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乳癌になってわかったこと へ~、人によって価値観て違うのね。

 今でこそこんなんですが、まどい、悲しんだ日々もありました。抗がん剤治療が始まり、ハゲ決定的となった時、くうみんは当時通っていたフィットネスクラブのフロントスタッフに泣きながら言いました。
「これから抗がん剤治療が始まります。髪の毛が抜けて掃除に迷惑がかかりますが、よろしくお願いします」
「大丈夫、いいんですよ」
 スタッフは、そう言ってくれました。

 髪の毛は2週間ほどたつと、ずぼずぼ抜けていきました。始めは何か悪い病気のように思ったかもな皆さんも、
「あれは治療の副作用」
と判ったらしく、ハゲ丸出しのくうみんも、別に注目もされなくなりました。
 温泉にもこの姿で行きました。子供ですら、あからさまなジト目で見ることはありませんでした。

 でも、確かに違うことはありました。第一に、話しかけてくる人が多くなったことです。
「ありがとう、と言う言葉には病気を治す力があるから、言った方がいいですよ」
「はあ、そうですか。ありがとうございます」

 そして、挨拶して来る人が多くなりました。ハゲ頭丸出しで湯船に浸かっていると、なぜか見知らぬ人が
「こんにちは」と言ってくるのです。訳判りませんでしたが、無視もできず、
「こんにちは」
と、挨拶を返します。これはどうしてでしょうね。

 身体障がい者お笑い芸人、ホーキング青山氏が言っていました。
「道歩いていると、挨拶して来る人が多くて困る」
 それと同じでしょうか?

 髪の毛はその後生えてきて、自分では薄いと思うものの、まあ普通に見えます。でも、ハゲのあのころは
「そのうち必ずもとどおりになる」
 と、確信していました。夢がありました。

 しかし、今は?薄い。薄すぎる。ふさふさは夢と言えば夢ですが、夢のかなたと言う感じ。

 世の中いろいろな価値観があるもので、胸がなくなるよりも髪の毛がなくなる方が嫌な人もいると言うことが最近判りました。
 別に胸なんかなくなってもどうってことない…それは、強いこと、素晴らしいと思います。

 でも、くうみんは胸がなくなるくらいなら、死んだ方がいいと言う価値観なのです。これは自分でも、意外なことでした。命より胸が大事?バカじゃないの?

 放射線でどうにかならないかとあがいたこともありましたが、
「はい、放射線行きま~す」
と言われた直後、放射線なんか嫌だ~!と逃亡した人もいると知りました。ね、sashidakさん。

 以前は、お医者さんの言うことが正しいと信じていたので、お医者さんの言うとおりにできない自分が変なんだ、おかしいんだと思いました。
 心の中を見つめていくうち、死んでも胸があった方がいい、これはくうみんの本心なんだ、そう気づきました。そういう人間もいるのです。 

 いえ、だからと言って、全摘が気にならないと言う人を否定するわけではありません。何回も言いますが、気にしないのはいいことです。くうみんはこの点、弱いのです。

 そのうちに、手術して、放射線やって、抗がん剤すればそれでオッケーかと言うとそうでもないと言う考えもあると知りました。

 人生いろいろ。病気の治し方もいろいろ。と言う訳で、人それぞれに嫌なこともいろいろ。


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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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