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先に行くのは私だと思ったくうみんは、ハゲなんてどうでもいいと思った

 抗がん剤治療をするようになってすぐに、くうみんは普段からバンダナを頭に巻くようになった。ハゲてからバンダナでは、目立つ。少しでも違和感なくするように思ってのことだ。

 抗がん剤を点滴してから2週間後、フィットネスクラブのランニングマシンで走っていると、頭がむずむずしてきた。痒くなったところの髪の毛を引っ張ると、何本かの髪の毛が一気に抜けた。 
 来たな。

 髪の毛が抜けるようになると、部屋が髪の毛だらけになって掃除が大変と聞いた。なので、くうみんは策を講じた。
 洗面所のボウルに向かって、頭をやや強めにブラッシングするようにした。すると、抜けるべき髪の毛は抜けて行った。抜けた髪の毛は、手ですくってごみ箱に捨てた。だから掃除は大変じゃなかった。フィットネスクラブでも、人目の付かないシャワールームで洗うようにして、抜けた髪の毛はきちんと始末した。

 はじめは気づかれなかったが、次第に落ち武者のようになっていき、くうみんを見て文字通りドン引きするオバもいた。
 しかし、何人かの人やフロントにも言ってあったので、「あの人は治療でハゲただけ。皮膚病ではないから大丈夫」と思われたのだろう、そのうち気にする人もいなくなっていた。

 そのうち髪の毛は一本もなくなった。当然のことだが、髪の毛だけではない。全身の毛が抜ける。
「どうしたの?!その頭」
 驚く顔見知りの男性。
「抗がん剤治療で禿げちゃった」
 くうみんはにっこり笑った。

 人間、隠すから、
「あの人はヅラよ」
 と噂になるのであって、隠し立てしなければ、
「あの人ハゲよ」
 とは言わないものだ。んなもん、見りゃわかるって!
 男も女も、ないものに関しては、もっとオープンにしてもいいのではないか。

 しかしながら、髪の毛がないというのは、やはり気の引けるものだ。普段からはもちろん、風呂場でも頭を洗うとき以外はバンダナを巻いていた。

 せっかく買ったヅラは暑いのでほとんど使わなかった。よく使ったのは、バンダナとつけ毛。
 つけ毛は、帽子やバンダナに縫い付けるものもあるが、縫い付けるのが面倒くさい。くうみんが買ったのは上が網になっていて、その周りに人工毛が付いているもの。その網をカポッとかぶってバンダナを巻くか、帽子をかぶれば格好がつく優れもの。これは便利だったな~。

 くうみんにとっては、髪の毛なんてどうでもいいことだった。必ず生えて来ると信じていたから。
 しかし、必ずしも元通りにならないこと、何年たってもなかなか生えてこない人もいると、後で気づくことになる。

 とりあえず、抗がん剤が終わった後のちち取り問題を何としようか?あとは抗がん剤の副作用のこと。

 考えることが山積みだった。図書館で本を借りたり、ネット検索したり、頭が痛くなるほど勉強した。こんなに勉強したのは大学受験以来だった。

 この先、髪の毛のことや、治療のこと、思うままに書き綴って行こうか。

 



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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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