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母来たる

 年末12月31日、くうみん母がこの家に来る。
 くうみんは、いつも使っている再生紙のごわごわのトイレットペーパーをスコッティ―の高級品に替え、いつもは抜いているエアコンのプラグをコンセントに差し込んで、部屋を暖かくして待っていた。

 最寄りの駅までは一人で行けると言うので、到着を待っていた。しかし、来るはずの時間になってもなかなか来ないので、しびれを切らして携帯にかけてみた。
「もう駅には着いているの。でも、どうやって行ったらいいかわからなくて」
「わからないに決まってるじゃない。改札前のUで服を買うフリしながら待っていて」
 寒いので暖かい店舗内で、待てるように配慮したつもりだ。自転車を飛ばして目的地に着くと、母がいない。また携帯の出番だ。
「どこにいるのよ!」
「駅前のUの前にいる」
「いないじゃない!本当に駅前?何が見える?」
「托鉢の坊さんがいる」
「ああ、あの偽坊主!」

 托鉢して金をもらおうとしている偽坊主だ。みんなわかっているから誰も恵まない。なのに性懲りもなく鐘をチ~ン、と鳴らしている。普通に働いた方が儲かると思う。そして、本人は本当に托鉢しているつもりなのかも知れぬ。
 携帯があって良かった。すぐに落ち合い、家に向かった。
「エスカレーターに乗ったような気がして、あっちこっちうろうろしていたの」
「エスカレーターに乗れたとしてもその先がわからないんでしょ?うろうろしないでさっさと電話すればいいの」

 何でもできる…そう思い込んでいるので、余計ことが複雑になる。

 家に着いた。部屋に案内し、お茶を出した。
「いいわよね~、ここは」
 
 まあねえ、住めば都とはよく言ったもの。最近はうるさいのにも慣れてきた。 
「じゃあ、一泊させてもらおう」
 えっ、一泊で帰るの?オホホ、ラッキー♪
 くうみん母は、お土産の数々を取り出した。しかし、そこに肝心なものがない。
「年越しそばは?」
「あっ、忘れた!!」
 そんなこったろうと思った。

 くうみんが先に風呂に入って次に母に入ってもらった。その間に食事に支度をする。
 「おいしいわね~、この煮物!」
 母はくうみんの作った煮物が気に入ったようだ。いつもはブツブツ愚痴ばかり言うのだが、この日は機嫌がよかった。疲れたらしく、くうみんの作った年越しそばを食べ終わると、9時過ぎには寝床に入った。

 一人になったくうみんは玄関先に隠してある日本酒を取りに行って、グラスに注いだ。今後の算段をした。本当に一泊で帰るのかな~。だったら楽でいいな~。


判るかな?
 玄関先の観葉植物の陰に巧みに隠してある日本酒。くうみん母が「女が一升瓶の酒を買うとは!」などというかも知れないので、カムフラージュが必要。
 
日本酒の隠し場所
 ほら、このように。ここに置いておくと程よく冷えておいしく飲める。

 しかし、そうは問屋が卸さなかったのは言うまでもない。


 





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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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