ジミなみんなの集まり ジミーズ開催
くうみんの学生時代の友達と会うことになった。ここ何年か、年に一度ほど地方に散らばった仲間と会うようになったのだ。オヤジばかりなので、東京に出張のついでと言うこともある。
きっかけはおかしなものだ。
①5、6年前のことだ。大学のサークルからOB会開催のメールが届いた。当時幹事は在学生がすることになっていたので、後輩だとばかり思い、
「OB会とはこんな風に進行するものである」と、思い切り先輩風を吹かして返信。しかしそれは、くうみんの10年以上上の先輩からのものだった。
②先輩激怒。「会費は返す!!お前なんか来るな!!」
③くうみん困る。同期のカシヤマが仲裁を名乗り出る。くうみんはお願いした。しかし、この仲裁がひどいもので、
「くうみん(本名呼び捨て)がとんでもないことをしました。部下だったら殴り飛ばしているところです!まったくあいつは昔からバカで傲慢で評判の奴でした!」
「まったくなんて女性でしょう!!あんなのが純真な学生をたぶらかして毒するのです!」など、やり取りを逐一報告。
純真な学生だと?!このくうみんが毒婦だと?!
④くうみん激怒。裏同窓会を開く。気に入らない連中は誘わず、いいと思う人間だけ誘ったら、皆、地味なオヤジばかりだった。
⑤ジミーズ誕生。
ちなみにその時の本物同窓会には、くうみんの代はカシヤマも含め、一人も行かなかったそうだ。今は消滅。
さて、いつもは何の変哲もない居酒屋が多いのだが、今回はなんとおしゃれなフランス料理、しかもキノコ料理を出す店に集うことになった。何でもメンバーの中で先輩のAさんの知り合いがやっている店で、料理の鉄人にも出たシェフがやっているそうだ。
恵比寿にあるマッシュルームと言う、くうみんから見ると超高い高級料理店なので、いつものように5千円通しと言う訳には行かない。
「ずいぶん高いじゃない?料理とワインを頼んだら、一万円はいってしまうわよ」
そこに真っ先に手をあげたのがねずみ男と言うあだ名だったA先輩だった。
「一万円を過ぎたら、俺が責任を持つ!」
お~、太っ腹!それは頼もしい。それに加勢したのが税理士のI君だ。
「俺も出す!」
んじゃ、よろしく~。
当日くうみんは道に迷った。近くにいる若い男女に地図を見てもらった。
「あまり詳しくはないんですが、地図で言うとこっちです」
男性はくうみんが思っていたと全く違う方向を指さした。本当かよ、と思ったが、ありがとうございます、と言ってその方向に向かった。
しばらく歩くと、夕闇の中を手を振っている縦にも横にも大きな男性が見えた。A先輩だった。
もう皆さん席に着いていた。不案内な者は一緒に行こうとメールを出したらしいが、気づかなかった。
くうみんが席に着いたところで料理が出てきた。今回はメニュー選びからAさんに任せた。キノコ尽くしコースのようだ。

皆さんナントカ言う食前酒注文。酒豪のS君とくうみんはエビスビール

キノコのフリット 左が確かアオロウジと言う超珍しいキノコ、順番にトキイロヒラタケ、タマゴタケ

キノコと白身魚のカルパッチョ


おしゃれなレストランが全く似合わない皆さん

キノコのソテー 上の真ん中にあるのは恐れ多くもマツタケだそうだ。ありがたや

スープもキノコだ!
しかし、これだけのオヤジが集まると、進むのは食事だけでなくワインだ。
くうみんは質より量なので、
「ハウスワインをデキャンタで頼めばいいんじゃない?」
と言ったのだが、皆、気が大きくなっているのか、店の人にお勧めのワインを聞いて、値段のことは全く聞かずに注文して行った。Aさん、I君、S君、K君、くうみんと5人もいれば、ワインの一本などあっという間に空になる。

特に税理士のI君は、
「ワインを一本頼んだら、次に頼むワインの質は落としてはいけない」
と、東北弁で豪語した。
「そうだ!I、いいぞ!」
Aさんも賛同した。
これはワインだけでも大変なことになる。くうみんは思ったが、ま、いいか。AさんとI君が責任持って支払うって言っていたし…

リゾット

これは安いワイン。5800円が、安いワインとは…
今回は抜かりなく料理の写真を撮るくうみん。食べてしまったAさんは、まだ食べていないS君に先輩風を吹かした。
「しまった!食べちゃった、おい、S、食うな!」
そしてS君の料理をパチリ。

エゾシカの赤ワイン煮。くせがなくておいしい
S君は途中で退場した。彼はタバコを吸うので、禁煙に我慢できなくなったのかも知れぬ。

デザートのアイスクリーム
お腹いっぱいキノコ料理を満喫した一行。しかも、普通のキノコではなく、野生のキノコを主に使っていて、めったに見られない珍しいキノコを出してくれた。これはAさんの顔もあったようだ。
「さて、そろそろお開きにしようか。お勘定をお願いします」
Aさんは、鷹揚に言った。
「はい、こちらです」
勘定書きを手にしたAさんの顔色が変わった。
そうだよな~、ワインだけで7、8万円するんじゃないか?それから料理が7千500円として、税サービス料を入れると、一人1万7、8千円くらい?
絶句するAさんとI君がかわいそうになったくうみんは、一万円と言う訳にもいかず、それに3千円を上乗せしてAさんに渡した。
「3千円、色付けたからね!」
くうみんは一人電車に乗り込み、二回ほど乗り換えて家を目指した。
しかし、やっぱり寝過ごして、家に帰り着いたのは日付の変わった1時過ぎだった。
電車があって、良かった。
またジミーズの会を開催しよう。今度はもっと自分たちの身の丈にあった所がいいんじゃないかい?それともたまにはこんな所もいいのかな?
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きっかけはおかしなものだ。
①5、6年前のことだ。大学のサークルからOB会開催のメールが届いた。当時幹事は在学生がすることになっていたので、後輩だとばかり思い、
「OB会とはこんな風に進行するものである」と、思い切り先輩風を吹かして返信。しかしそれは、くうみんの10年以上上の先輩からのものだった。
②先輩激怒。「会費は返す!!お前なんか来るな!!」
③くうみん困る。同期のカシヤマが仲裁を名乗り出る。くうみんはお願いした。しかし、この仲裁がひどいもので、
「くうみん(本名呼び捨て)がとんでもないことをしました。部下だったら殴り飛ばしているところです!まったくあいつは昔からバカで傲慢で評判の奴でした!」
「まったくなんて女性でしょう!!あんなのが純真な学生をたぶらかして毒するのです!」など、やり取りを逐一報告。
純真な学生だと?!このくうみんが毒婦だと?!
④くうみん激怒。裏同窓会を開く。気に入らない連中は誘わず、いいと思う人間だけ誘ったら、皆、地味なオヤジばかりだった。
⑤ジミーズ誕生。
ちなみにその時の本物同窓会には、くうみんの代はカシヤマも含め、一人も行かなかったそうだ。今は消滅。
さて、いつもは何の変哲もない居酒屋が多いのだが、今回はなんとおしゃれなフランス料理、しかもキノコ料理を出す店に集うことになった。何でもメンバーの中で先輩のAさんの知り合いがやっている店で、料理の鉄人にも出たシェフがやっているそうだ。
恵比寿にあるマッシュルームと言う、くうみんから見ると超高い高級料理店なので、いつものように5千円通しと言う訳には行かない。
「ずいぶん高いじゃない?料理とワインを頼んだら、一万円はいってしまうわよ」
そこに真っ先に手をあげたのがねずみ男と言うあだ名だったA先輩だった。
「一万円を過ぎたら、俺が責任を持つ!」
お~、太っ腹!それは頼もしい。それに加勢したのが税理士のI君だ。
「俺も出す!」
んじゃ、よろしく~。
当日くうみんは道に迷った。近くにいる若い男女に地図を見てもらった。
「あまり詳しくはないんですが、地図で言うとこっちです」
男性はくうみんが思っていたと全く違う方向を指さした。本当かよ、と思ったが、ありがとうございます、と言ってその方向に向かった。
しばらく歩くと、夕闇の中を手を振っている縦にも横にも大きな男性が見えた。A先輩だった。
もう皆さん席に着いていた。不案内な者は一緒に行こうとメールを出したらしいが、気づかなかった。
くうみんが席に着いたところで料理が出てきた。今回はメニュー選びからAさんに任せた。キノコ尽くしコースのようだ。

皆さんナントカ言う食前酒注文。酒豪のS君とくうみんはエビスビール

キノコのフリット 左が確かアオロウジと言う超珍しいキノコ、順番にトキイロヒラタケ、タマゴタケ

キノコと白身魚のカルパッチョ


おしゃれなレストランが全く似合わない皆さん

キノコのソテー 上の真ん中にあるのは恐れ多くもマツタケだそうだ。ありがたや

スープもキノコだ!
しかし、これだけのオヤジが集まると、進むのは食事だけでなくワインだ。
くうみんは質より量なので、
「ハウスワインをデキャンタで頼めばいいんじゃない?」
と言ったのだが、皆、気が大きくなっているのか、店の人にお勧めのワインを聞いて、値段のことは全く聞かずに注文して行った。Aさん、I君、S君、K君、くうみんと5人もいれば、ワインの一本などあっという間に空になる。

特に税理士のI君は、
「ワインを一本頼んだら、次に頼むワインの質は落としてはいけない」
と、東北弁で豪語した。
「そうだ!I、いいぞ!」
Aさんも賛同した。
これはワインだけでも大変なことになる。くうみんは思ったが、ま、いいか。AさんとI君が責任持って支払うって言っていたし…

リゾット

これは安いワイン。5800円が、安いワインとは…
今回は抜かりなく料理の写真を撮るくうみん。食べてしまったAさんは、まだ食べていないS君に先輩風を吹かした。
「しまった!食べちゃった、おい、S、食うな!」
そしてS君の料理をパチリ。

エゾシカの赤ワイン煮。くせがなくておいしい
S君は途中で退場した。彼はタバコを吸うので、禁煙に我慢できなくなったのかも知れぬ。

デザートのアイスクリーム
お腹いっぱいキノコ料理を満喫した一行。しかも、普通のキノコではなく、野生のキノコを主に使っていて、めったに見られない珍しいキノコを出してくれた。これはAさんの顔もあったようだ。
「さて、そろそろお開きにしようか。お勘定をお願いします」
Aさんは、鷹揚に言った。
「はい、こちらです」
勘定書きを手にしたAさんの顔色が変わった。
そうだよな~、ワインだけで7、8万円するんじゃないか?それから料理が7千500円として、税サービス料を入れると、一人1万7、8千円くらい?
絶句するAさんとI君がかわいそうになったくうみんは、一万円と言う訳にもいかず、それに3千円を上乗せしてAさんに渡した。
「3千円、色付けたからね!」
くうみんは一人電車に乗り込み、二回ほど乗り換えて家を目指した。
しかし、やっぱり寝過ごして、家に帰り着いたのは日付の変わった1時過ぎだった。
電車があって、良かった。
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テーマ : こんな店に行ってきました
ジャンル : グルメ