FC2ブログ

春を探しに保護区へ行ったのだが 楽しくて、やがて悲しき…

 くうみんはこの日を楽しみにしていた。
 このところよく行くようになった近所の自然保護区で、今度はサクラの説明をしながら歩くツアーを開催すると言う。ここのサクラはすべて鳥が種を持って来たもので、雑種ばかりだと言う。
 普段見ているソメイヨシノではない、予想もつかない雑種であると言う。ほう、面白そうだ。
「サクラは難しいんですよ。花を見に行ったのか、葉っぱを見に行ったのかわからないようなこともありますからね」
 そうは言ってもダメでもともと、行ってみよう!

 今年は見事にサクラが早く咲き、4月7日当日はこのあたりのサクラはほとんど散った後だった。しかし、雑種のサクラなら、うんと遅咲きのもあるのではないか?そう期待しながら集合場所に行ってみた。
 会費200円也を支払うと、コピー用紙3枚程度の説明書きを渡された。講師は桜に詳しいと言う70歳くらいの女性だった。この人の挨拶が大変長く感じられたが、時計を見るとものの5分程度だった。

「それでは皆さん、保護区へ行きましょう」
 ボランティアスタッフの呼びかけで総勢20人程度の老若男女がぞろぞろと歩き始めた。
 このまま保護区へ行くのかな~と思っていると、講師の女性が、
「皆さん、葉っぱを見てください。いろいろな種類の葉っぱがありますね」

 曰く、木には常緑樹と落葉樹があって、あれは落葉樹でこれが常緑樹…などとくうみんからするとどうでもいいことを延々と話し続ける。
 この人はこの後の道中も長い話をすることになる。ツアーの時間は2時間なのだが、そのせいで後半はずいぶん早回しすることになる。

 集団は、せっかち派とのんびり派に分かれ、せっかち派はボランティアスタッフについて行き、のんびり派は講師について行くと言う形を形成していった。
 
 ボランティアスタッフも植物には結構詳しいし、なんと言っても道案内はこの人たちでないとできない。高い草木の茂った保護区は、誰かの案内がないと迷ってしまう。
 時に「タヌキのタメフン(タヌキのトイレ)」という、危険地帯もある。ガイドがいなくては地雷を踏まずに、無事に帰ることは難しい。

「先生がまだ来ないわ」
 二人いるボランティアもずいぶんじれているようだ。やっと来た先生は、二手に分かれた道をさしてボランティアに尋ねた。
「ここはどっちに行くべきかしら?」
 ボランティアは、少しイラっているように、くうみんには見えた。
「本当はこっちの方が見どころはあるのですが、時間がありませんのでこちらですね」
 先生は何も気にしないかのようにボランティアの指し示す道を歩いた。

 ここのサクラもほとんど終わっていた。
「これは、オオシマ系のサクラなんですが、終わっていますねえ」

オオシマザクラ
 すっかり終わってしまったオオシマ系のサクラ

 ここのサクラは大きく分けてオオシマ系と、ヤマザクラ系に別れるそうだ。オオシマ系は、水辺に良く生えていて、横に広がるように枝を茂らせると言う。ヤマザクラ系は縦にすっと立っていると言う。 

さくら5
 だいぶ無理して撮ったサクラ

さくら1
 これはヤマザクラ系

 しかし、サクラ以外ではかなりの収穫が。

ムラサキサギゴケ2
 ムラサキサギゴケ。スミレと同じくらいの大きさ

 このスミレに似た花は、公園の芝生の上などに群生しているのをよく見かける。その昔くうみんがフラメンコを習っていた先生と一緒に都内の公園に行ったとき、この花が咲いていた。
「かわいい花ね。この花は何て言うのかしらね」
 先生がその花を指して行った。すると誰かが答えた。
「先生、スミレじゃないですか?」
「スミレじゃないわ、似ているけど」
 くうみんも、他の人たちも名前はわからない。
「やっぱり先生、これはスミレですよ」
 その人はしつこく繰り返していた。

 しかし、ついにその謎が解けた。これはムラサキサギゴケというそうだ。

 誰かが質問する。
「コケなんですか?」
「いいえ、苔のように小さいからそう言うのですが、コケではありません。

ムラサキサギゴケ17
 可憐ですね

 そしてアケビの花も。アケビの花はジミなのですが、ここまで群れを成して咲くと迫力がある。

アケビ3

アケビ2

 この花も名前がわからなかったので、聞いてみた。
「これはヒメオドリコソウです」
ヒメオドリコソウ
 おお!ヒメオドリコソウか!!

タンポポ
 誰でも知っているタンポポ

ニワトコ
 これはニワトコだそうだ。

白花ヤマブキ
 シロヤマブキ。これも鳥の食べた実から育ったそうだ。

 サクラは終わっていたけれど、他の花が満喫できたし今までわからなかった花の名前がわかったし、なかなか良かった。

 10時から歩き始めて、終わったのは12時。用意してくれたお茶を飲み、お菓子をむさぼり食べた。お腹が空いたんだもの。また来たいな~。

 今年の春は早く来た。

テントウムシ
 くうみんの家の網戸に来た春の使者、テントウムシ

 テントウムシは幸せを呼ぶと言うけれど…

 くうみんにとって、おじさんのいない幸せって、サクラの終わったときにする花見のようなものだな…

 

 


面白いと思ったらクリックしてください。励みになります。Ctrlキーを押しながら、ポチポチと続けて押せば画面が飛びません。
   ↓    


FC2Blog Ranking



にほんブログ村


スポンサーサイト



テーマ : 植物観察記
ジャンル : 日記

検索フォーム
面白いと思ったら、クリックしてください。励みになります。
プロフィール

ひねくれくうみん

Author:ひねくれくうみん
 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

メールフォーム
くうみんにメールはこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
03 | 2018/04 | 05
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
過去記事一覧表はこちら ↓

全ての記事を表示する

アクセスカウンター
今訪問している方は?
最新記事
カテゴリ
お好きなテーマはどれ?
最新コメント
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR