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乳がんから13年

 早いもので、乳がん発覚から13年が経過した。手術したのは9月だが、発覚したのはちょうど今頃だった。
 乳がんになったガン友に聞くと、定期健診で見つかった人より、自分で見つけた人の方が圧倒的に多かった。マンモ、超音波、そして医者の触診よりも、ど素人の感覚が一番鋭いらしい。

 くうみんも、自分で気が付いた。朝、起きるとき、偶然胸のしこりに触れた。
「なんだろ?どうせ大したことはないだろうけど、一応医者に行ってみるか」
 など思いつつ、近所のかかりつけの医院に行った。
「なに、風邪?」
 くうみんの顔も見ないでその医者は、聞いた。
「いえ、なんか胸にしこりがあるんです」

 それから、検査することになったのだが、季節柄、旅行の予定がバンバンあったので、検査の間隔もあき気味だった。のんびり温泉につかったり、山歩きをしたり…
「本当はもっと早く検査した方がいいんですけどねえ」
 医者にはそう言われたが、こっちは自分ががんのはずはない。気になるから一応検査しているだけという気でいたので、のんきなものだった。

 一通り検査が終わった。もうこれで無罪放免…と思いきや、医者から唖然茫然の一言が。
「悪性の可能性があります。今度の診察には、家族の人と来てください」
 ニコニコ顔がひきつった。家族の人と来てくださいって、本当に言うんだ。

 通い慣れたはずの電車を、何回も乗り間違えたことを覚えている。

「悪性の可能性があるから、家族の人と来てくださいって」
 次の診察にはおじさんと一緒に行った。事実上のがん宣告は受けたようなものだったが、確定するとそれはそれで打撃だった。

 その日、フィットネスジムの風呂に入った後、寿司を食べに行った。今日こそ無罪放免かも知れない…と思ったのだが、がん確定とは。
「どうする?寿司なんて食べられるか?」
 おじさんは言ったけど、それとこれとは話が別。寿司はおいしかった。

 寿司をおいしくいただいて、ビールを飲んで帰ると、張りつめていた糸がぷつんと切れた。 

 「なぜ私が!」
 立ったまま、そう言って泣いた。

 みんな言うんだろうなあ、癌宣告受けた人は。

 それからくうみんはがんと向き合うことになった。これからどうなるんだろうと、不安でいっぱいだった。
 その後、がんは取り切れなかったことが分かった。でも、再手術は拒否した。抗がん剤治療、放射線治療はしたものの、5年するホルモン剤治療は2年ほどでやめた。

 先におじさんが亡くなった。信じられなかった。

 10年くらい、無治療、検査なしで放っておいた。スモウ原市で無料の乳がん検査ができると聞いて、ただならやるか、と思って受けた。
 再発していたら、根本的な治療はできないので思案することもなかったが、問題は新たながんができていたら、だ。

 治療するか?このままにしておくか?さ~、どうしよ~。その時になったら考えよう。
 無治療という選択肢は、くうみんの現代医学に対する不信感からのものだ。今でもことがんに対しては、不信感はぬぐい切れない。

 がんは、石灰化していた。なくなっていた。
 でもこれは、なくなったのではなく、
「今まで、いじめてすまなかった。くうみんが死んだらあなたも死ぬんだから、お互い共存共栄を目指そうな」
 と言い続けているうちに、正常な細胞に変化したのではないかなど思っている。

 
 




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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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