偶然だらけの傷心旅行 完結編
6位入賞を果たし、宿からスパークリングワインのサービスまで受けて、笑いの止まらない一夜を明かしたくうみん。
「ガハハ!」
あ、そうじゃない。これは傷心旅行だったはず。それなのに何を笑っているのだ。気でも狂ったか…
翌日は朝風呂に入り、朝っぱらからビールを飲む。
「おはようございます。お布団あげに来ました~」
むっ、宿の従業員だ!乱れた浴衣を直し、ビールを隠す。
「どうぞ~」
「おはようございます。失礼します」
布団上げの係の兄さんは黙々と布団を上げ、
「次は食事の係りが参りますので~」
と言って出て行きました。
しばらくすると、昨日と同じお姉さんが、満面の笑みで登場しました。
「おはようございます」
「ここは朝食も部屋食なんですね」
「はい、中には布団を上げたばかりの埃が気になるという方もいらっしゃいますが」
「いいえ、そんな。夕食は部屋でも朝食はレストランでというのが多いのに、贅沢ですね」
朝はバイキングでたらふくと言うのがくうみんのお約束だったが、部屋で食べるのもいいもんだ。食事しながらビールが飲める。

たまにはこんな朝食もいい
「あ~、お腹いっぱい~」
片付けをしてもらって、くつろぎます。そのうちおじさんはトイレに行きました。
この旅行は傷心旅行…おじさんはこの後20分はトイレから出てこないだろう…鴨居と浴衣の帯が目に留まる。
かもいに帯をぶら下げて…
そんなことを考えていると突然、ちゃぶ台の上の携帯が鳴りました。
「ぶ~ぶ~」
マナーモードなのでこんなマヌケな音が偶然にも!
「はい」
「くうみんさんですか?悠愛だす」
悠愛皇子からでした。さすが自分のことは「皇子」とは言わない。
「あ、悠愛皇子」
「今度のオフ会、来られますよね、場所わかります?」
「今出先ですので詳しくはわかりませんが、新宿の中華屋さんですよね」
「そうだす。キララさんは大丈夫でしょうか?」
「あの方はきちんとした人ですから、来るといえば必ずきます」
ドタキャンする人いるからな~、困るんだよね。
「それじゃよろしく!」
新宿の中華屋さん…王将だったかしら?ラーメンと餃子がおいしそう…
「死ぬのは、やめておこう」
偶然かかって来た皇子の電話が、くうみんの命を救ったのでした。
実は最近、大切な人との別れがあったのです。物理的な距離ではない、心の距離が開いてしまった。
20年近くも煙たがられて、やっと会うことができたと思って嬉しかったのだけれど、やはりダメだった。
なぜ?聞いた理由は納得も得心もできないものだった…
「もう連絡しないでくれ」
悲しいけれど、私が身を引くのが一番波風立たない。
もう追いかけるのも、待つのもやめます。
私の知らないところで幸せになってください。
最近は「くうみんにメールはこちら」から、乳がん手術後の運動のことを聞いてくるメールがちらほら来るようになりました。
わかる範囲で誠意を持ってお答えしています。
そして、くうみんがサブフォーだしたり、入賞するのを見て、「励みになります」という方もいらっしゃいました。
見知らぬ人がくうみんを見てくれている、励みになると言ってくれる、とても嬉しく思います。私は幸せです。
どこまでできるかわからないけど、これからもマラソン頑張る。

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「ガハハ!」
あ、そうじゃない。これは傷心旅行だったはず。それなのに何を笑っているのだ。気でも狂ったか…
翌日は朝風呂に入り、朝っぱらからビールを飲む。
「おはようございます。お布団あげに来ました~」
むっ、宿の従業員だ!乱れた浴衣を直し、ビールを隠す。
「どうぞ~」
「おはようございます。失礼します」
布団上げの係の兄さんは黙々と布団を上げ、
「次は食事の係りが参りますので~」
と言って出て行きました。
しばらくすると、昨日と同じお姉さんが、満面の笑みで登場しました。
「おはようございます」
「ここは朝食も部屋食なんですね」
「はい、中には布団を上げたばかりの埃が気になるという方もいらっしゃいますが」
「いいえ、そんな。夕食は部屋でも朝食はレストランでというのが多いのに、贅沢ですね」
朝はバイキングでたらふくと言うのがくうみんのお約束だったが、部屋で食べるのもいいもんだ。食事しながらビールが飲める。

たまにはこんな朝食もいい
「あ~、お腹いっぱい~」
片付けをしてもらって、くつろぎます。そのうちおじさんはトイレに行きました。
この旅行は傷心旅行…おじさんはこの後20分はトイレから出てこないだろう…鴨居と浴衣の帯が目に留まる。
かもいに帯をぶら下げて…
そんなことを考えていると突然、ちゃぶ台の上の携帯が鳴りました。
「ぶ~ぶ~」
マナーモードなのでこんなマヌケな音が偶然にも!
「はい」
「くうみんさんですか?悠愛だす」
悠愛皇子からでした。さすが自分のことは「皇子」とは言わない。
「あ、悠愛皇子」
「今度のオフ会、来られますよね、場所わかります?」
「今出先ですので詳しくはわかりませんが、新宿の中華屋さんですよね」
「そうだす。キララさんは大丈夫でしょうか?」
「あの方はきちんとした人ですから、来るといえば必ずきます」
ドタキャンする人いるからな~、困るんだよね。
「それじゃよろしく!」
新宿の中華屋さん…王将だったかしら?ラーメンと餃子がおいしそう…
「死ぬのは、やめておこう」
偶然かかって来た皇子の電話が、くうみんの命を救ったのでした。
実は最近、大切な人との別れがあったのです。物理的な距離ではない、心の距離が開いてしまった。
20年近くも煙たがられて、やっと会うことができたと思って嬉しかったのだけれど、やはりダメだった。
なぜ?聞いた理由は納得も得心もできないものだった…
「もう連絡しないでくれ」
悲しいけれど、私が身を引くのが一番波風立たない。
もう追いかけるのも、待つのもやめます。
私の知らないところで幸せになってください。
最近は「くうみんにメールはこちら」から、乳がん手術後の運動のことを聞いてくるメールがちらほら来るようになりました。
わかる範囲で誠意を持ってお答えしています。
そして、くうみんがサブフォーだしたり、入賞するのを見て、「励みになります」という方もいらっしゃいました。
見知らぬ人がくうみんを見てくれている、励みになると言ってくれる、とても嬉しく思います。私は幸せです。
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