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山道で犬に襲われる 愛犬家の皆さんへのお願い

 その日、くうみんは近くの山道を走っていた。
 くうみんの住んでいる町は、駅近くは住宅街の近くとは思えないほど商業施設が充実しているのだが、すぐに自然豊かな山道になったりする。

 ここではいくつかのランニングコースを見つけて、気分によって走り分けている。この山道は、最近のお気に入り。
 春はゼンマイが採れ、夏は木々のために涼しく、そして秋には山栗やクルミが落ちている。
 山栗はみんなが競うようにして拾うので、なかなかないが、それでも一日に2、3個も拾えば、何日かかけると食べられる量になる。小さいので渋皮をむくのが大変なので、渋皮付きで食べられる栗の渋皮煮にすることにしている。

 もう、そんな山の幸も終わりか?そんな日だった。
 
 人一人歩けるような、細い山道を走っていると、向こうから大きな犬が現れた。警察犬になるような大きな犬。シェパードだろうか?くうみんに向かって吠え掛かってくる。リードは外してある。

「キャ~~~!!」

 くうみんは大声をあげた。犬の後ろから飼い主が顔を出した。
「噛まないから大丈夫です!!こら!お座り!!」

 逃げたり、変な動きをしてはいけないと、そこに突っ立っていた。でも、犬はすぐそばでほえている。
「キャ~~~~~!!」

 犬相手にこんな声をあげたのは、くうみんの人生で初めてではなかろうか。
 飼い主の方も、街中であれば、リードをつけていただろうが、あまり人のいない山道なので、たまにはいいか、と、リードを外したのだろう。

 でも、こんな大きな犬、怖いよ!!
「怖いです」
 飼い主は犬の首輪を手に持って、
「すみません」
と言って、くうみんの後ろの道に向かった。

 ああ、ひどい目に遭った。
 
 次に、いつもこの道を走るときにお参りする大日如来様に向かった。
「新型コロナが終息しますように」
 そう祈っていたら、マウンテンバイクに乗った男性が、ラブラドールレトリバーを連れていた。この子もリードなし。

 あれくらいの犬なら…

 本当は、ラブラドールレトリバーもかなり大きな犬なのだが、さっきの犬に比べると、さほど大きくも感じなかった。それにラブラドールレトリバーは、温和な性格というし…

 くうみんはすっかり、油断していた。しかし、現実はそんなに甘くなかった。

 なんと、おとなしいはずのラブラドールレトリバーが、くうみんめがけて体当たりしてくるではないか!!

「キャッ!!」

 それも一回だけではない。二回も三回も… 噛むことはなかったが、じゃれているというのではなく、かなり陰険な顔をして迫ってきた。

 きっと、さっきの犬の臭いが残っていたのだろう。
「私、逃げます!!」
 飼い主は済まなさそうに言った。
「申し訳ない」

 なんだか、嫌な気分だった。
 飼い主にすれば、うちの子はおとなしいから、リードなしでも大丈夫。そう思っているのだろう。

 そして、世間では、こうも言う。
 犬好きには犬の方でも判る。だから、犬に襲われるのは、犬嫌いの人間だろう。

 しかし、くうみんは犬は好きだ。子供の頃、黒い雑種の犬を飼っていて、主に世話をするのはくうみんだった。15歳まで生きていたので、子供だったくうみんは、ワンコが亡くなったときはすっかりお姉さんになっていた。その後はマンション住まいが長く、トイレトレーニングの自信もないし、旅行が好きなので飼わずじまい。

 犬に襲われるのは、犬好きとは何の関係もない。

 そう言えば、ランニングしているときに犬に襲われて、大けがをして走れなくなったというオバもいた。

 今は、家の中で飼うことが多いのだが、今読んでいる本、「メーター検針員テゲテゲ日記」には、庭で飼っている犬の恐怖が書いてあった。
 大きな犬も怖いが、小さな犬は歯が鋭くて、これもまた痛いんだそうだ。

 わかる!!その恐怖、やっとわかった!

 ワンコを飼っている皆さん!
 あなたにとって家族の一員であるワンコも、他の人には獣として接する子がいる。知らない人はワンコには敵に見えるかも知れない。

 しつけはトイレトレーニングだけでなく、人に対しても襲うことのないようにして欲しい。番犬だから、それは無理と言うなら、散歩のときは必ずリードをつけるべき。

 どうか、散歩のときは、リードを外さないように!!

 特にシェパードのような大型犬は、勘弁してくれ。それから、ラブラドールレトリバーも!


 



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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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