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またまた事件発生!金なら返さん!

 いつもは月一くらいで、様子見を兼ねてどこかに宿を取るのだが、くうみんは母が、自分の日記帳を読んだと思っていたので、声をかけないでいた。

 どうも人の日記を読んだり、手紙を読んだり、机の中をあさったりするのは悪いこととは思っていないようだ。
くうみんが、学生時代に書いていた日記をゴミ箱をあさって手に入れたのを、20年以上も毎日読んでいたという。

「あんまりかわいそうなので、毎日読んでは泣いているの」
 ゲッ!勘弁してくれ!そう思って取り返した。
「やめてよ恥ずかしい!」
「気にすることないじゃないかね♡」

「お前の書いたあのマンガ、面白いね」
 など、机の中をあさらなければわからないことまでシレッとして言う。これは透視能力があった訳ではあるまい。

 いつか言ってやる!日記の盗み見と言うのは、デバカメ、盗撮と同じ卑しい行為なのだと!

 な~んて思っていると、ついに向こうから連絡が来た。
「旅館に泊まるのはもったいないから、お前の家に泊めてよ」

「あのさ~。来るのはいいけどね、私の日記、盗み読みするのはやめてくれる?」
 当然、いつものように「気にすることないでしょ~」と言うと思っていた。しかし違った。

「読んでないよ、そんなもの!!」
「えっ、でも位置が違っていたんだもの」
「そんな言いがかりをつけて、私を避けようとしているのね!!」

 偉い剣幕で怒り始めた。そう言われると、自分の間違いだったかと言う気もしてきた。見た訳じゃないし、勘違いかも?
「え~っと、そう、じゃ、これは私の思い違いかしら?でもね、以前、お母さんは私の日記を20年以上も持っていて、繰り返し読んでいたっていう前科があるのよ。だからまたそうなのかと思ってしまったの」
 くうみんは急激にトーンダウンした。
「知らないわよ、そんなの!」
 しかし、ちゃんと日記を取り返した。これは紛れもない事実。

「いいわよ、どうせ私は厄介者、一緒に居たくないんでしょ!足手まといの邪魔ものなんでしょ!だからそんな言いがかりをつけるのよね!」
「そんなこと言ってないでしょう。だから私の勘違いだって言ったでしょう。謝ります、ごめんなさい」

くうみん母は、怒りで声を上ずらせ、くうみんに罵詈雑言を浴びせかけた。ボケババアが、良くこれだけ罵る語彙があると、感心するほどだ。
「そうだ、お前には金がかかっているんだ。大学にも行かせたし、自動車の教習所にも通わせただろう?なんだかんだで1千万はかかっているだろうから、1千万、返しなさい!」
「…」

 これは、加藤登紀子のお母さんが言ったことだそうだ。加藤登紀子がおかあさんに反発したら、こう言われた。
「そんなに私が嫌ならここを出て行きなさい。ただし、うちのお金で買ったものは全部置いて行きなさい」
 加藤登紀子は、自分の着ているものも、持ち物もすべて家のお金で買ったものだと気付いて、それ以、来親の言うことを聞くのは仕方ないと思ったという。
 
 それを今言うか?!
 しかし、こちらまで声を荒げるのはなんだかな。ここはしおらしくしておくのが得策だと、ずるいくうみんは思った。

 「これからはおじさんのお姉さん達とだけ、仲良くすればいいわ。ああ~!!私の人生最大の失敗は子供を産んだこと!子どもなんか産むんじゃなかった!!」
 これは子供の頃から、よく聞かされた。でも、今はもうこんなに育ちすぎるほど育ってしまったし…ていうか、ばあばと言われる年になってしまったし… 
「…生まれてきてごめんなさい」
 そう言ってくうみんは静かに受話器を置いた。

 しかし、おっかあ、盗み読みは悪いことだとわかっていたんだ。「気にすることないじゃないかね♡」とか言っていたのは何だったのか?「お前の書いたあのマンガ…」と言っていたのはついポロっと出てしまっただけなのか?
 すぐに謝りの電話を入れたところで、こじれるだけだろう。しばらく放っておこう。
 すると、不思議な解放感がこみ上げてきた。

 山に行こう。月末は天気が悪そうだから、10月中頃にでも。だとしたら、あそこの山域に行きたいな。今度東京に出た時に、ヘルメットを買って来よう。ドカヘルじゃなくって山岳用のかっこいいの。そうそう、ストックのバスケット(ストックの先に付いている丸いわっか)も買ってきたい。
 山がだめそうなら、どこかに一人で一泊してもいいな。

 とにかくしばらく羽を伸ばそう。


 
 PS.
 いつもなら2、3日後に怒りの手紙が来るはずだった。
「もう放っておいてくれ!来なくていい!こっちはこっちでやっている!他人さまの方が役に立つ!」
 などと言うような。
 しかし、1週間ほど経った今でも届かない。新住所がわからないからなのか、言い過ぎたと思ったのか、それとも忘れてしまったのか?
 
 どうでもいいが、金なら返さん!もう時効だ!




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テーマ : 人間関係
ジャンル : ライフ

トイレの窓掃除事件

 ここに落ち着くことを決意したのだが、今日ちょっとした事件があった。
 朝食を食べてから新聞を読み、次にすることと言えば、タイミングもあるし、人にもよるだろうが、第一にトイレに行くことが考えられる。
 くうみんも独り暮らしの気楽さで、トイレタイムを満喫している。

 時には音楽を聴きながら…
 時にはドアをあけ放って…

 しかし、今日は勝手が違った。トイレに入ろうと、ドアを開けたら、窓の外に誰かがいるではないか!!
 とっさにトイレのドアを閉め、わずかな隙間からトイレの窓を凝視した。そこにいたのは掃除係のオヤジだった。オヤジは窓の外側を掃除して去って行った。
 えっ!でも、トイレの窓があるのはポーチの中だよ?!ポーチの中って個人の家の中じゃないの?勝手に入っていいの?

 それに今日は入る前だったからいいようなものの、中に入っているときに掃除しに来られたら、びっくりだけでは済まない。

 便所覗きは立派な犯罪!いくら見たくもないオバさんのお尻でも見てはならないもの。
 前から気になっていたのは、風呂の窓も掃除しに来ること。風呂の窓があるのは通路側なので、きれいにしてくれてありがたい気持ちも半分ある。それに風呂を使うのはたいてい夜なので、そんなに問題とは思っていなかった。
 でも、トイレは昼でも入るし、掃除のオヤジはいつ来るかわからない。そんな状況でトイレするのは嫌だ!!

 家にいるときはポーチの扉に鍵をかければいいか?留守のときなら掃除してくれてもいい…そう思って鍵をかけてみたが、出るとき結構面倒臭い。やっぱりこれは、管理会社に言おう。

 くうみんは管理会社に電話をした。
 掃除係のオヤジが、ポーチの中に入ってトイレの窓を掃除している。きれいにしてくれるのはありがたいが、ポーチの中は個人の家の中と同じではないか?入るのはやめて欲しい。掃除もしなくていい。あと、風呂の窓も掃除は不要。それくらいはこちらでする。

 管理会社の女性が回答。
 ポーチの中に入って掃除して欲しいという要望があったのかも知れない。くうみん様の住戸には掃除不要と伝える。

 このマンションにはポーチのある住戸とない住戸がある。ポーチのない住戸は風呂の窓もトイレの窓も掃除してくれるのに、ポーチのある住戸はトイレの窓を掃除してもらえない。それを不公平だ!と言った人がいたということか?

 しかし、そうかな~。トイレの窓も風呂の窓も、そんなに大きなものじゃないから、ここの外側を掃除するなんてそんなに大した労力ではない。これを要望する人がいるとは、くうみんにはちょっと考えられないんだよね?

玄関ポーチ
 問題の玄関ポーチ。向かって右側にある窓がトイレの窓
 
 働いていて、日中家にいない場合は、掃除して欲しいかも知れないが、日中家にいるくうみんは、ゆったりトイレライフを満喫したい。


 

 
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テーマ : 快適な生活のために
ジャンル : ライフ

ひねくれくうみんの家探し顛末記 気になるくうみんの決意とは?

 どこも部屋を貸してくれない。貸してくれるのは誰も入りたがらないようなボロボロアパートばかり。これはなぜと言われたら、仕事をしていない=信用がない、と言う現実だった。この現実はくうみんにとって大いに衝撃だった。

 この年でどんな仕事ができるだろう?やはり正社員は難しい。パートで100万円~150万円程度を稼ぐのが関の山だろう。その道の通に聞いてみると、この程度の年収では、部屋を借りるのはやはり難しいらしい。 

 おじさんは税理士だった。この仕事は最近あまり稼げなくなったので、おじさんも、夫婦で食べて行ける程度の稼ぎしかなかったけれど、信用だけはピカイチだった。それなのに、今のくうみんは…

 そう言えば、おじさんが亡くなってから、クレジットカードを作るのを断られたことがあった。向こうから「ぜひ作ってください」と言って来たのに、断るなんて。
「どうしてですか?」
「それはお答えできません」
 わかっているよ、収入がないからでしょ?それはわかっていたけど…

 飲み会お食事会で、マダム冷ややっこに愚痴った。
「今の家はうるさいから、早く出て行きたいのに…」
「でも、ハスの花は咲いたし、見損なったけど月下美人の花も咲いたんでしょ?植物が育つところって、いい気が流れているんじゃない?」
「う~ん…」

 そう、くうみん以外はみんな喜んでいるみたい。
 メダカは前の家では、卵は産むけど孵化しなかった。こいつらみんなで食べてしまうらしい。ひょっとしてメスばかりで、卵は産むけど未受精卵ばかりなのかも…など思っていたけど、ここにきて子供メダカが泳ぐようになった。
 ハスや月下美人だけでなく、おじさんが好きだったパキラも、ここに来てずいぶん大きくなった。
 
 みんな終の棲家だと思って喜んでいる…
「お母さん(くうみんのこと)、ここ、いい所だよ!」
「ほら、こんなに大きくなったよ!」

 引っ越すことになれば、引っ越し当日はまたストレスを与えることになるだろう。そして、メダカの何割かは死んでしまうだろう。さらに、今のくうみんが入居できるところは日当たりの悪いボロアパート…この子達はボロなんて気にしないだろうが、「気がいいか悪いか」は、大いに気になるところだろう。

 子供たちが気に入ったなら、それでいいじゃないか。
 騒音も、窓を閉めれば気にならない程度。最近なんとなく慣れて来たし。

 マダム冷ややっことの飲み会お食事会を終え、家路についたくうみん。
 ポーチのドアを開けると、玄関先のパキラや、コニファー、ガジュマルがくうみんを迎えてくれる。

 ”おかえりなさい!”

 部屋の中にはセロームの鉢と、くうみんが作った観葉植物の寄せ植え。バルコニーのメダカはもう寝ているだろう。
 持ち物を片付け、部屋着に着替えると、くうみんは冷蔵庫からビールを取り出し、グラスに注いで、ごくごく飲んだ。

 わーった。子供たちが満足するなら、お母さんもここに住もうじゃないの。

 メダカ
 4匹しかいなかったメダカが、こんなに増えた
 
このつぼみ、咲くかしら
 見損なった月下美人だけど、このつぼみが咲けばなあ

パキラが元気いっぱい
 おじさんお気に入りのパキラが元気いっぱい
 
と言う訳でここに住む決心をしました。

 

 


 



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テーマ : 暮らし・生活
ジャンル : ライフ

ひねくれくうみんの家探し 顛末記 いい部屋、や~い

 皆さん心配しているようですが、もう結論は出ているので安心してハラハラドキドキしていてください。

 オホン。
 さて、相談に行った不動産屋さんのアドバイスを受け、くうみんは家探しを始めた。今はパソコンと言う便利なものがあるので、わざわざ現地に行かなくても、当りを付けることができる。

 考えてみれば、おじさんがいるときから家探しには苦労していた。おじさんは在宅での仕事を希望していたが、事務所として使うことを禁じていることが多かった。
 でも、今度は住宅用なんだし、きっと見つかる。
 そう思っていたのだが…

 いいと思った部屋を数軒見つけて不動産屋さんに行くと、たいがい断られた。理由は、働いていないから。
 くうみんは食い下がった。
 「でも、今の家は持ち家だから、それを貸すことを考えているんです。だから引っ越しすれば、お金も入ります。それに保証人だって身内にしっかりした人がいます」
「オーナーさんがだめだと言いますので…」
 
たまに、それでもいいという部屋もあった。図面で見るとそんなに悪くない。エレベーターがないのが気になったが、一階ならいいかと、行ってみた。すると、マンションと名ばかりのアパートのような建物で、コンクリートはボロボロ。中はリノベしてあるものの押し入れの中には、打ちっぱなしのコンクリートむき出し…
 どれも築50年前後の物件ばかり。

 こういう所に住んでいる人をバカにしている訳ではない。もっと新しい時に移り住んで、いつの間にか月日が経ってしまったけど、慣れたところが一番と思っていることもあるだろうし、古いのは全く気にならない人もいるだろう。
 いや、くうみん自身、子供の頃は部屋の中にトイレも水道もないボロアパートに住んでいた。小学生の時は子供でわからなかったが、バカにされて悔しい思いをしたことは何度もある。
 
 公団も見に行った。公団なら、一年分の家賃を前払いすることによって、収入がなくても入居できるのだが、ここならと思う所は予算オーバーだ。
 今の家を貸して、部屋を借りるのだから、家賃収入より払う家賃が高いのでは意味がない。もっと田舎にすればいいのだが、今は都内に用事があることが結構あるので、交通の便を考えると都会の近くに住みたい。

 どうしようかな?そんなこんなで、なんだか今の家にいた方がいいような気がしてきた。


 



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テーマ : 住宅・不動産
ジャンル : ライフ

ひねくれくうみんの家探し 顛末記

 せっかく買ったマンションだったけれど、前にある幹線道路の騒音が気になって、引っ越したばかりなのに、引っ越しをしたいくうみん。
 酔っぱらったはずみでPCのサイトで、「マンションの売却査定」をクリック、査定をお願いしてしまった。

 2軒の不動産屋から引き合いがあり、一軒は
「大体〇○万円から〇○万円(すごいアバウトな金額)ですね。お金が必要で急いでいるならもっと値を下げた方がいいですよ」
と、なんとなくいい加減なムード。こっちはパス。

 もう一軒からはメールでは挨拶だけ、後日電話がかかってきた。
「突然失礼します。K不動産ですが…」
「あ~、お世話になります。あの~、このマンション、買ったばかりなんです。だけどうるさくて…」
 するとその不動産屋は、答えた。
「買ったばかりと言うのはわかっております。そうですか、一度来店願えればと思うのですが」

 なるほどね。ちょっと行ってみようか?でも、おじさんのお姉さん達は「早まるな」って言っているし、売るんじゃなくて貸すんだったらいい、みたいなことを言っていたな。

 何日か後に、その不動産屋さんに行ってみた。鉄道系の不動産屋さんで、経営母体はしっかりしていそうだ。
「買った時は気づかなかったんですけど、騒音が気になるんです。売却するのは反対の声があるので、ここを貸して他に移り住もうと思っているのですが」

 不動産屋さんの担当者は、くうみんの前に座っていた。
「貸すより売却した方がいいと思いますよ。今が上げ止まりです。今なら買った値段よりも高く売れますよ」

 ちっくしょ、売り付けたあの担当者、これからも値上がりが期待できるなどと。しかし、どっちが本当だろ?

「売りのはちょっと待てと身内から言われるんですよ。貸すならいいと」
「それではまず、引っ越しですね。売るにしても貸すにしても、まず物件を空にして候補者が内覧できるようにしておかないと」
「そうですか、売るにしろ、貸すにしろ、こっちが引っ越すのが先ですね」
「はい」

 今のマンションを貸す場合は、子の不動産屋さんで管理を代行してくれるという。家賃の5%で、集金や、苦情処理もしてくれるそうだ。
 受け取る家賃より家賃の安い所に移り住めば、多少の収入にもなるだろう。

 と言うことでくうみんは引っ越し物件を探すことになった。これが7月末くらいのことだった。
 
 くうみんは、案外年回りや占いを気にする。くうみんは、申酉天中殺で、月運天中殺は8、9月。今年動いていいのは西、および南西、あるいは東。
 田舎の方なら家賃も安いだろうが、まだまだ都会のネオンが恋しい。都内のカリスマ鍼灸院にも用事があるし、飲み会のお誘いも都内だ。
 それならこのあたり、と言うことで某市A区あたりをターゲットにすることにした。

 しかし、8、9月は月運天中殺。ここで動くのはよろしくない。なに、引っ越し先なんてすぐに見つかるさ。あまり早く動いて、すぐに引っ越さなきゃならなくなるのも困るから、8月の終わりくらいから動き始めることにしよう。

 そうやって高をくくっていたのだが…

 さあ、このオバさんはどうなってしまうのでしょう?
 
 


 
 
 



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テーマ : 住宅・不動産
ジャンル : ライフ

痩せたい願望は人類の夢か おからパウダー騒動に思う

 先日テレビで、痩せる体質になる食品と言うのをやっていた。
 これを食べ物にかけて食べると、痩せる体質の人が多く持っていると言われるアディポネクチンと言う物質が増えるそうだ。それに、繊維質の多いこの食品のおかげで食べるものの嵩増しになり、結果としてカロリーがコントロールされる結果、痩せるらしい。

 その食品の名前は、おからパウダー。

 これを毎回の食事にかけて食べる。おデブの笑いタレント夫婦が、何日か試した。その間、いつものように食べ放題で、何の食事制限もなし。

 そして計量。見事痩せた!

 次の日、スーパーに行くと案の定おからパウダーは棚からなくなっていた。代わりに、
「おからパウダーはテレビ放映の影響で売り切れとなっております。申し訳ありません」
のご挨拶文があった。

 普通のおからも、一日だけ品切れしていたが、次の日には棚にあった。くうみんも、たまにはおからでも食べるかと買う気になって、おからを一つかごに入れた。 

 楽して痩せたいというのは現代人の一番の願望らしい。その後、健康番組で白髪には黒酢がいいという特集をしていたが、黒酢は売り切れにならなかった。実はくうみんは体重よりも白髪の方が気になっていたので、黒酢は買った。

 このくうみん、身長は155センチ、体重44キロ前後とマラソン体型を維持している。だから誰しも、
「くうみんさんは何を食べても太らない体質なのね」
 と思っているようだが、そうではない。やっぱり食べれば太るし、食べなければ痩せる。

 フィットネスクラブに、ほっそりした若い女性がいた。骨組みもきゃしゃで、骨太のくうみんとは違った楚々とした雰囲気だ。
「私、太らない体質だと思っていたけど、そうじゃなかったわ。たくさん食べているつもりでも、人から比べるとそんなに食べていなかった。和菓子屋さんでバイトしていた時、10キロ太ったことがあるの」

 食べても太らない体質の人って、大食い選手権に出るような、たった一握りの人なんじゃないかなあ。まさしく選ばれし者。
 
 あの人たちがすごいのは、1日中食べていられること。
 くうみんは食べようと思えば、たくさん食べられる。大食いと言われる。だけど、1日に1回だけ。朝たくさん食べると昼は食べられないし、昼たくさん食べると夜は食べられない。

 欧米人は、ものすご~く食べるそうだ。オーストラリア人のご主人を持つ友達が言っていた。
「日本人が何であんなに細いのか、日本人を見てて、やっとわかった。日本人って、そんなに食べないんだもの、って言うのよ」

 おからは繊維も多いし、たんぱく質も豊富で体にいいから食べるのはいいけど、もともとの食べ過ぎをコントロールしなければ、痩せるのもそのうち頭打ちになるだろうし、体にもよくないんでないかい?

 さて、くうみんは今回、おからを普通に卯の花を作るだけでなく、ポテトサラダ風のサラダを作った。ジャガイモの代わりにおからを使う。おじさんが亡くなってからこのおからサラダを知った。おじさんにも食べさせたかったな。
 糖質制限は痩せるのに有効と思うので、糖質の多いジャガイモではなく、おからを使ってポテサラ風おからサラダ。おからはそのまま使えるので本家のポテサラより手間がかからない。

 簡単でおいしいから、作ってみて。
 





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テーマ : おいしく食べてダイエット
ジャンル : ヘルス・ダイエット

中途半端に終わったパワーチャージ箱根の旅

 夕食の後は温泉に2回くらい入った。いつもならおなか一杯になり過ぎて動くのも嫌だけど、今回はそこそこの量だったので、結構行動できた。
 だったらいつもこの程度にしろよ…と思うのだが、定食よりもブッフェの方がお得感があって、ついたらふく食べてしまうのは貧乏人のサガと言うもの。

 ベッドにもぐりこんでいると、なんとなく雨が降っている気配がする。箱根は雨が多い。天気予報は晴れだが、予断は許されない。
 
 次の朝も朝ぶろに入ってビール、そして食事だ。旅先ではガッツリ食べる。
朝食
 うまそうだ
 
取りホだが摂り過ぎると塩分過多
 漬物や納豆は取りホ。でもあまり取り過ぎると塩分過多になるからこの程度に

 9時半ごろにチェックアウトして、強羅駅に向かった。ここから小涌園まで行って、元箱根方面行のバスに乗る。
 バス停の列に並んでいると、係の人が来た。
「元箱根方面に行く方。バスがパンクしたので、すごい行列です」
 えっ。ざわざわと動揺が走る。
 しかし行ってみたら大したことはなかった。良かった。

小涌園
 箱根駅伝で有名な小涌園。おじさんとはここによく泊まった

小涌園前のバス時刻表
小涌園前時刻表

小涌園前時刻表2

水陸両用車両
元箱根バス停近辺にあった水陸両用の観光車両。乗ってみたいけど、今日は運休のようだ

 強風のため、ロープウェーも海賊船も運休とだと言う。芦ノ湖には湖とも思えない大波が、バシバシ岸に打ち付けられていた。

 芦ノ湖の大波
 芦ノ湖大荒れのため海賊船は運休

 箱根神社に無事着いた。箱根神社に長い長いお願いをしたのち、隣にある九頭竜神社新宮にもお参りする。お賽銭は計200円。こんなもんで長い長いお願い事を聞いてくれるだろうか。
 九頭竜神社前から湧き出る水は、パワー全開の水だそうなのでペットボトル2本に入れて持ち帰った。

 帰ろうとすると、箱根神社にお参りする人がすごい行列を作っていた。団体さんかな?団体旅行は何も考えなくてもガイドさんが連れて行ってくれるけど、何をするにも並ばなくちゃいけないからな~。

お参りする人たち
 神社ははるかかなたです

 この後くうみんは旧街道を歩こうとしたが、どうも雲行きが悪い。風も強くなった。観光案内所で旧街道へ行く道を聞いたが、
「この後大雨になりそうですよ」
 と言われたので、そのままバスで帰ることにした。

お玉が池
 バスから見えたお玉が池

 昔、入り鉄砲出女と言われた時期、家に帰りたくて関所破りを試みた少女お玉が、処刑された。それを哀れんだ村人がここの水でお玉の首を洗ったという。今でも、出ると噂の心霊スポットらしい。

富士屋ホテルは建て替え中
 老舗富士屋ホテルは建て替え中

 小田原行きのバスはすぐに来た。これに乗って小田原に行き、今度こそロマンスカーに乗ることができた。
 ビールは後一本残っていたが、350mlなので500ml入りのを売店で買った。

  おじさんが倒れた旅館には、さすがに行けなかった。きっと旅館の人にも迷惑をかけただろうと思う。本当は挨拶くらいはしなければいけないのだろうか。
 いや、こういう時は黙っているのがいいかなとも思う。

 なんだか中途半端なパワーチャージだった。のんびりできたし、箱根神社と九頭竜神社にお参りもできた。水もたんまりもらってきた。だけど、行きの電車でビールを飲み損ねるし、旧街道は歩けないし。まあ、9月の今頃は夏の清々しさには遅く、紅葉には早過ぎる、中途半端な時期ではある。

 次に期待。
 


 
 


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テーマ : 箱根
ジャンル : 旅行

一人箱根路へ 

 おっかあに日記を読まれて心ざらざらのくうみん。あの日記はおじさんとの思い出がたくさん書かれている。おじさんへの思いを書き綴った日記。それを土足でズカズカ入られたようなもの。
 他のものならまだしも、本当に許せない気持ちでいっぱいだ。

 そんなに大事なものならちゃんと隠せよ、そう思う人もいるだろう。そう、その通りなんだけどね。でも、自分の憩いの場である家の中で、なぜそんなに気を張っていなければならないのか。母という厄介な存在、もう本当に嫌になった。私以外、誰も構ってくれる人もいないというのに、この仕打ち。

「おじさん、もうこいつの面倒見るの嫌!!」

 一人でどこかに息抜きに行きたい。そしてパワースポットでパワーチャージができれば。そうだ、ここからなら、箱根が近い。箱根に行ってみようか?

 くうみんが箱根に行く気になるというのはおじさんの死という悲しい出来事に一つ区切りができたということなのか。

 おじさんは箱根で倒れて、そのま帰らぬ人になった。だから今まで箱根に行くのが嫌だった。
 箱根に行くのは3年ぶりだ。おじさんと行っていたときは、「小涌園バスプラン」で行って、ブッフェではなく、フレンチレストランのプランにしていた。でも、これは2名以上でないと申し込めない。

 くうみんは「ト〇ー」という予約サイトを思い出した。直前の予約が他のサイトに比べて格安だそうだ。ここで見ると、なるほどじゃらんや楽天と比べるとかなり安い。
 ここで1名で予約できるところを検索、あまり高くない所…強羅にあるホテルメルヴェール箱根強羅を選んだ。

 しかし、こういう安いサイトってどうなんだろう?「○クー」で検索、評判を探した。
 これによると、安いには安いなりの理由があって、やはり高い金を出して泊まるのとそうでないのとでは違いがあると「宿屋です」という回答者が言っていた。
 さて、どんな待遇を受けるか?

 それはそうと、一泊して次の日に箱根神社に行ってこよう。箱根神社とともに、九頭竜神社という所もパワー全開だそうだ。ここは九頭竜の森という所にあるのだがバス停もなく、不便だ。なので箱根神社の隣に九頭竜神社新宮を作ったそうだ。パワーは九頭竜神社の本宮と同じで、新宮近くから湧き出る水は霊験あらたかな水だという。よし、ペットボトルを持って行こう。
 くうみんはそれなりに楽しみにして、前日の夜はちょっと早めに寝た。

 翌日はこの地はいい天気だった。風は少しあるけど、台風は行ってしまったし。ロマンスカーの予約をしよう。ロマンスカーの予約サイトを開いて、座席まで予約しようと思った。
 ここでくうみんは変なことに気付いた。

 予約ができない!!

 なんと台風は過ぎたものの、その影響で線路に不具合が生じ、ロマンスカーは運休だという。
 車中で一杯…これはもう旅行のときの楽しみだ。これがないと旅行の楽しみが半減してしまう。通勤用の列車は動いているらしいが、あの横に長く伸びた椅子に座って、ビールとつまみで一杯やる勇気はない。
 宿はもう取ってしまったし…やむを得ず通勤用のあの電車に乗る羽目になった。

 小田原から箱根湯本に着くと、箱根登山鉄道に乗り換える。箱根湯本にはそんな悪条件にもかかわらず大勢の人が観光に訪れていた。外国人も多い。座れはしたものの、また横に長い普通の座席だった。隣の車両を見ると、4人掛けや二人掛けの椅子が並んでいる。しまった、あっちの方が旅情がある。でも、もういいか。
 くうみんを乗せた箱根登山鉄道は、スイッチバックを3回繰り返して箱根路を上って行く。
「おじさんとも来たなあ…」
 ドブスなおバンが、そんな思いを胸にしているとは誰が思うであろうか。

 強羅にたどり着くと、今宵の宿に電話をして迎えに来てもらった。
 思った通り、あてがわれた部屋はあまり眺めが良くない。やっぱり安いサイトはそれだけのことはある。しかし、一人だとあまりいい部屋に通されないことが多いという事実もある。安くもないのにこんな部屋に通されたら、怒り心頭だ。安いから良しとしよう。

メルヴェール箱根強羅 部屋
 部屋は結構広い

バストイレ
 バストイレはちょっと狭い

部屋からの眺め
 全然良くない部屋からの眺め

風呂に行く時の籠
 さすが女性に優しい宿という触れ込みだ。風呂に行く時のために籠を用意している

 部屋の中には美顔器が。もちろん試してみたが、湯気で浴衣が湿っぽくなった。
 
ポットだと思ったら美顔器
 はじめは湯沸かしポットかと思った

美顔器を試す
 これが美顔器か、初めて見た

胸突き八丁の急坂
 ホテル前の坂は胸突き八丁

強羅駅
 強羅駅

 明日の行動のためにバスの時刻や乗り場を調べに駅まで行った。迎えの車は、かなり遠回りしていた。これなら歩いても10分とかかるまい。しかしホテルの前はすごい急坂だ。

 旅館の大きな楽しみは温泉。いそいそと風呂場に行って、湯につかる。
 ああ、いいなあ、一人は。くうみん母がいると、時間を合わせなくてはならないし、すっ転んだら手を貸さなくてはいけないし、最近、公衆道徳がわからなくなったのか、風呂桶にタオルを持ち込んで絞るのをやめさせなくてはならないし、いろいろ気を使う。もっと大変な人が大勢いるのはわかっている。けど、日記の盗み読み…はぁ~。

 くうみんはビールを7本持ち込んでいた。行きの電車で飲まなかったので、足りないという心配はない。部屋でたらふく飲んだ。
 食事は量の少ない梅コース。だけど、足りないということはないし、いつもブッフェでお腹パッツンパッツンになるまで食べて、そのまま寝てしまうよりいいと思う。

 食事
 量少なめとの触れ込みだが、今のくうみんにはちょうどいい
 
ドリンクメニュー
 飲み物は若干高め

外の景色
 席は窓の近くのいい席。ガラスに人が写り込んでいる。心霊写真ではない

料理
 とろろ湯葉蒸しと言うものか?

お品書き
 お品書き

ご飯とみそ汁
 ご飯とみそ汁
 
デザート
 デザート

 廊下に設置されたドローンのようなもの。本当にドローン?防火の機械か?

ドローンか?


 実は今回、風呂場で3歳くらいの女の子から、
「ばあば」
 と呼びかけられた。
「ばあばに似ているのかな?」
と答えたら、お母さんと思われる人が、言った。
「ばあばじゃないわよ。間違えたのね」
 女の子も、あれっ、という顔をした。
「うふふ」

 くうみんも一億〇○歳、普通に考えれば30半ばの子供がいてもおかしくない。だからそれくらいの孫どころか、小学生くらいの孫がいてもおかしくない。

 そうか、ばあばか。もうばあばに片足突っ込んだな。

 しかし!明日はパワーチャージのため、箱根神社に行くのだ!九頭竜神社の新宮にも行って、霊験あらたかな水をたんまりもらって来なければ。
 そして箱根旧街道を通って帰ろう。帰りはロマンスカーに乗ってビールを飲もう。
 翌日を楽しみに、くうみんはまたもやビールを空けるのであった。

 しかし、翌日このオバさんはまたしても予想外のことに悩まされるのであった。

 このオバさん(ばあば)はどうなってしまうのでしょう?
 


 
 








  


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テーマ : 箱根
ジャンル : 旅行

100均 優れものと聞いて使ってみたが… あの番組ってやらせ?疑惑

 テレビ番組で100円ショップで売っている物を海外に持って行き、そこの人に使ってもらうという番組がある。

 パン屋(だったか)で、下働きをしている男性がオーブンの中を掃除するのが大変だとぼやく。すると番組のスタッフが、これを使ってみてはどうか?と、100円ショップで売っている掃除用の使い捨てペーパーを差し出す。
 半信半疑で使ってみる男性。
「すごいや!しつこい汚れがみるみるきれいになっていく!」
 男性は感動の声をあげた。

 もう一つはサッシの溝の掃除。
「これはなかなか面倒臭いんだよね」
 そう言う男性(だったか)が、100円グッズを水を入れたペットボトルに付けて掃除を始める。
「これは便利だ!こんなにきれいになるなんて!」
 サッシの溝はピッカピカ。

 くうみんは、これはいい!と思った。台所はまだきれいなのだが、汚れはこびりつく前にきれいにしておかないと、後から非常に面倒くさいことになる。魚焼き器はまだ使っていないが、そのうち使うことになるだろうし、オーブンと言うより電子レンジの中もいつもきれいにしておきたい。
 サッシの溝も、またしかり。

 翌日、くうみんは100円ショップでも高級品が手に入ると評判のセリアに赴いた。くうみんみたいなのが多いのか、オーブンを拭く紙は品切れになっていた。なのでガス台を拭く紙を選んだ。この方がくうみんの目的にはかなっているかも知れない。
 サッシの溝を掃除する道具も買った。

 さあ、試してみよう。まずガス台を拭いてみた。
 まあ、普通に汚れが落ちる。台布巾で拭くと、当然のことながら洗わなくてはいけないが、これは使い捨てなのでその点楽だ。きれいになるけど、そんなに驚くほどのことでもあるまい。

 次はサッシの溝を掃除する道具を試した。ペットボトルに道具を付けて洗ったのだが、水がちょろちょろとしか出ないのがまどろっこしい。これではいつものように古歯ブラシあるいは掃除機の部品(本来の使い方ではないが、くうみんはサッシの掃除に使っている)と、じょうろで掃除した方が景気よく掃除ができる。

 それに一回使っただけでこの100均グッズ、すぐにヘタってしまった。さすが100均だ。

サッシの溝を掃除する器具
 こんな感じで使うのだが…

一度使っただけでこんなにヘタる
 一回でこんなにヘタってしまう
 
いつものメンバーの方が
 このいつものメンバーの方が役に立つ

 という訳でくうみんとしては、そんなに評価できる結果ではなかった。あの番組、やらせじゃないかね?

 ふき取りの紙はまだいいと思ったが、念のためオーケーで同じような品物がいくらで売っているか見に行った。するとそこには驚きの値段が!

 なんと、同じ様なガス台を掃除する紙が、88円で売られているではないか!!

 100円ショップだからすべて割安と言うことはない。他の店では88円、98円で売っていることも珍しくない。

 みんな、だまされないように!




 都内某所でお食事会をしました。向かいにいるのは飲み友達セレブ仲間のマダム冷ややっこ。

お通し
 セレブにふさわしいお通し卵豆腐のジュレ寄せ
 
サーモンとアボカドのカルパッチョ
 刺身オードブルはサーモンとアボカドのカルパッチョ
 
 飲み会、じゃなくてお食事会ですのよ、オホホ。
 









  


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月下美人 何年振りかの開花だったのに 食うしかなかった結末悲し

 8月初めに月下美人のつぼみが出ているのに気づいた。
 何年ぶりのつぼみだろう?前に住んでいた千葉の家では一度も咲かなかった。あそこに8年間いたから、きっと10年ぶりくらいなんだろうな。

 くうみんは開花を楽しみにしていた。毎日蕾のコンディションに気をかけ、すだれが風に揺れて傷をつけなかろうかとか、台風で傷んでしまわないだろうかとか、毎日見守っていた。

月下美人のつぼみ

 ついに蕾が開花する日が来た。31日、金曜日のことだ。蕾の写真を撮って、開花したところも撮影しようと楽しみにしていた。
「きれいでしょ?オホホ」
 と、自慢しようと手ぐすね引いていた。

 31日金曜日はフィットネスクラブが休みだった。スーパー銭湯のタダ券を持っていたので、そこに行こうと思っていた。しかし、そこは3キロほど離れたところにあるのだった。
 せっかくタダなのに、バス代をかけて行くのは悔しい。かと言って帰りは暗くなってオバさんのピンチになるかも知れぬ。
「金を出せ!!」
 などと暗がりで迫られたらどうにもならない。
 なので行きは歩きで、帰りはバスを使うことにした。

 歩くのは走るのとは違う筋肉を使うらしく、これはこれでいい運動になった。いつもより大きな風呂でゆっくり浸かり、いつもよりのんびりできた。帰りのバスにも急ぎ過ぎず待ち過ぎず、いいタイミングで乗れた。

 しかし、これからが大変だった。道が思いのほか混んでいたのだ。渋滞でのろのろと進むバス。時間だけが過ぎて行き、もう喉カラッカラになった。
「早くビールが飲みたい!!」

 かなり遅れてバスは駅前に到着した。これからくうみんの家までは約10分ほどかかる。くうみんは速足で歩いたが、こんな時に限って信号に引っかかる。
「ビ~ル~!!」

 くうみんの頭にはビールのことしかなくなってしまった。
 やっと家にたどり着き、風呂の用意を片付け、ビールをより冷たく飲むために仕込んでおいた発泡スチロールの箱のふたに手をかけた。
 グラスにビールを注ぐと、ゴクゴクと一息で飲んだ。
「うめ~」
 生き返った気がした。そのあと冷蔵庫の中から、あらかじめ作って置いた料理の数々を取り出した。カツオの刺身、納豆と山芋のキムチ和え、そして切っておいた材料でレバニラ炒めを作って食べた。

 そう、くうみんの頭の中から月下美人が、姿を消していた。まさしく花より団子であった。

 翌朝目覚めたくうみんはいつも通り、体重を測り、おじさんとくうみん父に線香をあげ、そして花の水を替えて、窓を開けた。その時ようやく月下美人のことを思い出したのだった。
 しまった!ああ、やっぱり、もう咲いちゃってる~。月下美人は一晩だけしか咲かないんだよな~。

 気づいた時はもう萎れていた。10年ぶりくらいの月下美人が、もう終わってしまうとは。また他のが咲くかな~。でも、この状態から言うと、今年はもう無理だろうなあ。
 見ることができなかったのは残念だが、仕方ない。くうみんは萎れた花をかき取った。

宴の後
 もう、ガックリ…

 どうするのかって?これ、食べられるんだよ。

 沸騰したお湯の中に塩か重曹を入れて30秒ほどゆでる。それを水にとったら、適当な大きさに切って酢の物に。ぬめりがあってなかなかおいしい。

月下美人の酢の物
 
 スーパー銭湯のタダ券にやられた!タダより高い物はない、ってか。
 
 花より団子と言うけれど、花も食うしかなかったとは、風流と言うか、悲しいというか… 







  


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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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