実録!おやじの海 その1
くうみんの出身大学では秋にOB会を開催するが、ちょっとしたトラブルがあったおかげでここ何年か行っていない。
しかし、会いたい人間はいるもので、裏同窓会を開催することにした。2年前も内輪に会ったらしいが、その時くうみんはおじさんを亡くしたばかりだったので気を使って声をかけられなかったらしい。
そうねえ、あの時だったら行ったとしても涙涙でみんなに迷惑をかけたかも知れない。でも、今年はしたいね、裏同窓会。
ということでメアドの分かる2人にメールを出したが、待てど暮らせど返事が来ない。
会いたくないのかしら?仕方ないわね、私って人望がないのね。そう思っていると忘れた頃に連絡があった。
半角英数字の女名前で来たのですっかり迷惑メールだと思って放っておいた。ちゃんと漢字かひらがなの名前にしてくれよ。
そうは言ってもプライバシー保護のため、この方がいいと思うので…
まあ、いろいろあったが、今月13日にみんなに交通の便のいい都内某所にて、会うことになった。
しかしその後、声をかけたK君が、
「Aさんもみんなに会いたいと言っている。でも仕事上、13日は無理で、14日に来たいと言っているんだが」
Aさんは学年が一つ上の先輩だ。噂によると太って昔の面影がないらしい。後になって電話した時、私、痩せたよ、と言ったら、
「痩せたくうみんは想像がつかない」
と言っていた。
くうみんは学生の頃、身長155センチで53キロあった。それだけならそんなに太っていないように思うだろうが、見事な上半身デブだったので、顔にも肉がたっぷり付き、60キロくらいあるように見えたものだ。
閑話休題。
くうみんは、それじゃ日にちの変更かな、と思っていたが、なんとオヤジたちの意見は、13日と14日両方開催したいとのことだった。
「えっ、2日に渡って?!」
「2泊するけんね、どうせメシは食べるけん」
広島出身のK君は言った。
仕方ない。くうみんも2日続きの同窓会に出席するか。
1日目の同窓会は都内西部にある若者の街だ。ここは飲み友達の某女と時々会って、愚痴を言いあい、夢を語り合うのであった。駅前なのでどんな田舎者でも迷わず来られようと、ここにしたのだ。
くうみんが一番乗りだった。しばらく待つと二人のオヤジが入って来た。この二人は学生時代とあまり変わらない。もう一人、S君は遅れるらしいので先に一杯やることにした。
いつも注文する刺身盛り合わせや、焼き鳥盛り合わせなど適当に注文しているとS君がやってきた。
S君、その目力のなさ、相変わらずだな。彼は学生の頃、牛乳瓶の底のようなメガネをかけていた。
「S君、視力いくつ?」
学生のとき、聞いたことがあった。
「視力は、もうない」
と言っていたが、今はコンタクトレンズを使っているらしい。

くうみんとI君 I君はおじさんと同業者

目力に欠けるS君
飲み会での話題は、この年代ならではのものだった。そう、親の介護問題だ。
S君は平日は仕事、週末は親の介護で実家に戻るそうだ。なので今日は会社からこの会場まで来たが、明日は実家から来ることになる。
「休む暇ないじゃん」
くうみんが言うと、
「会社に行っているときに休む」
とS君は答えた。
働きながら休む…以前見た映画、レッド・サンであったか、に、こんなシーンがあった。三船敏郎とチャールズブロンソンが共演した映画なのだが、チャールズブロンソンが三船敏郎に尋ねた。
「ずっと歩いて、疲れないのか?」
三船敏郎は淡々と、
「歩きながら休んでいる」
と答えたのだった。それをほうふつとさせる答えだ。
皆さん、ディサービスを利用したり、施設を利用したりしてそこそこやっているようだ。うちは今の所自立しているけど、いつどうなることやら。
1日目の同窓会は、こうして終わった。明日は違う会場で裏同窓会を取り行う。
くうみんはやっぱり電車を寝過ごして、大幅に帰りが遅くなったのは言うまでもない。
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しかし、会いたい人間はいるもので、裏同窓会を開催することにした。2年前も内輪に会ったらしいが、その時くうみんはおじさんを亡くしたばかりだったので気を使って声をかけられなかったらしい。
そうねえ、あの時だったら行ったとしても涙涙でみんなに迷惑をかけたかも知れない。でも、今年はしたいね、裏同窓会。
ということでメアドの分かる2人にメールを出したが、待てど暮らせど返事が来ない。
会いたくないのかしら?仕方ないわね、私って人望がないのね。そう思っていると忘れた頃に連絡があった。
半角英数字の女名前で来たのですっかり迷惑メールだと思って放っておいた。ちゃんと漢字かひらがなの名前にしてくれよ。
そうは言ってもプライバシー保護のため、この方がいいと思うので…
まあ、いろいろあったが、今月13日にみんなに交通の便のいい都内某所にて、会うことになった。
しかしその後、声をかけたK君が、
「Aさんもみんなに会いたいと言っている。でも仕事上、13日は無理で、14日に来たいと言っているんだが」
Aさんは学年が一つ上の先輩だ。噂によると太って昔の面影がないらしい。後になって電話した時、私、痩せたよ、と言ったら、
「痩せたくうみんは想像がつかない」
と言っていた。
くうみんは学生の頃、身長155センチで53キロあった。それだけならそんなに太っていないように思うだろうが、見事な上半身デブだったので、顔にも肉がたっぷり付き、60キロくらいあるように見えたものだ。
閑話休題。
くうみんは、それじゃ日にちの変更かな、と思っていたが、なんとオヤジたちの意見は、13日と14日両方開催したいとのことだった。
「えっ、2日に渡って?!」
「2泊するけんね、どうせメシは食べるけん」
広島出身のK君は言った。
仕方ない。くうみんも2日続きの同窓会に出席するか。
1日目の同窓会は都内西部にある若者の街だ。ここは飲み友達の某女と時々会って、愚痴を言いあい、夢を語り合うのであった。駅前なのでどんな田舎者でも迷わず来られようと、ここにしたのだ。
くうみんが一番乗りだった。しばらく待つと二人のオヤジが入って来た。この二人は学生時代とあまり変わらない。もう一人、S君は遅れるらしいので先に一杯やることにした。
いつも注文する刺身盛り合わせや、焼き鳥盛り合わせなど適当に注文しているとS君がやってきた。
S君、その目力のなさ、相変わらずだな。彼は学生の頃、牛乳瓶の底のようなメガネをかけていた。
「S君、視力いくつ?」
学生のとき、聞いたことがあった。
「視力は、もうない」
と言っていたが、今はコンタクトレンズを使っているらしい。

くうみんとI君 I君はおじさんと同業者

目力に欠けるS君
飲み会での話題は、この年代ならではのものだった。そう、親の介護問題だ。
S君は平日は仕事、週末は親の介護で実家に戻るそうだ。なので今日は会社からこの会場まで来たが、明日は実家から来ることになる。
「休む暇ないじゃん」
くうみんが言うと、
「会社に行っているときに休む」
とS君は答えた。
働きながら休む…以前見た映画、レッド・サンであったか、に、こんなシーンがあった。三船敏郎とチャールズブロンソンが共演した映画なのだが、チャールズブロンソンが三船敏郎に尋ねた。
「ずっと歩いて、疲れないのか?」
三船敏郎は淡々と、
「歩きながら休んでいる」
と答えたのだった。それをほうふつとさせる答えだ。
皆さん、ディサービスを利用したり、施設を利用したりしてそこそこやっているようだ。うちは今の所自立しているけど、いつどうなることやら。
1日目の同窓会は、こうして終わった。明日は違う会場で裏同窓会を取り行う。
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