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その後に続いたぬかるみは…もう終わって~

 こう嫌なことばかり続いては、かなわんのう。何とか気分転換できないか?
 そう思って近場の温泉に行くことにした。
 ホテル箱根湯本伊東園。一人で泊まっても二人で泊まっても料金が同じなのでありがたい。それに夕食時は飲みホ。宿泊費は1万円くらいなので、旅行支援を使えば8千円で泊まれてお小遣い2千円ももらえる。

 そう思って、何も考えずにweb予約したのだが…後で気が付いた。

 当ホテルは旅行支援の予算がもうありませんので、通常料金になります。

 あ~!!またしても早まった!電話で確認すると、神奈川県民に限り、当ホテル独自の千円割引が受けられますとのこと。
 このホテルはそんなものなくても割引券を乱発しているのでそんなにお得感はなかったが、今キャンセルするとキャンセル料を取られるし、もともと安いんだから、ま、いっか。

 そんな感じで当日を迎えると、使おうとしていた小田急線にトラブルがあって、ロマンスカーは運休になってしまった。

 車中でビールを飲みながらサンドイッチを食べるのが楽しみなのに、通勤列車で行く羽目になってしまった。長い椅子の通勤列車でたまにビール、日本酒を飲んでいるオヤジがいるが、さすがのくうみんでも、そんなことはできない。

 やっとの思いで箱根湯本に到着。時間もまだ早いし、ホテルはちょっと離れているようだが、歩いていこう。
 夕食以外のときに飲むアルコールをコンビニで仕入れ、ぶらぶら登り道を歩いた。一つ道を間違えたらしく、大変な遠回りをしていることに気づいた、まさにその時、携帯が鳴った。

 母からだ。

「はい、くうみんです」
「もしもし、くうみん?」
 何か泣き声のようで元気がない。
「どうしたの?」

 なんと母は木曜日、タクシーの中に、マイナカード、保険証、介護保険証、負担割合票、実印、市役所発行のカード、通帳、おろしたばかりの40万円、財布など、財産一切合切を入れたリュックを忘れて来てしまったと言う。
 高齢者専用住宅なので、そこの管理人さんが、通帳やマイナカードの差し止めと、警察への届け出はしてもらえたらしい。
「タクシー会社は分からないの?!」
「わからない」

 本当は私には内緒にしたかったらしいが、管理人さんから、「そんなのダメ!」と言われて連絡してきたらしい。

「私、今箱根なのよ。これ終わったら行くから」

 一難去ってまた一難とはこのこと。
 まあ、悩んでいても仕方ないとなるべく嫌なことは考えないようにした。

 宿に着くとすぐに風呂に入り、ビールを飲んで頭をマヒさせた。

 いいね~、酒は。

 翌日は土曜日だったので、何もできないから月曜日に母に電話した。やはり荷物は戻らないという。
 木曜日に失くして月曜日になっても届かないということはもう望みはないと言っていい。直ちに母のもとに行き、市役所や郵便局に再発行他の手続きに行った。
 タクシーは駅前から乗ったので、そこから出るタクシー会社に片っ端から電話をかけたが、該当なし。

 母は私に叱られる、怒られると思ったらしい。自分がそういう人間だから。もし立場が逆だったら、大変なことになっているところ。

 そんなことしやしね~よ。怒っても仕方ないので、淡々と事をこなした。
 やれやれと思ったその翌日、今は言えないが、大変なことが起きた。このことについても奔走しなければならんことは言うまでもない。

一連の不運をまとめてみた。
・八百屋のオヤジに罵詈雑言を浴びせられた。
・当たりの宝くじ(千円+200円)を捨ててしまった。
・コーヒーがまずい。
・旅行支援が終わってしまい、あてが外れた。
・ロマンスカーが運休になった。
・母が全財産の入ったリュックをなくした。
・今は言えない大変なことが起きた。

 こんなことがひと月のうちに続くなんて信じられない… 私より、他のメンバーの方が深刻かな?どうにか災いの連鎖よ、これで終わってちょうだい。


 
 皆様にお願い
 非常に落ち込んでいるので、辛口のご意見はご遠慮ください。


 



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テーマ : ありえない!
ジャンル : 日記

いよいよ家路につく

 黒薙温泉のことを記事にしていますが、偶然にも、すぎっちょん様のブログにも、黒薙温泉の記事がありました!
 しかも、くうみんが止まった2日後に泊まったそうですよ!

すぎっちょん様のブログ

 すぎっちょん様の背景は、くうみんと同じ夜の街です。

 いい湯、いい宿でしたよね~、すぎっちょん様!

 さて。
 登山で早起きの癖がついたせいもあるが、なぜか旅先ではくうみんは早く目が覚める。多分、朝風呂が楽しみだからだろう。
 この日も6時前に起き出し、期待の大露天風呂に向かった。
 なるほど、大きな湯船に開放的な景色が魅力的。

一番の湯
 写真では小さく見えるけど、本当は大きい湯舟

 自販機でビールを買って、部屋でのんびり飲む。このひと時が最高だゼイ!朝食は7時からだと言っていたな?さて、行くとするか。

朝のメニュー
 朝食お品書き

朝食
 なかなかうまそじゃないか

 朝食をモリモリ食べていると、宿の人がやってきた。
「宇奈月方面へのトロッコ列車ですが」
 うん、なんだなんだ?
「時刻表に出ているのは一番早くて10時55分ですが、9時52分というのがあるんです」

 へえ、知らなかった!なんですか、業務用なんですと。席が空いていれば乗れるということだったが、満員で乗れないということはまずないので、こちらもご利用ください、とのこと。

 10時55分が始発とばかり思っていた。チェックアウトは10時なので、待ち時間がちょっと長いな、と思っていた。それにここからくうみんの住む神奈川まではかなり時間がかかるので、1時間早いのは助かる。

 そして出発の時。

黒薙温泉旅館
 さらば黒薙温泉旅館。また来たいものだ

 しかし、好事魔多し。くうみんはかぶっていた帽子を線路側じゃない方のホームの下に落としてしまった。駅員さんに言ってみた。
「あそこじゃ取りようがないですね」
 やむを得ん。
 くうみんは結構帽子をなくす。今落としたのも2代目だ。 カーキ色のつば広帽があったら、それはくうみんが落としたものだ。

来ましたの。9時52分
 キタ~~~!業務用9時52分発 宇奈月行き

時刻表に乗っていない9時52分
 
 一番安い吹きさらしの車両の切符だったので、そこに乗ろうとすると、高級な、吹きさらしでない車両へ乗れという。
 業務用なので、吹きさらしの車両には作業員が乗るのだそうだ。
 済まないねえ。

 普段なら、宇奈月に到着後、かなり待ち時間があるのだが、今回は連絡がよく、富山地方鉄道の宇奈月温泉駅に行くと、わりとすぐに出発になった。
 オバさんは切符の買い方が分からず、まごまごしてしまった。駅員さんが教えてくれた。なんとなく、こんなこともわからないのかよ、という雰囲気だった。
 
 黒部地方鉄道の駅舎は、どこもボロボロレトロだ。

黒部電鉄内山駅
 レトロな黒部地方鉄道内山駅

 こんなレトロな駅舎は、台湾の地方に行くとよく見られる。日本式の建物が、大事に使われていて、昔の日本に来たような気がしたものだ。

 他の駅舎はレトロだが、新黒部駅だけは近代的だ。きっと、新幹線の連絡口なので、見栄を張った気を使ったのだろう。
 しかし、いっそのことレトロな駅舎を通した方が人気が出たのではないかと思う。

新黒部駅
 近代的な富山地方鉄道新黒部駅

 
 ここから室堂行きのバスが出ていると、山小屋で会った人から教えてもらった。
 朝早く東京を出発して、このバスに乗れば一泊少なくて済む。なるほどねえ、着るものも、その分清潔が保てるし、次から使ってみてもいいかも。

16654437990.jpeg

 この後オバさんは、新幹線に乗るのだが、何を勘違いしたか、指定席なんか買ってしまった。
「しもた!!指定なんか買ったら、隣に人がいても文句を言えないでないかい!」
 平日は自由席の方が空いていることが多い。なので指定は買ったが、あえて自由席に。

 そして、このオバさんは、新幹線の中で一杯やり、上機嫌で帰って行きました。

 めでたし、めでたし。







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テーマ : 温泉
ジャンル : 旅行

秘境の温泉宿

 黒部峡谷沿いの温泉宿には、祖母谷(ばばだに)温泉に、泊まったことがある。ここもいい温泉だったが、一応山小屋なので、一つの部屋を独占できるかどうかはわからない。
 前回は宿側の好意で大部屋を一人で使わせてもらったが、今回もそうとは限らないし、他の宿も行ってみていいんでないかい?と思い、黒薙温泉を予約した。
 今までも泊まりたいと思っていたのだが、空きがなかった。でも、今回やっと予約できたのだった。

 黒薙駅で降りたくうみん。トロッコからは、山小屋で一緒だった人たちに見送られ、「さよ~なら~」と手を振った。
 黒薙温泉はこちら、という看板はあるものの、どこから行けばいいのかわからない。
「温泉に行くんですか?」
 駅員のおっちゃんが尋ねてきたので、
「そうです」
 と答えると、ここから降りてください、と指示された。
 階段も何もない、ただの線路だ。普通、こんなところに降りたら、注意されるであろう。しかし、駅員の指示である。

ここを降ります
 ここから黒薙温泉の道が始まる

階段を登る
 いきなり登り階段が

まだまだです
 この期に及んでまだまだ続く長い道のり

昔の鉄橋が見える
 さっき撮った昔の鉄橋があんなところに見える

 20分ほど歩くと、宿に着いた。
 宿の人のいる所で受付を済ませると、部屋に案内してくれた。

いい部屋じゃない
 おお!いい部屋じゃ!

こっちの方がいいかな?
 外の眺めはこんな感じ

 川の流れの音が気になる人は山側にしてくださいと言っていたが、そんなに気にならないし、第一山側の部屋というのは眺めが全然よくない。

 くうみんは、着ているものを全て脱いで、浴衣に着替えた。
 バンザイ!清潔な衣類だ!!

 そして、風呂や!!風呂~~~!

内湯
 まず内湯で体を洗う

天女の湯
 次に天女の湯に向かった

 一番の売りの大露天風呂は、昼から夜までは混浴。朝は女性専用時間となる。なので、そちらは朝入ることにした。

 いや~、いい湯だ。内湯は、湯が豊富に流れているからか、大変お湯が柔らかく感じられる。そういえば、祖母谷温泉の内湯も、お湯が柔らかいと、露天風呂より人気があった。

 内湯、天女の湯を満喫したくうみんは、自販機でビールを買った。ここは、当然のことながら部屋に冷蔵庫がない。しかし、自販機のビールも、良心的な値段なので、損した気分にはならなかった。

手頃な値段
 良心的な値段

旅館の夕食
 夕食は山海ならぬ山の珍味

メニュー表
 メニュー表は壁に貼ってありました

 山小屋は山の中で安全に泊まることが目的。動物の脅威や、雨風から身を守れればそれで十分。隣が男性だから嫌だなど言っていられない世界だ。
 その後に、自分一人だけの部屋をあてがわれ、普段より材料もよく、手の込んだ料理を食べられるというのは最高に幸せな気持ちになる。

 このオバさんは、もう一度お風呂に入って、清潔であることの幸せを嚙みしめつつ、寝入っていくのでした。



 




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テーマ : 温泉旅行・温泉宿
ジャンル : 旅行

期待の温泉 初めての敦賀の温泉

 スーパーでビールやチューハイを仕入れたくうみんは、駅に向かった。もうすでにホテルの送迎が来ている。ロッカーから荷物を取り出すと、送迎バスに乗った。
「お世話になります」

 車で10分くらいのところだと言っていた。しかし、ずいぶん距離があるように感じた。ホテルは高台にあるので、景色がいいとの話。そのうち、目の前にあまり立派とは言えない鉄筋の建物が迫ってきた。

 チェックインをして部屋に通された。仲居さんは、滞在中の注意点を説明してくれた。
「寒かったら、エアコンをつけてください。エアコンはここにありますので」
最後に、
「お飲み物は自販機がございますのでそこでお求めください。お持ち込みのものがあればそれも構いません」
 なんと、持ち込みオーケー!これは旅館としては点数が高い!

 くうみんは部屋の中を見回した。

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 ごく一般的な旅館の部屋

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 眺めはいい
 
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 浴衣も結構おしゃれ

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 だが、洗面所は普通の家庭仕様

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 壊れたかわらせんべいを客用に出すのはどうかと思うが

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 傷んだ部分を補修する、そのセンスが光る

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 トンボだろうか?補修にも季節感を大事にしている姿勢が素晴らしい

 なんか、寒くなったので、エアコンを入れようとしてハッとした。何とエアコンは埃まみれだ。
 ここまで埃まみれのエアコンを見たのは、いつ以来であろうか?
 確か、前に住んでいた町中にある、銭湯「松の湯」で見て以来だろう。

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 埃だらけのエアコン。埃が舞うのが怖くて、使えなかった

 期待していた温泉に向かった。風呂場はほかの設備に比べて、きれいだった。窓が大きく切ってあり、景色が大変いい。窓の外に見えるのは、手入れの行き届いた植栽…ではなく、生い茂るクズの葉だった。

 しかし、いい湯だ。本当に肌がつるつるする。こんなにいい湯なのに、くうみん一人で貸し切り状態。この後、次の日にかけて3回入ったが、一人の客にも風呂場で会うことはなかった。

 風呂に満足して持ち込みのビールで一杯。至福の時である。

 食事の時間になったので、食堂に行くことにした。
 夕食会場には、やはりくうみん一人しかいなかった。係の女性が、
「仕事で来ている人が多いので、夕食はあまりいないんです」
 と、言い訳をするようにつぶやいていた。

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 誰もいない夕食会場

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 この日の夕食

 普通の旅館のメニューだが、てんぷらと煮ものは冷蔵庫から出したばかりのように冷え切っていて、刺身はずいぶんと室温で熟成させたようだ。暖かいものは冷たく、冷たいものは室温に…このこだわりが、熱く心にしみわたる。

 せっかくの心遣いだが、やはり凡人のくうみんは、暖かいものは暖かいうちに、刺身はきりっと冷えたものの方が好ましい。
 もう一回風呂に入って、ビールを飲み、布団にもぐりこんだ。

 翌朝も風呂に入って、ビールをかっくらい、朝食会場へ。
 なるほど、くうみん以外に、観光らしい年配の夫婦がいた。しかし、仕事らしい人はいないぞ。

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 朝食はこんなもんかねえ



 今回の宿は、予約がマジ直前だったので、選ぶ余地はあまりなかった。しかし、今日の宿と、食事が自慢の民宿とどちらにしようかと迷った。
 食事自慢の民宿は、トイレが部屋についていないのに2万円以上する。それに風呂は、朝入れないので、ここにした。
 ここならトイレは部屋にあるので、気兼ねないし、お風呂はいいので、まあ、ここで正解としておこう。

 この宿はかなり改めるべき点があるのだが、何しろ従業員の皆さんが感じが良かった。だから、宿の名前はあえて言うまい。

 この宿のいいところ

・持ち込みオーケーであること
・冷蔵庫があること
・風呂がいいこと
・従業員の感じがいいこと

 特に最後の従業員の感じがいいというのは、この旅館の宝です!社長は従業員に感謝するように。

 しかし、もう一度行くかと言われたら…どこも空いていなかったら、ここにする。










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テーマ : 温泉♪
ジャンル : 旅行

呪われた箱根路 気づいた時には遅かったこと一つ目

 くうみんの温泉旅行は朝風呂から始まる。
 朝食の1時間くらい前に起きて風呂に入り、ビールを一杯。だから普段よりも、早起きだ。

朝食

 今日は近くの美術館巡りをしよう。
「リラック美術館まで送ってくれますか?」
「え~っと、ラリック美術館ですね」
 しまった。リラックじゃなくてラリックか。
 ルネ・ラリックは、アールヌーボーとアールデコの時代の、ガラス工芸家。色鮮やかなアクセサリーや、豪華な家具、シャンデリアなどのデザインを手がけた。優美なデザインは、特に女性には興味深いのではないか。
 しかし、ここは撮影禁止。だから写真は外のみ。

クラシックカー
 外にあるクラシックカー

ヤドリギ
 黒く、丸い枝はヤドリギ

 ラリック美術館とポーラ美術館のチケットをセットで買うと、2千600円で買えて、かなりお得。なのでここでセットを買った。(単独で買うと、ラリックが千500円で、ポーラが1800円)
 他にもいろいろなチケットをセットで売っている。

 次はポーラ美術館に行く。歩いて行ったが、道を間違えてしまった。仙石原近くの交番で、お巡りさんに聞くと、「仙郷楼まで戻って強羅方面のバスに乗るように」と言われた。
 だったら、ビールを仕入れていったん宿に戻ろう。

仙石原の碑
 間違えてこっちに来てしまった。

 宿に戻ると、掃除が終わったすべての部屋のドアが開ている。そこでくうみんはとんでもないことに気付いた。

 くうみんの部屋は眺めが悪い!

くうみんの部屋からの景色
 くうみんの部屋の景色

別の部屋からの景色
 別の部屋の景色

  部屋の見取り図
 部屋の見取り図 まさかパントリーや階段のある方が眺めがいいなんて、思わなかった

 普通、パントリーや階段があるのは長めの悪い方。くうみんが泊った部屋はその反対側だったので、すっかり安心していた。しかし、くうみんの泊まった側は、崖に枯れ木が生えているのがすぐ目の前に迫っているだけの景色。
 しかし、その反対側は、広く開けた景色が広がる。この日は曇だったので、もやっているが晴れていれば箱根の山々が見えるはず。

 すぐにフロントに電話した。
「ちょっと、私の泊まっている部屋、景色が悪いじゃないの!替えてくれないかしら!」
「お調べします。少しお待ちください」
 ややあって答えが。
「申し訳ありません。今日は満室ですので、替えられません」
「だって、まだ誰も来ていないじゃない!替えられるんじゃないの?!」
「申し訳ありません。部屋割りを変えるのは難しいんです。景色、そんなに違いますか?」
「全然違うわよ!!」

 できないものは仕方ない。
 気を取り直してポーラ美術館に向かった。

 ポーラ美術館絵は宿から1キロと200メートルほどなのだが、とにかく狭い山道で、しかも車が登りも下りも走っている。この道を歩くなんてかなり危険だったが、大した距離でもないし…ほどなくポ-ラ美術館に着いた。

 ポーラ美術館では、撮影許可の作品とNGの作品がある。しかし、ほとんどの作品は撮影可。なかなか太っ腹である。

 スイレン
 モネのスイレン

女湯です
 女湯です。昔は湯船と洗い場、脱衣所の間には仕切りがなかったのかしら

色っぽいぜ
 有名な絵ですね

マチス
 マチス

シャガール
 シャガール

面白い光景
 え~っと?でも、面白いよね

ラリックの香水瓶がここに
 ラリック美術館にあったラリックの香水瓶「真夜中に」

これもラリック
 これもラリック。「私は戻って来る」という香水の瓶。本家で撮影禁止なのに、ここでは撮影可。ポーラさん、ス・テ・キ

 「さよならは言わない」「私は戻って来る」「あなたのもとへ」という一連の香水がある。これは戦争に行く兵士が、恋人に送ったそうだ。こんなの送られたら、ずっと待っていそう!

白磁
 おじさんは、こんなさりげない白磁が好きだった

青磁
 これもおじさんが好きそうな青磁

 まねて描いた作品らしい。

似たような作品
  こちらが安井画伯の作品

オリジナルはどっち?
 こっちはセザンヌ

こういう人が書きました

なんかの能書き



 多くの作品を堪能した後、くうみんは、またあの狭くて危険な道を歩いて帰った。

 風呂に入り、ビールを飲んで食事会場に赴いたが、きっとお姉さん達は、くうみんの機嫌が悪くなったことに気付いただろう。なぜそんなに機嫌が悪くなったのか?お姉さん達は知っていたのか、知らなかったのか?

お品書きにはこんな料理が
 お品書き

旨そうだが
 料理の一部

 味噌汁が何だか非常に塩辛い。
「この味噌汁、濃すぎて飲めないわ!」
 くうみんは一口飲んで味噌汁を置いた。
「は、そうですか?取り替えます」
「お湯回して終わりじゃ嫌ですからね」
「作り直しますので」

 新しい味噌汁が来た。ふん、ま~、こんなもんでしょ。

 この後もくうみんは、お姉さん達を無視し、やけ酒を飲み、床に就いたのだった。しかし、本当にオソロなことはまだ先にあるとは全く気づいていなかったのだった…

 さあ、このオバさんの身に降りかかる大いなる不幸とは、どんなことでしょう?!



 



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テーマ : ぶらり旅
ジャンル : 旅行

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ひねくれくうみん

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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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