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口下手なくうみん 皆様へのお願い

 ブログを読んでいる人は、くうみんのことを「にぎやかでおしゃべりなオバさん」と思う人が多いのではないだろうか?
 実際は違う。どちらかと言うと無口で、そして非常に口下手な人間だ。

 フィットネスクラブでは、世間話くらいするオバ仲間はいるが、人が話しているのを聞いている時間の方が圧倒的に多い。
 いまは黙筋トレ、黙浴の時代なので、かえって助かっている。

 かと言って、ここで書いていることはウソではない。
 人間、表現をするのに、話をする方が得意な人と、文章で表す方が得意な人がいると思っているが、くうみんは圧倒的に文章で表す方が得意らしい。

 今回のジジイ事件があったので、
「おじさん、私を守ってください。あのジジイと会わないようにしてください」
 と、祭壇に祈っているが、こういったエロがらみの願いを聞き届けてくれるかどうか、実ははなはだ心配なのだ。

 と言うのも、以前こんなことがあった。

 もう20年位前のことだ。その頃は外国人労働者が工事現場や工場にたくさんいた。特にイラン人。
 そう言った出稼ぎ労働者のオヤジが、当時通っていたフィットネスジムにいた。よく筋トレをしていたが、すごい力で、背筋は一番重い重量を挙げていた。推定50代半ばか?
 愛想も良く、たくさんの人と話をしていた。おじさんやくうみんにも、
「元気?」
 と、明るく声を掛けてきた。

 いい人。おじさんもくうみんも、そう思っていた。特におじさんは、見知らぬ異国で、労働条件も日本人とは差別されているであろう、彼のことを、「偉い人」と、思っていたらしい。

 しかし、ちょうど今頃、ゴールデンウィークが近いある日、事件が起こった。

 くうみんは家に帰ろうと、フィットネスクラブの階段を、小走りに降りた。そこに例のイラン人のオヤジが、階段を登って来て、踊り場でくうみんと鉢合わせしてしまった。
「キャッ、ごめんなさい」
「あっ、大丈夫ですか?」

 にっこり笑って立ち去ろうとすると、
「ちょっと待って」
 と、このイランオヤジが、声を掛けてきた。なぜか、いつもと違う、舐めるような目付き…
「今度会いましょう」
「うん、また明日ね」

「違う~」
 意味ありげにおやじは近づいてくると、壁ドンしそうな勢いで、くうみんに迫ってきた。
「今度の土曜日、私休みだから、二人きりで食事をしましょう」
 ニヤッと笑うと、もっと迫ってきた。
「二人きり~~~」

 どひゃ~~~!
「それじゃね!」
 そう言ってくうみんは足早に逃げていった。

 この話をくうみんはおじさんにした。食事をしながら、くうみんはおじさんに訴えた。
「あのイランオヤジが迫って来たの」
「うん?」
 おじさんはテレビを見つつ、ビールを飲んでいた。
「だから、あいつが二人で食事をしようって言って来たの…」
「いいじゃないか、ご馳走になって来いよ」
「だって、すごくいやらしい感じで…」
 一生懸命訴えたつもりだったが、おじさんには通じなかった。終いに怒り出してしまった。

「お前をどうこうしようなんて男はこの世に一人だっていないんだよ!!」 

 おじさんはこの話を友達にも話していた。
「こいつは、イラン人が迫って来たなんて、カン違いしているんだよ。あいつ、良い奴なのに、かわいそうに」
「わはは!願望かね!」

 悲しかった。

 しかたないので、自衛のため、常にホイッスルを首からぶら下げるようにしたが、これっておかしいと思うようになった。

 自分の家族が危険な目に遭うのを阻止するのは男の役目じゃない?

 くうみんはどうしたら、この危機をおじさんに分かってもらえるか、考えた。そして思い付いたのが一人芝居だ。
「おじさん、あの時の状況をやってみるから、見ていて」
「ふん」
 おじさんはつまらなそうな顔をして、いつもの定位置のソファに寝そべった。 
 
「ここはフィットネスクラブの階段の踊り場です!」
 おじさんを前にくうみんは演じた。

イラン人「今度会いましょう」
くうみん「うん、また明日ね」
イラン人「違う~~~」(壁ドン)

 と、このように一人二役をしたのだった。ようやく、おじさんはその事態を理解したらしい。
「何で今まで黙っていたんだ!!」
「言ったじゃない!!言ったのに、全然わかってくれなかったんじゃない!」
 すると、おじさんはボソッとつぶやいた。
「お前の話はくだらないから、聞いていない」

 この一言はくうみんにとって非常な衝撃で、今でも思い出すと涙が出て来るほどだ。
 しかし、ひょっとして、「くだらないから聞いていない」のではなく、「話術が下手でつまらない」から、聞きたくないのかも知れないと、たった今思った。

 ちなみにこの後、おじさんとくうみんは、このフィットネスクラブをやめて、別の所に移った。

 それで何を言いたいかと言うと、

「お前をどうこうしようなんて男はこの世に一人だっていないんだよ!!」
と、おじさんにとって、くうみんは世界一魅力のない女であり、かつ口下手なので、このオヤジのことも、
「お前はまたカン違いをして」
 と思っているのではなかろうか?と懸念している。

 どうか、皆さん、特に雄弁な方。
「これはくうみんの勘違いではない。守ってやって欲しい」
 と、お口添えして欲しいのですよ。

 どうかよろしくお願いします。
 

 

 









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テーマ : 伝えたいこと
ジャンル : 日記

ランニングコースその後

 今回の記事で、「ジジイジジイ」と、連呼していますが、これは不潔で無礼な個人のことを言っているのであって、世間一般の、善良かつ清潔な年配男性とは一線を画していますので念のため。

 さて、先日ジジイから、
「22日か23日、コースの下見をしませんか?」
 とお誘いのメッセージがあった。22日か23日だと?平日だし、こりゃまた、二人きりだな。みんなで行くなら、日にちは決まっているか、または「いつが都合いいですか?」と聞くはず。もう、だまされるもんか!あの悪臭にもかかわらず、まだモテていると思っているのか?

「トレイルランには参加しないことにしました」
 と返事をした。これであとは何があっても返信しないことにしよう。

 あのジジイとは会わないように、おじさんが守ってくれるはずだ…とは言っても、やっぱりキモいので、当該のコースはその後行っていない。

 いいコースなんだけどな~、今頃は山ツツジがきれいで、ゼンマイがたくさん採れて。あのジジイのおかげで、ゼンマイを採り損ねているじゃねーか。
 しかし、春の山菜なら、ゼンマイに似たものとして、ワラビがある。もう、ゼンマイじゃなくてワラビに特化しよう。

 ワラビコースは山の中ではなく、道路を走ることになる。つまらないと言えばつまらないが、足場が良くて、遅い時間でも安心して走れると言えば言える。

 スーパーで貰ったビニール袋をポケットに忍ばせ、ランニングに出る。周回コースではなく、折り返しコースなので、行きにワラビのあることを確認しながら走る。

 一番収穫が望める場所に、ライバルがいることもある。同じ場所で二人で採ると言うのも落ち着かないので、その人が帰った後にワラビを採る。

 採った後なら何もなさそうなものだが、ワラビは隠れるのが上手なので、取り残しは必ずある。少ししかなかったら、みそ汁の具に。たくさん採れたら、胡麻和えにでもしよう。

 ゼンマイがダメならワラビがあるさ。ゼンマイコースよ、しばしの別れじゃ。

 家の近くに、コゴミの小道も発見した。シメシメ、ほくそ笑みつつ、そっと採った。

 先日は、また違うコースに行った。
 このコースには、野菜の直売所がある。ここで農家で採れた野菜や、山菜を売っている。くうみんはそこに入って行った。何か安くていいものがあったら買おう。今は訪れる人が多いのか、ほとんどが売り切れだった。山菜コーナーに足を運んだ。
 山の幸コゴミ、との説明がある写真に写っているのは、ゼンマイだった。

 奥さ~ん、これ、ゼンマイですよ~、コゴミじゃありませんよ~。 

 コゴミ及びキノコはライバルが少ないようだ。




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テーマ : 頑張れ自分。
ジャンル : 日記

最近こんなことありました…って、冗談じゃないよ!!お食事中には読まないでください。

 皆様、この出会いは、いい縁だと思ったのが、実はとんでもない縁だったのです。カテゴリに注目してください。良い縁であれば、「マラソン」になる所が「老人問題」になっています。

 さて、気になる続きをどうぞ!

 山中で会った、Nさんからメッセージが来た。
「今度皆でトレイルランの試走をしませんか?」
 あら~、あのレベルの高い皆様と走れるの?うれしいわ!くうみんは喜んで参加することにした。

 マラソンを走っている者にとっては、サブスリーなんて雲の上の人。そんな人たちに混じって走れるなんてめったにないことだ。
 しばらく経って、返事が来た。

 12日に車でコースを下見に行きましょう。17日は本格的に試走しましょう。

 12日の待ち合わせ場所に、くうみんは5分前から待っていた。ほどなくしてNさんが現れた。
「待ちましたか?車が汚いので驚かないでくださいよ」
 もみじマークの付いたその車は本当に泥だらけだった。しかし、驚いたのはその汚い車ではない。

 Nさん以外、誰もいない!!

 もちろん、後ろの席に座った。途中で拾っていくのかと思ったが、やっぱり誰も来なかった。何よこれ?
「今度の試走には3人ほど来ますので」
 くうみんの怪訝な顔に気付いたかのように、Nさんが言った。

「くうみんさんの趣味は何ですか?いつも何をしていらっしゃるんですか?」
「はあ…」
 やたらとプライベートなことを聞かれた。

 車はくねくねとした山道を登っていく。なんだか気持ちが悪くなってきた。
 やっと、とある駐車場に着いた。
「ここがスタートですか?」
「いえ」
 Nさんは若干上目遣いになって言った。
「実は私は走ったことがないんです。今は足に人工骨を入れているので、走れないんです。だからコースはよくわかりません」

 その時のくうみんの驚愕が分かるだろうか?!

 コースを知らない?知らないで案内するってどういうことよ!このジジイ、私に下心があったのか!!

 今更どうにもならないのでコース(と思われる道)を二人で歩き始めた。山岳用ストックを持っているNさんは、下りでは圧倒的に速かった。山岳用ストックは、登りも速くなるが、下りでは断然速くなる。

 しかし、登りではくうみんの方が速い。Nさんがそれを大変悔しがったのは、アスリートの名残であろうか?

 1時間ほど山道を歩いて、車に戻った。かなり汗をかいた。
「汗かいたから、臭いぞ~」
 Nさんがそう言ったのは、予防線のつもりだったのか。
  
 車に乗り込み、移動しているうちに、強烈な悪臭が立ち込めた。汗をかいて、ずっとそのままにしておいたときの、すえた臭い…たまらず窓を開けた。
 さっきかいたばかりの汗が、なんでこんなに臭いんだろうか?ひょっとして風呂にはめったに入らず、洗濯もしていないんじゃないか?車酔いがますますひどくなった。

 Nさんが話し始めた。
「汗をかいた帽子をそのままにして置いたら、臭くなってね。洗濯しても臭いが取れないんですよ。トイレの消臭剤をかけたら、今度はその臭いが取れなくなって」 
 
 オエ~~~ッ!!やめろ~~~!

「くうみんさんのご主人はいくつでお亡くなりになったんですか?」
「…58です」
「それじゃ、保険金がガッポリ入ったでしょう!」

 なんてことを言うんだ!

 買い物をするからと言って、スーパーの前で降ろしてもらった。本当は、家を突き止められたら困るからだった。

 くうみんは家に帰って考えた。
 今度こそはサブスリーの人たちも来るのよね!あのジジイは嫌だけど、サブスリーの人とは会いたいな~。17日は行くことにしよう。

 そう思っていたのだが、日が経つにつれてNさんと会うことの不快感の方が次第に勝って行った。

 それまで全く異性として意識していなかった男から、色目を使われる…これは女性にとって気持ち悪い以外の何物でもない。それにあの強烈な臭気…
 サブスリーの人が来るなんて嘘かも知れない…

 17日は雨の予報だった。だから中止になる可能性は大きい。しかし、雨天中止と言う理由で行かないのではなく、行きたくないから行かないと言う意思を伝えることは大事だと考えた。

 くうみんはNさんにメッセージを送った。

 17日は雨が降りそうですね。私はもともと車に弱く、酔ってしまいますので、欠席させてください。

 Nさんから返事が来た。
 了解です。また連絡します。

 もう連絡なんかするな!!二度と会いたくない!

 山道を走ることはこれからも続ける。おじさんにこのジジイに会わないように、守ってもらおう。今までも、嫌な奴と会わないように守ってくれたことがある。これ、本当。今度もきっと大丈夫。
 もし会ってしまったら、会釈を返す程度で、すぐに立ち去ろう。

 それにしてもこの年で、こんな思いをするとは…

 男って言うのは、いつまでたっても枯れないものだな~。






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テーマ : 頑張れ自分。
ジャンル : 日記

最近こんなことがありました

 野生児くうみんは、その日も山の中を走っていたのだった。途中で年配の男性に声を掛けられた。
「こんにちは」
 見たことのない人だった。
「こんにちは」
 一応返事をして、そのままいつものコースをひた走った。

 とりあえず一休みするのは、仏像の安置されている祠だ。ここでいつも「新型コロナが早く収束しますように」と、お祈りすることにしている。そのうちに、先ほどの男性が追い付いて来た。
 歳の頃なら70代か。ストックを持っているとはいえ、歳の割には速い。
 ストックは山岳用のもので、スキーのストックのように2本ある。それを両手に持って進むと、歩くスピードが大変速くなる。

 立ち話をしたのだが、ここにはよく来るらしい。何でも走友会の重鎮だそうだ。そこは、以前調べたのだが、かなりハイレベルな走友会だった。その練習メニューはくうみんには、ついて行けそうになかった。

 走友会では、くうみんくらいの年齢では、後進の指導に当たるものらしい。後進の指導…くうみんには無理だ。
「そこでがむしゃらに走れ!根性だ!!」
 それしか言えない。

「あら~、その走友会って、レベルがすごく高いんですよね。ご主人も相当なレベルでしょうね」
 
「あはは、若い頃はね。H市の代表だったこともありますよ。走友会の練習は、人それぞれのレベルがありますからね、大丈夫ですよ。それより、今度会ったら、ここら辺のコース地図をお渡ししますよ」
「ありがとうございます」
 その走友会では、サブスリー(フルマラソン3時間以内)がゴロゴロしていると言う。サブフォーで尊敬されている今までのクラブとえらい違いや!!そしてこの方も、かつてはH市の代表!走友会の重鎮!きっと人望もあるんだろうなあ。素敵~!憧れる~!

 その2、3日後に、またその男性と山の中で会った。
「地図、お持ちしましたよ」
「ありがとうございます」
 案内の出ていない枝道もあって、ここに行くとどこに出るんだろう?なんてこともあったので、その地図はうれしい。
「今度、トレイルランがあるんですよ。参加しませんか?」
「いいですね、久々に参加したいです。今まで体を壊して余り練習ができなかったんですけど、若干持ち直していたところなもんで」
「連絡先を交換しましょう」

 その後、トレイルランにも参加申し込みをした。
 いいご縁をいただいたわ。私も走友会に入ろう。今のスポーツジムで若い者の邪魔をするよりも、ジイさんバアさんで群れた方がいいかも。
 そんなふうに思ってしばらくはルンルン気分だった。

 しかし世の中はそんなに甘くはないのだった…




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テーマ : どうでもいい報告
ジャンル : 日記

目医者さんに行って来ました

 皆様、ご心配をおかけしました。目医者さんに行って来ました。結論から言うと単なる老化だそうです。

 実は、医者嫌いなので、バックレようと思ったのですが、フィットネスクラブの風呂を終えてパウダールームで鏡に向かっていたら、どうも「目の中のハエ」がはっきりくっきり見えるようになった気がしたのです。
「こりゃ~、目医者に行って調べた方がいい」
 目が見えなくなったら、不自由この上ない。高齢者施設のお世話になるしかならなくなるかも…ちょっと心配になってしまいました。

 結果は冒頭に記した通りです。何もなくてよかった。しかし、網膜剥離などがないか調べるため、瞳孔を開く目薬を差しました。帰りはやけに目の前が真っ白です。
 ランニングもこのままではまずいと、サングラスをかけて走りました。帽子、サングラス、マスクと言う、あまりにも怪しい姿ですが、コロナや花粉の時節柄か、そんなに人目に付かなかったように思います。
 
 なんですか、4、5時間で薬の効果はなくなると言いますが、6時間ほど経った今でもまだ薬が効いているような気がします。歳のせいで代謝が悪いのかも知れません。

 今、慣れないことに出くわして、心に動揺が走っています。
 2、3日うちに皆様に報告することになるかも知れないし、忘れてしまうかも知れません。どっちにしてもどうでもいい報告です。
 






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テーマ : どうでもいい報告
ジャンル : 日記

国民健康保険給付係 思い出す市民の皆さん 国保離脱の手続きをしないと…

 その日も日曜日だった。いつものようにカウンターの内側で市民の方をお待ち申し上げていた時のこと。
 30代と思われる小太りでメガネをかけた男性が、電話機を抱えて現れた。
 つかつかとカウンターに近づくと、いきなりその電話機をカウンターにたたきつけた。
「○×□▽!!」
 何やら怒りの言葉を吐いた。

 怒りながらの説明を聞くと、こうだった。

 市役所からの留守電が入っているが、何を言っているのかわからない。どこの部署からかも言わないので、どこに問い合わせていいのかもわからない。連絡する部署と用件くらい言え!!

 この人の言うことはもっともなことだ。
 ここに来る前に市民課に行ったそうだが、そこで「これは健康保険の係ですね」と言われて、ここに来たらしい。

「まず、この録音を聞いてみよう」
 正職員のHさんに言われて、その場にいる者皆、直立不動になって録音を聞いた。
「国保税係のMです。また電話します」

「Mさん…」
 こちらはわかっているので聞き取れるが、何もわからない人が聞いたら、聞き取れないかも知れない。
 Mさんの仕事は国保税を支払わない人の督促。ってことは、この人も国保税滞納か?
「いや、国保はもうやめたよ。今は就職した会社の組合健保だもの」
「そうでしたか。しかし、国保離脱の手続きがしていなかったんで、督促が行ってしまったようです。Mの仕事は、督促ですから、用件を言ったら、ご家族がびっくりしてしまうかも知れません。ですので、督促のときは言わないようにしているらしいですよ」

 この場で国保離脱の手続きを行った。こちらの説明でこの男性も、気持ちを納めたらしい。

 督促の場合は、用件は言わない。まあ、仕方ないか。

 国保加入の手続きは、皆さん必要なことだから忘れずにするけれど、離脱の手続きは忘れてしまう場合が結構あるらしい。しなくてもいいと思っている人もいるようだ。

 保険料を自動振り替えにしている人が、会社の組合健保に移ったのに手続きをせずにそのまま払い続け、引っ越すことになってやっと国保に入りっぱなしであることに気付いたケースもある。
 この人は、市民課の人に
「国保に入っていますね?」
 と、指摘され、初めて気づいたのだった。
 3年くらい国保税払いっぱなし…その分は全額払い戻すことになるんだけど、ま~、ありがたいと言うか、のどかと言うか。

 就職が決まって組合健保になった方、国保離脱の手続きを忘れずにしてくださいね!!







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テーマ : みんなに知ってもらいたい
ジャンル : 日記

健康保険給付係 思い出す市民の皆さん 大人の階段のぼるくうみん

 その人は日曜日にやってきた。なにをしに来たかは覚えていない。だっていきなり怒鳴られて、他の人に替わってもらったんだもの。

 日曜日要員としてパートに出たくうみん。日曜日は、すべての課が開庁している訳ではなく、くうみんの所属する国保年金課や、市民課など、市民の皆さんが必要であろう部署だけが開庁している。なので、いつものフロアとは違う所で仕事をすることになる。

 いつものようにカウンターの中で待機していると一人の中年男性が、やってきた。
「おはようございます」
「国民健康保険の扶養の範囲はどうなっているのかね?」
「はい、国民健康保険には扶養と言う考えはないんです」

 いつもなら、ここで、
「え、どうして?」
 と言う突込みがあるはずだった。
「扶養と言うのは、一人の方が支払ったお金だけで、入いれると言うことですよね?でも、国民健康保険では、たとえ赤ちゃんでも均等割りはお支払いいただくんです。そういう意味で、扶養と言う考えはないと」
 そう説明するはずだった。

 しかし、
「ふ…」
 と、説明しようとしたら、

「家族なのになんで扶養で入れないんだ!バカなことを言うな!!」
 いきなり怒鳴られてしまった。
「はい、あの、しかしですね」
 しどろもどろになりながら、説明をしようとしたが、くうみんはあることに気が付いてしまった。

 ズボンのチャックが開いている!!

「あの~、お客様~」

 そのことも注意したものか、迷っていると、男性はまたもや大きな声をあげた。

「あんたじゃ話にならない!上を呼んで来い!」
「え~、そうじゃなくて…」
「いいから早く!!」
「は、はい」
 
 どひゃ~!!上と言っても今日は日曜日だから全員が出ていると言う訳ではない。課長も係長も今日は休みだ。ヒラだが、正職員の若い男性に来てもらった。
「お願いします。国保の扶養の範囲を説明して欲しいと」

 その男性職員は若いが、物静かで知的な雰囲気のする人なので「男クールビューティー」と言われていた。
 男性もこの人の言うことならば信用するだろう。どのように説明したのかはわからないが、何やら納得したような顔で去って行った。
 見たところ、何の手続きもしていない。聞きに来ただけかもしれない。

 そして、出ていくところをチェックしたら、やはりズボンのチャックは開いたままだった。
 この男、クールビューティーも、かの男性にご注意申し上げなかったのだ。

 見えないはずはないのに…

 ああいった場合、ベターなのは女性ではなく、男性が注意すること。ご注意申し上げるのが親切だと思うが、男クールビューティーが何も言わなかったのは、彼もやはり腹にイチモツあったからか?

 そして、くうみんとしては、どうするのが最善だったのだろうか?

 このことをフィットネスクラブのオバ仲間に問うた。
「それでよかったのよ。もし言ってしまったら大変よ」

 腹立たしいこの女職員め、お前なんかに注意されてたまるものか。これはマイブームなのだ!!チャックを開けるファッションなんだ!!古い奴だな!

「そういうことになると思うわ」

 そうか、これで良かったのか。

 人との付き合いにおいて、正直ばかりがいい事じゃない。
 男クールビューティー氏も、腹にイチモツあった訳ではなかった。若いのに大人だな。

 一つ大人の階段をのぼった気分のくうみんであった。







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テーマ : 忘れられない
ジャンル : 日記

視界の中のハエ

 数日前、掃除をした後にそのことに気付いた。
 視界の中にハエがいる。窓を開けた時にでも入ったのだろうか?網戸をすればよかった。でも、掃除は窓を開け放ってしたいし…

 そのハエは、目を動かすと、それに伴ってすっと位置を替える。それなのに止まった姿を見ることはない。2、3日経って気が付いた。

 これは飛蚊症と言う奴?!

 それまでもこの症状がなかった訳ではない。なんとなく小さな黒点が上に下に見えることは以前からあった。しかし、今回その黒点が一回り大きくなったらしい。
 症状があるのは、右目だけで、左にはないようだ。

 どっひゃ~!!老化が進んだってか!!

 思えばいろいろなところに老化は、徐々に、確実に進んでいる。体力の低下はもとより、歯も歯茎がやせ衰え、冷たいものがしみる。歯磨きも、ブラシだけでなくフロスを使って、以前は使わなかった歯茎を活性化させると言うデンタルリンスも使うようにして、歯の保存にいそしんでいる。
 手の指もへバーデン結節と言う、老化が原因の変形がひどい。

 その他言ったらきりがないほどの老化のオンパレード。

 しかし、老化は考えてみれば自然なこと。誰もが受け入れなければならない自然の摂理だ。

 若い頃は、自分がシニアと言われる年代になるなんて、ピンと来なかった。
 あの人、なんであんなにしわだらけなの?シミだってすごい。普段から手入れしていればあんなことにはならないだろうに。

 そんなふうに考えていたけど、今のくうみんは、その頃見ていた「シニア」そのものだ。
 
 見た目だけではない。目も歯も、体全体が老化している。死に向かっている。

 死に向かうのは怖くない。だっておじさんに会えるもの。でも、老化は恐ろしい。だんだん不自由になって行く体。

 何とかならないものかと、じたばたするが、どうにもならない。







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テーマ : シニア(60歳以上)の日々
ジャンル : 日記

国民健康保険給付係 思い出す市民の皆さん その三 免許不携帯のじいさん

 そのじいさんは、確か健康保険証を新しく作る手続きに来たのだと思う。
 記入すべきところに記入し、あとは身分を証明する写真付きのものを見せてくれれば、その場で交付される。なければ郵送される。

「写真付きの身分証明証はありますか?例えば運転免許ですとか、パスポートのようなものですね」
 じいさんは、
「今、手元にはないけど、車の中に置いてある。持って来て、また戻るのも面倒なので、車までついてきて欲しい」
「そうですか、わかりました」

 くうみんはじいさんの後についていった。じいさんは一台の車のドアを開けると、カバンの中から何か、紙を出した。
「これ」
 それは免許証のコピーだった。
「あの~、本物は?」
「本物は家にある!」
 これでもこのじいさんの身分はわかるが、その前にこれって免許不携帯…

「あの、お客様~、これでこちらの証明にはなりますが、あの、免許を持たずに運転すると、おまわりさんに捕まってしまうんじゃないですか?」

 するとじいさんは、悪びれることなく、言うのだった。
「だってね、いつも持ち歩いていたんだけど、そうしたら詐欺で騙し取られそうになったんだよ。それからコピーを持ち歩くようになったんだ」
「しかし、これではおまわりさんに、しょっ引かれる…」
「保険証の手続きはこれでいいだろう?」
「はあ、これでいいですが、でも運転するときは免許証がなければ、おまわりさんに…」
「はい、手続きは終わったんだから、もう行くから」
「はい、こちらは終わりますが、免許は…」

 くうみんはなおも食い下がろうとしたが、じいさんはめんどくさそうな顔をして車を出した。

 これって免許不携帯というのよね。あのじいさんが、今後、安全運転で何事もなければ、このまま行ってしまうのだろうが、何かあって、免許証の提示を求められたら、どうなるんだろう?

 あのじいさんは、「自分は何も悪くない!」と思っているようだ。

 免許証をだまし取られそうになったから、自己防衛のために本物は家に置いてある。だからここに免許証のコピーがある。これでいいだろう!っておまわりさんにも、言うつもりなのか?

 これって、立派な道交法違反になるはずだよね?

 その後どうなったか、くうみんには知る由もない。 
 






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テーマ : 日々のつれづれ
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ひねくれくうみん

Author:ひねくれくうみん
 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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