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意地悪ばあさんとのその後 このくうみん、見た目は老けていても、中味は若い!これが証拠だ!!

 フィットネスクラブに意地悪ばあさんがいることは記事に書いた。

 あなたって、私と同じくらいの年だと思ったわ。私、72だけど。
 私の知り合いに嫌な笑い方をする人がいるの。そうそう、今のあなたのその笑い方!

 ここまで言われたら、もう話をする気はない。
 このばあさん、文句を言わないおとなしそうな人ばかりに声をかけている。この人達も、くうみんと同じようなことを言われているんだろうか。そしてこのくうみんがおとなしいなどと思うのは、大きな間違いだ。

 ただ、長く付き合わなければならないような場合には、気まずくならないように受け流したり「敬して遠ざかる」ようにしている。これは大人の知恵。

 このばあさんには、仲間はいないようだ。千葉にいたときの意地悪ばあさんには、数人の意地悪仲間がいたので、とても太刀打ちできなかった。
 しかしこのばあさんには、仲間はいない。これなら勝ち目もある…など思ったりしていた。 

 くうみんは意地悪ばあさんに見つからないようにかくれんぼしていた。来たと思ったら、すっと後ろをむいたり、物陰に隠れたりして10日あまり…

 しかし、ついに鬼に見つかってしまうときが来た。

 外を10キロほど走って風呂に入りにフィットネスクラブに向かった。この時間はいつもなら、ばあさんはいないはずだ。体を洗ってから湯船に浸かっていると、なんと目の前1.5メートルほどの所に婆さんの顔があるではないか!
 くうみんに向かって手を振っている。くうみんはとっさに目を泳がせると、あらぬ方に視線を向けた。そう、無視したのだった。

 面倒なことにならないように、こういう場合は、へらへらとごまかそうと思っていたのだが、あまりの突然のばあさん登場に、気が動転してつい本音を出してしまったらしい。

 ばあさんは、一瞬??な感じだったが、すぐに状況を把握したのか、いつもの仏頂面になって風呂を出て行った。

 やっちまった…宣戦布告しちまったぜ!

 しかし、このばあさん、何でいつも下を向いているのか?くうみんの他にも宣戦布告した人がいるんではないか?だからそういう人と目を合わせないように、下を向いてばかりいるんじゃないのか?

 くうみんはこれからこのばあさんが来たら下を向くのか?
 
 いや、下は向かない。

 目を逸らすのみ。

 

 くうみんが72だって?これを見てみやがれ!!

「男は見た目ではない、中味で勝負」などと、何の根拠もないのに言うバカ男がいるが、くうみんの場合はこれが根拠だ!

体内年齢
 体年齢39歳!!オムロンのカラダスキャンで計測
 
お肌の状態
 名古屋ハーフのイベントのときに、メナードのブースでお肌診断したらこの結果!





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テーマ : 日々のできごと
ジャンル : ライフ

ひたち海浜公園とあしかがフラワーパーク 見頃情報

 くうみん母は、このくうみんの家に来たくてたまらない。月に一度ほど来ては、2、3泊多ければ4泊もしていくのだが、これがくうみんには苦痛でならない。
 親不孝なことか…そう思ったが、気ままな一人暮らし、こう頻繁に来られては、誰が来たって調子が狂うのは当然のこと。少しは遠慮しろよと思うのだが、それもかわいそうな気がするので、なるべく楽しい行事に絡めて、かつ、その間隔を徐々に開けていくことにした。

 先日来たのは2月だったか?よしよし、1カ月に一度が2カ月に一度に減った。この調子…そしてお楽しみの方は、「ひたち海浜公園とあしかがフラワーパークネモフィラとフジの花日帰りバスツアー」に参加することにした。

 去年はなぜかネモフィラだけのツアーに参加してしまい、その後であしかがフラワーパークに自由旅行という贅沢をしてしまった。今回は二ついっぺんに見学できるツアーにしっかりと参加した。

 その前日からくうみん母はくうみんの家に泊った。いつものお約束の、くら寿司の持ち帰りと、母の好きな里芋の煮物を食べた。

 朝まだ早い5時に起き、集合場所に向かった。時間は守っているのだが、くうみん達はいつも一番最後に到着する。くうみん達が集合場所に着くとすぐにバスが出発する。この状態は避けたいと思い、今回は集合の15分前に到着するようにした。後から2組ばかりの客が来て、バスは定刻前に出発。最後じゃない!よかった!

 天気はあまりよくなくて、しかもゴールデンウィーク前の平日だから、道路も見学場所も空いているだろうと思ったがそうでもない。一時間半ほど渋滞が続いた。
 しかし、ツアー会社としてはこの程度の渋滞は読んでいたらしく、バスはほぼ定刻通りにひたち海浜公園に着いた。

お品書き
 バスの中で食べた行楽弁当のお品書き。どんなご馳走かと思いきや…

 行楽弁当
 大したことのない内容だ

 この弁当をバスの中で食べた。ほどなくして一番目の目的地、ひたち海浜公園に到着。

 おお!素晴らしいネモフィラ!
 ひたち海浜公園のホームページによると、今日からexcellentの開花予想になっていた。

菜の花とネモフィラのコラボ
 予想通りのexcellent!

白いネモフィラ
 白いネモフィラはここにしかないそうだ

紅一点
 ポピーが紅一点

しつこくネモフィラ

 ここにはネモフィラだけでなく、たくさんの花が妍を競っている。
 
チューリップもある!
 チューリップが花盛り! 

私を見て!
 私を見て!
 
 このツアーの見学時間は80分。ちょっと短い。去年のツアーでは90分だった。たった10分の違いだがこの差は大きく、去年はたいへんのんびり見学したように感じていた。

 このバスの客は時間厳守の人ばかりで、出発も定刻通りだった。
「いつも決まった人が遅れるのよね」
 と添乗員がぼやいているのを聞いたことがあったが、今回は優秀だ。後で聞いたら、この日出発した同じツアーのバスは4台だったが、25分も遅れたバスもあったらしい。遅れて来た人、大ヒンシュクに違いない。

 次はあしかがフラワーパークへ向かう。茨城県から栃木県への移動という、かなり距離のある移動だ。
 添乗員はあしかがを群馬県にあると勘違いしているようだ。
「茨城対群馬は何かと対抗しているようで…」
 どのように対抗しているかを、とうとうと話している。どうでもいいことだが、くうみん母は栃木出身だ。
「何よ、あの添乗員は!足利は栃木県よ!」
 あしかがフラワーパークを誇りに思っている栃木県民としてはあまり面白くなさそうだった。

 雨がぽつりぽつりと降ってきた。
 くうみん母は晴れ女なのだが、2回目の訪問には雨になるというジンクスもお持ちだ。今回も当たった。不思議だ。

 白藤はまだ咲き初め
 シロフジはちょっと早い

紫の藤は見ごろ
 紫のフジは見ごろ。

赤藤
 赤フジは香りがいい

黄藤はまだ早い
 黄フジはまだまだ。背景の黄色い花は黄フジではなく、別の花

ジャコウフジ
 この白いフジはジャコウフジ。これも香りがいい

タイツリソウの白
 タイに似た形のタイツリソウ

タイツリソウの赤
 赤もあります

 ネモフィラの方はゴールデンウィーク前半はきれいだけど、後半になるとちょっと見ごろの終わりを迎えそう。あしかがフラワーパークのフジは、黄フジが最後まで粘るので、かなり見ごろは長いようだ。

 ネモフィラとフジ、いろいろな花を堪能したババとオバは、7時過ぎに家に着いた。するとくうみん母が言う。
「夕食は、ありあわせのものでいいから」
 だ~か~ら~。こんなババアと残り物で食事なんて虚しくなるんだって!風呂に入った後、近くの焼肉屋で焼肉を食べた。

 この歳で親と一緒に居て楽しいことなんか、ない。それならせめて、楽しいことがなくてはやっていられない。旅行や、おいしいもの…本当のヨイヨイになったら仕方ないけどね。
 
 翌日。本当はもっと泊っていたいようだったが、すっとぼけて駅まで送った。ふう。
 

 

 
 

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テーマ : 日帰りお出かけ
ジャンル : 旅行

やっぱりいた、意地悪ばあさん

 フィットネスクラブで話をするオバも何人かできた。話して楽しい人もいれば、何を話していいかわからない人もいる。
 その中に話をして楽しくはないのだが、よく話しかけてくるオバが一人いた。

 仮にFさんとしておこう。Fさんとは風呂場で話をするようになったのだが、きっかけは憶えていない。
「あなた、ゴルフはしないの?」
「ゴルフはちょっと~」
「じゃ、ヨガやりなさいよ」
「ヨガはたまにしますけど、時間が合わないことが多くて…」
「そんなにいい体しているのに、何にもしないなんてもったいないわ」

何かしているから、いい体しているのであって、何もしないでいい体にはならない。最近は暖かくなったので外で走ることが多くなり、フィットネスクラブでは風呂だけということが多くなった。
「今日もお風呂だけ?」
「はい」
「ダメね」
 でも、この程度のことはどうでもいいと思ったので、黙っていた。 

 ある日この人がくうみんの年を聞いてきた。
「あなた、いくつ?」
「はあ、今年で〇○歳になります」
「まあ、65くらいかと思ったわ!」

 65歳はくうみんの実年齢から、数歳上だ。
 普通、言うか?思ったより若かったら、普通黙っているだろう。実年齢より上の歳を言っていいのは、十代までではないか?

 でもこの時は、Fさんが意地悪なのか天然なのか、区別がつかなかった。悪気はなくても、つい思ったことを言ってしまう人っているもの。なのでその後も、会えば話をするようにしていた。 

 でも、気になっていたのはFさんの顔つきだった。
 話をしているときのFさんは、先日亡くなった大女優の樹木希林さんに似た、愛嬌のある顔立ちだ。
 しかし、一人で歩いているときは、眉をひそめるようにして、下の方に目をやりながら口をへの字に曲げている。すごく意地悪そうな顔だ。美人とかブサイクとか言うのではない、顔立ちでなくて顔つき。

 ある日、Fさんとサウナで会った。
「あなたって、やっぱり若いわね」
 なぜか年のことを振ってきた。
「あら、でもFさん、私のこと65だと思ったんでしょ?ちょっとショックだったわ」
 Fさんは、フフフと笑ってこう言った。
「本当は私と同い年かと思ったのよ。私、今72なんだけど」

 な、なんということを!ここまで言われたことはない!

「今ね、ボランティアの役員をしているの。その仲間に、嫌な笑い方をする人がいるのよ」
 人をバカにしたような笑い方をするらしい。
「そうですか、困ったものですね、うふふ」
 くうみんがそう相槌を打った時だ。
「そうよ!その、人をバカにしたような嫌な笑い方をするの!」
 えっ、と思いつつも、
「あら、私そんな笑い方したかしら?ごめんなさいね」
「本当よ、本当に腹が立つの!私みたいに、楽しいことを言って笑わすならいいんだけどね」

 あんたのくだらない、あのダジャレのことか!面白くもないけど、笑わない訳には行かんだろうが!

 これでこのオバは意地悪ばあさんだということが決定的になった。意地悪に意地悪で対抗するのは良くない。それにこっちは意地悪をし慣れていないので、負けてしまう。

 そこで、これからの対策としては、かくれんぼ大作戦を採ろうと思う。

 Fさんとはロッカールーム、風呂場でしか会わない。ロッカールームはもちろん、風呂場も構造上死角が多いので、Fさんから見つからないようにかくれんぼをすることにした。
 ロッカールームでは使う所をFさんから遠い場所に変更し、湯船に浸かっているときはFさんが来たら、背中を向けているようにする。

 一番難しいのはサウナに入っているときだ。顔にはタオルを巻きつけて隠すか?

 一番有効なのは、Fさんが来そうになったら、後ろを向いて座る事だろうが、我慢比べになることは必至だ。


 
 
 
 
 
 




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テーマ : 最近の出来事。。
ジャンル : ライフ

桃の祟りと… 遊びをせんとや生まれけむ

 翌朝は予報通りの冷たい雨が降っていた。寒の戻りか、吐く息まで白い。
 今日はまたまた強力なパワースポット、下鴨神社に行くことにした。もう一つ行きたいと思っていた鞍馬寺は、かなり遠いので今回は割愛。

 日頃の行いが悪いのか、こんな時に雨とは…でも、せいぜいパワーをもらって来よう。

 目的の下鴨神社は京都駅前のバスで30分ほどの所にあった。木々に囲まれた静謐な神社で、なるほど空気が澄んでいるような気がする。
 本殿はすぐそこにあったのに、本殿とは思わずにずっと奥のほうに歩いて行くオバ二人。参道が終わったあたりに、お参りすると美人になるという社があったので、そこでしつこくお祈りをした。
「もっと美人になりますように。シミしわのない、ハリのあるお肌になりますように」
 
下鴨神社の飾り
 これって下鴨神社だったよなあ?
 
神主さんの行列
 神主さんの行列。雨の中、さむそ~。ホカロンでしのいでいるのかな?

下鴨神社鳥居

さざれ石
 さざれ石

 また来た道を引き返した。まだ時間はたくさんある。下があるなら上も行こうと、今度は上賀茂神社へ行く。フネさんは下鴨と上賀茂の字が違うことに気付いた。下は、「鴨」で、上は「加茂」だ。
 フネ君、さすがだ。

 ここもバスで20分くらいだったか?普通バスと言うのは遅れてくるものだが、今日のバスはどうも早めに来るらしい。
 
 
 上賀茂神社はおじさんと来た記憶がある。周りは、「社家(しゃけ)の町並み」と言われる風情のある街並みだ。ここもゆっくり歩いたが、何せ雨が降っている。寒い。

上賀茂神社のサクラ
 今年のサクラは長持ちと言うが、寒かろう

 9日では桜が散っているのではないかという大方の予想は外れて、ソメイヨシノはほぼ満開。遅咲きの仁和寺のサクラはまだ1分咲きだそうだ。

いわれは忘れた
 
可愛いイノシシ

上賀茂神社の鳥居

 最近の日本ブームの影響か、外国人の結婚式があった。参列者はほとんど日本人のようなので、日本に住む外国人の結婚式だと思う。

 お幸せに。
 
外国人の結婚式

 近くの茶店で甘酒を飲んでからバスに乗った。
 ここから50分ほどで京都駅に付くはずだ。

座席は確保できた。このまま座っていれば終点の京都駅に着く。やれやれと思ったが…

 オバ二人で話をしているうちに、くうみんは腹具合が悪くなっていくのを感じた。だんだん無口になる…これはフネさんにも言っておいた方がいいと思った。
「フネさん、私、腹具合が悪くなって来たわ」
「えっ」
「何とか頑張るわ」

 これは桃の祟り…昨日桃の割れ目に指を突っ込んだのを桃が怒ったのだわ。
 もうしません!もうしません!桃、いえ、桃様、許して!!

 上賀茂神社から京都駅までは50分ほどかかる。渋滞なんかしたらどうしよう?
「もし我慢出来なくなったら、降りようね」
 フネさんは言ってくれたが、心なしかフネさんの体が向こう側にずれていくような気がした。
 大惨事の巻き添えを心配したのだろうか?ああ、こんな時、オムツをしていれば…マジ、真剣に思った。
 京都駅周辺のバスは一律230円。このまま京都駅まで粘れば230円のバス代で済むのに、途中で降りてしまってはまた230円払わねばならないという計算もあった。

「くうみんさん!しっかり~!これは幻のべ〇意よ!」
 そうか!これは幻だ!幻のベ〇意だ!

 京都駅が近づいてきた。あともう少し…

 ついに京都駅だ!!すぐにトイレが見つかるかどうか、心配だったが、桃様もやり過ぎは良くないと思ってくださったのか、トイレはすぐに見つかった。

      !!!

 ああ、助かった…

 今回は桃様がお許し下さったのでこの程度で済んだが、もしお許し下さらなければ、くうみんはいい年をして人前で大恥をかき、フネさんにも迷惑をかけてしまっただろう。

 こう寒いと熱いものが食べたくなる。京都駅ビルの韓国料理屋で、ユッケジャンクッパを食べた。

熱いものが食べたい

 帰りの新幹線でも酒を飲みつつ話に興じる。

 波平さんは出張先でフネさんに一日何回も電話やメールを送って来るそうだ。それが煩わしくてならないと。
「なんか、勘違いしてるわよね~。向こうはこっちが、寂しがっていると思っているのよ~」
「んな訳ないじゃん。命の洗濯よね~」

 雨のため、富士山は見えない。

 月うさぎさんは、ガンで緩和病棟に入院した。緩和病棟に入院できるのは、ガン患者とエイズ患者だけだ。
 もしくうみんが、緩和病棟に入院したら、お見舞いの品は酒にして欲しい。ビールならひと缶。ウイスキーやブランデーならミニチュアボトル。寿司もいいな。ほんの一口、くら寿司でいい。生クリームコテコテのケーキもいいな。
 
 月うさぎのつぶやき様、楽しい時間をありがとう。こんなことでもないと、なかなか友達と旅行なんか行けない。

 私達、しばらくはこっちにいます。私達にはまだまだこの歌の方が似合っている。

 あそびをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけむ 遊ぶ子供の声聞けば わが身さえこそ動がるれ

  

 

 





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テーマ : 神社めぐり
ジャンル : 旅行

二度目の京都はフネさんと

 本当は9日にお見舞いのはずだったが、月兎のつぶやきさんはそれより早く旅立ってしまった。しかし、金券屋で買った安いチケットは予定を変更できないので、これはこれで旅行に行くことになった。
 同行するのは月うさぎのつぶやきさん(以下、月うさぎさん)と共通のブロ友、フネさんだ。

「不謹慎だけど楽しみ~。波平がうるさくってさ」
 波平さんと言うのはフネさんのご主人だ。話を聞いていると、かなり押しの強い人のようだ。
「この旅行は月うさぎさんのプレゼントだよ、きっと。遠慮なく楽しもうよ」

 新幹線の車中では、フネさんの思いが伝わった。くうみんのぶんまで「天むす」を用意してくれた。その他にサラダやプチトマトも用意している。くうみんはサンドイッチ一つだけ。悪いねえ。
「今回はパワースポットへ行こうよ」
「うん、いいねえ、今日は天気がいいけど、明日は雨だって」
「こんなに天気がいいのに、信じられないね」

新幹線での宴
 豪華な昼食

 オバさん二人は新幹線の中で飲みかつ食い、そしてしゃべった。
 さすが大酒飲みの二人だけあって、ロング缶はお約束。足りなかったら車内販売で買おう。など思っていると、2時間ちょっとで京都に付いた。

 ホテルはアパホテル京都駅前にした。すぐに見つかるだろうと思っていたら、聞く人聞く人、言うことが違う。仕方なくタクシーで行くことにしたが、
「アパホテルはたくさんあるよ。どこかわからへん。でも、ワンメーターで行けるやろ」
など言うので乗ったら、あっちこっち行って結局、すごい近い所にアパホテル京都駅前はあった。1170円もかかったので、フネさんが負けるように言うと、千円に負けた。
「あの運転手、わかってやったんじゃないの?」
 オバ二人はぶつくさ文句を言った。

雲助タクシー
 この雲助め!

 ホテルの部屋に荷物を預けて、観光に行った。今日はパワー満載の清明神社に行くことにした。
 バスは一律230円で、主な観光地を網羅している。バスはあまり好きではないが、京都観光にはバスが便利だ。

くうみん晴明
 安倍晴明であるぞよ

 清明神社には結構真剣にお祈りをした。神社では願い事を言ってはいけないという説と、どんどん言っていいという説があるが、ここは自分に都合よく解釈して、欲張ってお願いしてみた。

晴明神社の鳥居
 清明神社の鳥居。五芒星がエキゾチック

 本殿の近くに桃の彫刻があった。厄除けの桃だと解説してあった。
「なでるといいらしいよ」
 オバ二人はその桃のお尻をなでた。

 桃と言うのはお尻に似ているが、特にこの桃はお尻にそっくりで、思わず割れ目に指を突っ込んでしまった。
「あはは」
 しかし、このことが後々桃の祟りを引き起こすことになるとは、この時のくうみんは夢にも思っていなかった。

厄除けの桃
 この桃の呪いで、くうみんは…

 近くにも神社があったのでそこも観光。今日の観光を終えて、ホテルに帰った。
 
夕食はホテルすぐ近くの居酒屋に行った。料理はおいしいのだが、周りは皆、言葉からして関東者であることが分かる。地元の人がいない…これは何かある。

突き出し
 突き出し 
 
おばんざい
 おばんざい3種盛りとあったが、4種盛りだ

生麩のあられ揚げ
 生麩のあられ揚げ。中はお餅のような食感の生麩。これもおいしかったんだけどね…

 最初はビールを頼んで、次はハイボールを注文したのだが、これがものすご~~~く薄い。ほとんど炭酸水の味しかしないほど薄かった。なので次は絶対に薄くできないワインを頼んだ。
 他のテーブルでは「山崎」のハイボールを注文していた。「山崎」はサントリーの超高級ウイスキーで、木箱に入れて売っている。他のハイボールより高い。これもきっと、薄いんだろうなあ。

 こんな水みたいな酒を飲まされてはかなわんので、最後はお茶を頼んだ。
 るるぶのフリーペーパーを持って行くと10%オフとあったので、勘定のときに差し出すと、「はじめに言っていないからダメ」と言われた。

 るるぶにそんなこと書いてないよ!この間、名古屋でウナギ食べた時は後出しでもオフしてくれたのに!
 もっとも、初めに出すと料理の質を落とすなどして、10%オフと言っても、結局お得ではないということもあるらしい。いや、ここなら絶対、そうするに違いない。京都の商売もんは昼間のタクシーといい、全く食えない連中ばかりだ。 

 コンビニで翌日の朝食と飲み直しのチューハイを買った。
 今日はこんなにいい天気なのに、明日は雨の予報。予報が外れることを期待しながら、オバ達はそれぞれの部屋で眠りについた。

 明日はいい天気にしてちょうだい、とおじさんに祈ったくうみんであった。

 翌日くうみんを襲う桃の祟りとは…?

 くうみんは一体どうなってしまうのでしょう?
 
 

 
 
  
 




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テーマ : 京都
ジャンル : 旅行

ガン友死す 願わくは 花の下にて 春死なむ

 その人とは、くうみんがブログをはじめて割とすぐにブロ友になった。今はfc2だが、その当時は楽天ブログだった。
 同じ楽天ブログをしていたその人とは、お互いコメントをしあっていた。そのうちくうみんが楽天を離れると、楽天のブロ友はあまりこのブログを訪問しなくなったのだが、何人かは時々このブログを覗きにやってきた。 

 その数少ない楽天からのブロ友が、月兎のつぶやきさんだった。ブリザードフラワーの先生をしていて、作品を通販でも販売している。センスのないくうみんからすると、羨ましいような美的才能のある人だった。
 
 その人が、乳癌になったとメールが来たのは1年半くらい前だったか。もう3期に入っているので、抗がん剤でガンを小さくしてから手術すると言っていた。
 手術は無事に終わり、転移も見られなくて一安心したようだった。

「くうみんさんは、食事に何か気を付けていることはありますか?」
 癌になってから食事に気を使うガンサバイバーは多い。くうみんの場合は、牛乳は飲まないし、乳製品もなるべく摂らないようにしているくらいで、そんなに気を使っていない。
 
 人によっては豆乳は女性ホルモンに構造が似ているから摂取すべきではないという人もいるが、これもいろいろ調べた結果、くうみんとしては、豆乳はむしろ摂るべきとの結論に至っている。

 一言で乳がんと言っても様々な形があって、エストロゲン、プロゲステロンという2種類の女性ホルモン陽性、ハウツー陽性であるものをトリプルポジティブ(トリポジ)、女性ホルモン陰性、ハウツー陰性であるものをトリプルネガティブ(トリネガ)と言うが、両方とも単にホルモン陽性であるがんと比較すると進行が早い傾向にあるようだ。
 もちろん、トリポジやトリネガでも10年以上再発せずに無事に暮らしている人もたくさんいる。

 月兎のつぶやきさんは、トリプルネガティブだった。

 しかし、この人ほど進行が速い乳癌をくうみんは聞いたことがない。
 今から一年半ほど前の秋、ガンになったと知らせがあってから、そのまた半年くらい経って骨や肺に転移が見られたという。それでも月兎のつぶやきさんは希望を捨ててはいなかったように思える。

 そして3月も下旬に差し掛かった時に、ついにこんなメールが届いた。
「もう治療ができないので、緩和病棟に移ることになりました」

 緩和病棟は治療法がなくなった患者が、苦痛を取り除くことを主な目的として入院するところだ。こんなに早く…

 迷惑でなければ今度、お見舞いに行きたいとメールをすると、ぜひ来てくださいとの返事。共通のブロ友のフネさんと共に4月9日から行くことにした。
 新幹線の切符やホテルの手配をしてその日を待っていたが、
「9日まで持たないかも知れない」
 という連絡が某日夕方にあった。

 翌朝、病院に電話をして、お見舞いに行ってもいいか確認すると、来て構わないと本人が言っている、とのことなので、その足ですぐに目的の京都へと向かった。

 新幹線の自由席は、無事に座ることができた。こんな時はサンドイッチをつまみにビールを飲むところだが、今はそんな気にもならず、ただ鬱々と窓の景色を見ていた。

 月兎のつぶやきさん、どうか持ち直して欲しい。がんがなくならないまでも、うまく共存できればいい。

 京都駅から病院のホームページで調べた通りの電車に乗った。最寄駅から送迎バスが出ているので、それに乗って病院を目指した。

 緩和病棟のナースセンターにお見舞いに来たことを伝えると、面会してもいいかと患者と家族に確認していた。
「こちらです」

 案内された病室に入ると、くうみんと同じくらいの年の月兎のつぶやきさんが横たわっていて、近くにはご子息と娘さんが立っていた。ご主人は部屋の片隅でハンカチで目を押さえている…

「月兎のつぶやきさん、くうみんです」
 ベッドの前の食卓には少し手を付けたミカンゼリーがあった。口からものを食べられるのか?だったら、大丈夫なんじゃないか?

 実はくうみんが月兎のつぶやきさんと会うのはこれが初めてだ。でも、ブロ友ってコメント交換やメールのやり取りをしていると、初対面であって初対面ではない、不思議な感覚があるのだ。
 街中で待ち合わせをしていても、すぐにあの人だ、と分かる。

 月兎のつぶやきさんは、個人的なブログも持っているが、ブリザードフラワー教室のブログも持っていて、そこにはお花に囲まれた彼女が微笑んでいる。美しいその人が、病にやつれていた。

 あまりいると疲れてしまうだろうからと、5分か10分くらいで病室を出たが、その後、廊下でご主人と2、30分くらい立ち話をした。

 乳癌は進行が遅いと聞いたのに、うちのだけがなぜこんなに速いのか?いろいろ治療法があると言っても、歩けないのでどこにも連れて行くことができなかった…

 ご主人もあまりの進行の速さに、対処しきれなかったようだ。
「一時は本当に危なかったんですが、今は落ち着いているんです。くうみんさんが来る、くうみんさんが来るって、それはもう楽しみにしていました」
「そうですか、それは光栄です。また持ち直すかも知れません。わからないものですよ」
 ご家族もお体を大事になさってくださいと言って、その場を辞退した。

 朝から何も食べていなかったが、あまりお腹が空かない。でも、せっかくの新幹線なので、駅構内のセブンイレブンでチューハイとサンドイッチを買った。
 車内でサンドイッチをぱくつきながら、チューハイを飲んだ。いつもなら楽しい道中だが、今回は暗い。持ち直したとしても、命ながら得る訳ではない。せいぜい数日のことだろう。

 とんぼ返りで家に到着。残り物で夕食を済ませると、早々に寝てしまった。

 翌日の朝。
 8時くらいだろうか、携帯が鳴った。
「はい」
 月兎のつぶやきさんのご主人からだ。今朝4時くらいに身罷ったという。こんなに早く?信じられなかった。
「そうですか、残念です」

 もう何人のガン友を見送ったんだろう。
 この病気になると、こんな別れに遭遇することが多いのは確か。

 一口に癌と言っても、それぞれに形が違っていて、こんなに進行の速い乳癌もあれば、何十年も再発しないで、再発した時は80、90の天寿を全うしたと同じくらいの期間だったりもする。

 ご主人の嘆きようは、大変なものだった。おじさんがもし、私を看取ることになったら、きっとあんなふうなんだろうな。

 死別の人はこんなことを言う。
「残されるのがこんなにつらいことなら、残されたのが私で良かった。あの人にこんなつらい思いをさせるなんて、私にはできない」

 うん、残されるのは悲しくてつらい。

 ご主人、愛する者との死別の悲しみ、身を切るようなこの悲しみを、自分が受け持ってあげる…そう思いましょう。

 京都は桜が満開だった。

 願はくは 花の下にて 春死なん その如月の 望月の頃

 月兎のつぶやきさんにこの歌を奉げます。



  

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テーマ : 乳がん
ジャンル : 心と身体

か~らぁす~、なぜ鳴くの~…これじゃ泣きたくなるわな

 今の住まいは、前住んでいたところよりもずっと自然が豊かでそこだけは気に入っている。少し歩くと自然を生かした公園や、ハイキングコースがある。
 天気が良くて暖かい日は、散歩をしたりランニングをしたりしている。今なら春の息吹が感じられる。タンポポやスミレ、山菜のノビルなんかもそこここに見られる。ああ、のどかでいいなあ…

 しかし、先日試しに行ってみたハイキングコースに、とんでもないものを見つけた。

 カラスのワナだ。

 物置を二回りほど大きくしたくらいの大きさで、木枠が金網に覆われている。普通とは逆の、真ん中がへこむように作った三角形の屋根。一番谷になっている所からカラスが入るようになっている。中にはおびき寄せるためのエサである豚の骨や脂肪の塊が置いてある。

 罠の中に入ってしまったカラスは、金網の穴から頭を出して激しく動いている。入った所から逃げればいいんじゃないかと思ったが、そこには針金がたくさんぶら下がっていて、出ようとすると針金に引っかかって出られない。

 以前住んでいたところでは、野鳥を保護する施設があって、そこにカラスもいた。そこのカラスたちも小屋に閉じ込められているという点では同じだが、エサや水を与えられて、身の危険はないと安心しているせいか、のんびりした顔をしていた。

 しかし、ここのカラスたちは、身の危険を感じているのだろう、どうしたらいいのか?とにかくここを出なくては。そんな表情を浮かべている。
 仲間のカラスも心配そうに小屋の周りを飛んだり、うろうろしたりしている。

 小屋の前にはカラスが増え過ぎているので捕獲しているという説明がある。きちんと許可を得て捕獲しているようで、許可番号も明記してあった。

 確かにカラスは天敵がいないから、増え続ける一方なんだろうけど、このわなには何か、まがまがしいものを感じた。こんなので一日どれくらいのカラスが捕獲できるのだろう。カラスの数を減らすまでの効果はないのではないか?
 
 先日、うちのゴミ置き場にカラスが来ていた。何か食べる物がないかと探しに来たんだろうが、その日は資源ごみの日。空き缶は空きビンばかりだ。
「カーコちゃん、何もないでしょ?」
 と、声をかけるとどこかに飛んで行った。それ以来カラスの姿を見ない。
 ゴミを荒らすカラスに挨拶するようにしたら、カラスが来なくなったという話も聞いたことがある。 

 以前住んでいたところでは、カラスが家の前の電線にたくさん止まっていたので、カラスの鳴きまねをしていたら、カラスは不思議そうな顔で周りを見回していた。

 仲間がいると思ったのか、うちのバルコニーに来たので、
「カー!カー!」
 と言って顔を出したら、ぎょっとした顔をして逃げて行った。

 それ以来うちの近くにはカラスが来なくなった。
「変な奴がいる」
 といううわさが流れたらしい。

 かわいそうだとか、それだけじゃすまない被害があるのかも知れないが、こんな感じで平和に共存することはできないものか。

 しかし、あの賢いカラスが、なぜあんな罠にいつまでも引っかかるんだろう?あんなのすぐに学習して、近寄らなくなりそうなものなのに。

 そして、なぜカラス以外の鳥は入らないんだろう。ハトやスズメも入りそうなものなのに。
 


カラスのワナ
 カラスのワナ

カタクリ
 マラソンコースで見つけたカタクリの花咲く公園。カタクリガこんなにたくさん咲いている
 
 フィットネスクラブの風呂でよく合うオバ友が、
「カタクリの咲いているところ、○○県立公園にあるのよ。500円入場料がかかるけど」
 と教えられたが、ここならタダなので、そのオバ友にも教えた。
 

枝垂桜
 枝垂桜は普通は遅咲きなんだけど、これは早咲き

ヤマザクラ
 ヤマザクラは、葉や花の色がそれぞれ違う。雑種なんだそうだ

スミレ
 かわいいスミレ




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