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抗がん剤治療決定!悲劇は喜劇につながる

乳癌手術を終えたくうみんは、病院から貰った冊子の、とあるページを見ていた。術後の治療法について、チャート式で書かれている。
 くうみんには一つだけだが、リンパ節転移があった。これがあると抗がん剤治療は必至なのだった。

 仕方ないよなあ。

 でも、ま、ある意味、これ以上悪い結果なんてないんだから。覚悟決めればなんてことないさ。

 その日、病院でおじさんと一緒に、術後の治療法を決める主治医との面談を待っていた。
 いつまでたっても名前を呼ばれない。癌仲間と一緒にいたのだが、あまりに待つので、先に帰ってもらうことにした。
「結果が出たら教えてね」
 
 もう5時を過ぎた。内待合室で、とうとう最後の患者になった。しり上がり寿の漫画を読んで馬鹿笑いしていると、やっと名前を呼ばれた。

 主治医は硬い表情をして、診察室にいた。くうみんは、2枚程度のレポートを渡された。

 手術の断面はすべて強陽性。おまけにtremendous、巨大な、恐ろしいほどの、脈管侵襲があるという。tremendousは英語だから、英語のよく分からないくうみんにはピンと来ない。でも、大変な形容詞らしい。そうなの?おばば様。

これが問題の断面図

「全摘の再手術をします」
 どうやらあまりにも悪い結果だったので、言いづらくて最後にしたらしい。

 あまり抵抗なく決める人も多いらしい。でも、くうみんとしては全摘なんてしたくなかった。主治医はこわ~~~い顔をして、言った。
「じゃ、抗がん剤を先にするか?」
「そ、そうしてください」
 くうみんは、きっと青ざめた顔で言ったと思う。

 主治医としては、抗がん剤治療をしている間に、覚悟を決めておけ、ということだったのだろうが、くうみんとしてはなんとかちちを生き延びさせようと思っていた。
「ちち取りを何とか阻止せねば!!」

 もうみんなに隠し続けることはできない。そう思ったくうみんは、当時通っていたフィットネスクラブのフロントのお姉さんに、泣きながら、お願いした。
「私はガンです。抗がん剤治療をすることになりました。髪の毛が抜けて、迷惑をかけることになりますが、よろしくお願いします」
 フロントの女性は、
「わかりました、大丈夫ですよ」
 と、言ってくれた。

 ジムエリアをうろうろしていると、話しかけてくる声がした。
「最近見かけなかったけど、どうしていたの?」
 ランニング仲間の男性だった。手術と養生のため、くうみんはしばらくフィットネスクラブに来ていなかった。
だから、カミングアウトした。泣きながら。
「私、ガンで手術したの!!」
「えっ、ひざの手術?」
「違う!ガンよ、乳がんの手術をしたのよ!」
「えっ、腰の手術?!」
 
 ロッカールームで顔見知りの女性に出会った。
「どうしたの~、最近いなかったけど」
 くうみんは答えた。泣きながら。
「私、ガンなの!」
「えっ、あなたのご主人がガン!」
「違う!違うの!ガンは私なの!」

 くうみんは泣きながら言っているのに、どうも皆さん信じられなくて思い違いをしてくれたようだった。
「うっそだ~。あのくうみんさんが、ガンのはずがある訳ない。今日はエイプリルフールじゃないぞ~」
 (そう言えば今日はエイプリルフールでしたね。)

 しかし、事実は小説よりも奇なり。 

 髪の毛は1回目の抗がん剤治療の2週間ほど後に抜け始めた。

 




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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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