性だ。デコルテがきれいなので、襟ぐりの広く開いたドレスがよく似合う。
 お父さんから離れて、新郎と腕を組む。

 その時、新郎の妹である恥美ちゃんの子、ハミちゃんが激しく泣いた。
(こら~~~!おとなしくしろ!)
 くうみんは心の中で思ったが、ハミちゃんは不思議なことに聖歌隊の歌が始まると、おとなしくなった。寝てしまったらしい。本当に子守唄って、効果があるのかも。

 次は披露宴だ。
 司会者により、新郎と新婦の紹介が行われる。

「まず、新郎の万年雪男さんから」
 どこの出身で、どこの中学、高校に行ったか、どこの大学を卒業したか、会社は、などのような経歴を紹介する。
「次に、新婦の梁本冬乃さん」
 何と新郎よりもいい大学を出ている!!よくそんな才媛を射止めたな!!

「みなさま、どうぞご歓談ください」

 おっしゃあ~、メシや!メシ~~~!
 いつもなら、ごちそうとともにシャンパンやビールが振舞われるところだが、コロナのおかげで飲み物はすべてノンアルだそうだ。
「昼から酒を飲める機会なのに、にっくきコロナめ…」
 くうみんは心の中で毒づいた。
 
 しかし、昼だし、ノンアルシャンパンや、ノンアルビールで雰囲気はある。まあいいとしよう。
 それより特筆すべきは、クオリティーの高い食事だ。

 ジャガイモのアミューズにウニ、キャビア、アワビ、ロブスター他の豪華メンバー。そのうえ金粉まで載せてある。これが前菜で、コンソメ、ホタテを使った料理、口直しのシャーベット、牛ひれステーキなどの、豪華な料理の数々が!!

 くうみんの披露宴はジミ婚で、横浜の某繁華街にある、パブレストランで行った。おじさんと料理の打ち合わせに行ったとき、
「鶏のから揚げとサンドイッチ、あと枝豆も」
 と言ったかどうかは覚えていないが、店の人におでんを勧められたのはよく覚えている。
「えっ、おでん?」
「結構人気があるんです」
 おでんなんか、と思ったがお店の人の言うことを信じて、メニューに載せた。
 なるほど、おでんは人気があった。

 って、おじさんとくうみんの時とは比べ物にならない!超豪華料理だ!

 うんめぇ~!!おら、こんなもの、食ったことないだ!!隣にいる金子姉さんの娘であるギリー、及びカスミちゃんとともにがつがつと食べた。
 思い切り料理を堪能して、余興に移った。

 まずは新婦のピアノから。
 新婦は4歳からピアノを習っていたそうだ。ウエディングドレスで、演奏しづらいんじゃないかと思ったけど、なかなかいい演奏でした。

 次は新郎の番だ。何ですか軽音楽で、ギターを弾いていたとのこと、その仲間も一緒に演奏したのだが、こういう時に一番目立つのはやはりボーカル。
 ボーカルは2名いたが、2人ともすごく歌がうまくて、カラオケバトルにでも出れば、かなり上位に食い込めるのではないかと思う。新郎のギター演奏は、この二人のボーカルの前に、かすんでしまった。こういう時は、2番手3番手に頼んだ方が良かったんではないかい。

 新郎の演奏は5、6曲続いた。
 新婦はお決まりの席に座っている。嫁さん待たせたらかわいそうだ。そう思って新婦を見ると、今までせっかくのごちそうを食べられなかったのだろう、モリモリ食べていた。

 やっと食べられてよかったね。どんどん食べなせえ。あっし以外は誰も見ていまいて…

 最後に、「株式会社のんき」の、コマーシャル動画が披露された。

 ラララのんき~のんき~…「株式会社のんき」は、社会や皆様の生活に役立っています…

 こんな時に会社の宣伝かよ…と言う声とともに笑い声も聞こえた。いいじゃないか、株式会社のんき。ちゃっかり宣伝とは、やるじゃないか。

 超豪華、格調高くしかも楽しい、大変いいお式でした。
 万年雪男君、冬乃さん、末永く、お幸せに。




 今回の写真だが、スマホで撮ったので、編集ができないことに気づいた。スマホの写真を編集するアプリもあるらしいが、どうもうまくいかない。
 今後のため、もしお勧めのアプリがあったら、教えてください。

 差支えないような写真だけ、公開します。



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 いきなり口直しのシャーベット


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 メインのひれステーキ。うんめかった

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 デザート3種とウエディングケーキもサーブされた

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 きらびやかな装飾




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