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くうみん父 トホホなガン保険

 くうみん父は肺がんで亡くなった。と言っても、享年86なので、立派な大往生だろう。
 この爺さんが、大変、大したタマだった。

 くうみんの両親は、くうみんがまだ子供の頃離婚していたので、父は晩年、一人暮らしだった。
「今から入院する!!」
 留守電にそう言い残したまま、一人でタクシーを呼んで入院したようだ。それから8日間の入院を経て、亡くなった。

 父はシッチャカメッチャカの人だった。母も同じくシッチャカメッチャカで、割れ鍋にとじ蓋の、お似合いのバカ夫婦だと思うのだが、同じレベルだからうまく行くとは限らないらしい。母のバカぶりは、母が亡くなったら書くことにしよう。

 父は、金がないくせに、ガン保険だけには、大枚をはたいていた。親戚付き合いが、ほとんどなかったので知らなかったが、どうやら癌体質の家系だったらしく、親戚はほとんど何らかのガンで亡くなっている。だから、自分も、ガンになるかも知れないと思っていたようだ。

 しかし、気が付いた時は、手術も抗がん剤もできない末期状態だったので、せっかくの保険も、役に立たなかった。10月の終わりに、ガンであることが発覚したのだが、9月の健康診断では何も見つからなかったそうだ。

 ただ、死後に見つかった本人のメモによると、「咳が出る、腰が痛い」という症状があったようだ。健康診断より、自分の体に聞いた方が正確だった。

 結局、死亡保険金だけはおりたものの、高齢の死亡だったので、80万円程度だった。
 支払っていた金額は、毎月2万5千円、5年間。総額150万円程度を支払った訳だが、それで出た保険金が80万円。なんてこった!

 元は取っていなかったが、この80万円は非常に助かった。何しろ父の預金は、20万円程度しかなかった。保険金の80万円と、預金20万円で、入院費や葬儀費用にした。葬儀は一番安い直葬。
 墓がなかったので、長女・くうみんは非常に頭を悩ませた。海洋葬と言って、海に流すことも考えたのだが、妹に反対された。くうみんもこの時は、追い詰められていて、「どうにかなればどうでもいい」と思っていたようだ。結局、お墓は、近くの寺の永代供養墓に。

 何もしてやれなかったけど、一つだけよかったと思ったことがある。
 
 「水をくれ、水…」
 父は水を飲みたがった。もう何日も持たないとわかっているのに、医者はそれを許さない。妹も「お医者さんの言うことを聞いて!」というばかりだった。でも、このくうみんが、医者の言うことなんか聞くはずがない。

「大丈夫、飲ませてあげるから」
 くうみんは、水の用意をした。
「はい、水だよ」
 むせないように箸に脱脂綿を撒いて水を含ませ、それを口に差し入れた。そのわずかな水を父は、ずっと吸い込んだ。
「もっと欲しい?」
「いや、もういい」
 たったこれだけのことなのに。

 若い看護師がそれを見咎めた。
「あなた何をしているんですか?!」
「水を飲ませました」
 父の枕元に「飲食禁止」の札があったが、それからすぐに、「飲水のみ可」に差し替えられたのには驚いた。理由はよく分からない。

 とにかく、くうみんがしてあげられたのは、わずかな水を飲ませたこと。今思うと、家に帰してあげられれば、ベストだった。

 ん~、話が逸れた。

 それで何を言いたいかというと、このように、せっかくかけたガン保険が、こんな風に元を取れないこともあるので、やっぱりコスパを考えて選びましょうね!!

 

 
 





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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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