魔の山域とまではいわないが 下の廊下はガイドブックで歩行8時間 実際の歩行時間は?

 くうみんは5時頃目を覚ました。使いそうなものはなるべくザックの上の方に置くように荷物を詰め、布団をたたみ、身支度をした。昨夜貰った朝食用のお弁当を食べると、忘れ物がないか確認の後部屋を出て行った。

喰いかけ弁当
 食いかけですみません!

 6時を10分ほど過ぎていた。もうみんな出ている。くうみんが最後だ。ここの主人がロビーにいたので
「お世話になりました」
 と、あいさつした。
「実は4年前、私が足を痛めてしまってここに急に泊まることになったんですよ。もう夕方7時近くで真っ暗で…助かりました」
 ご主人はそんなことがあったか、と言った。
「いろんな人が来るからね、この間は夜の10時に来た人がいたよ。捜索願が出ていた人だった」
 山小屋は、旅館に比べると質素だが、命からがら山から下りて来た者にとっては地獄に仏というものだ。ましてやここは風呂もあるし、部屋はいわゆる山小屋としては旅館に近い。タオルや歯磨きセットももらえる。極楽極楽。

 昼間は観光客でにぎわう黒部ダムだが、早朝は誰もいない。

 朝の黒四ダム 紅葉
 誰もいない海~…じゃなくて

朝の黒四ダム
 朝6時半なのにもう働いている人がいた

 ガイドブックに従って下の廊下の登り口を探すが、「案内に従って進む」よう書いてあるだけだ。 ロッジくろよんからは黒部ダム駅に進んで行く。前の方に夫婦なのか男女の姿が見えて来た。

トンネルを歩く人影

 すぐに追いついた。彼らは、40代後半くらいか。
「一緒に行きましょう」
 と言ってくれたので、この気のいい大阪人夫婦と同行させていただく。
 
 黒部ダム駅を通り過ぎると男女兼用のトイレがあるので、そこで最後のトイレを済ませていく。そのトイレの前を通れば出口で、すぐ前にくねくねした下り道があるのでそこを行けばいい。そして小さな橋を渡ってこれから長い山道を歩くことになる。

下の廊下に続く道

 何年前になるだろう、一度この道は来たことがある。その頃はそんなに大変と思わなかったが、それは若かったからだろうか?それとも悪いことは忘れてしまうという人間の本能なのか…
 とにかくこんなだったけ?というくらい大変だった。

ここは難所だった
 こんなん登った~!!

 同行のご夫婦の、ご主人が先頭になり、次に奥さん、そしてくうみんの順番だ。くうみんはどこかに獲物(キノコなど)がないかきょろきょろしていたので、少し遅れた。前の方に大きな一枚岩が見えた。そこを歩いて行こうとしたら、つるっと滑ってしたたかに尾てい骨を打ってしまった。
「痛い!」
 しばらく動けなかったが、気を取り直して前に進んで行った。

 ここはほとんど道がなかった
 ほとんど足場のない、道とは言いたくない道

ここは滝じゃなくて道です
 ここは滝ではなく道です。くうみんは傘をさして行ったが、あとで聞くと大阪夫妻は強行突破したらしい

きれいな紅葉
 紅葉は素晴らしかった!

 痛い。特に上り坂では、尾てい骨近辺がうずくように痛い。下りも痛い。そんなこんなでしばらくは大阪夫婦に迷惑を掛けながらも一緒に歩いて行ったが、道を間違えたことも手伝って、あと3分の一と言うところで一人で歩く羽目になった。

こっちがルートと思ったら…
 くうみんが歩行ルートと間違えた場所。こっちに行くと十字峡の展望台に行けるという印だった。この期に及んでこんなところ、行くか!!

赤井印は歩行ルート
 こっちが正しいルート

 でも、なんでこんなに歩けない?10キロマラソン一億歳以上の部で優勝したこのくうみんが…


仙人ダム
 仙人ダムが見えて来た

ダムの放水を近くで見ると
 仙人ダムの放水

ここを入るんですかい
 ここが登山道の一部とは…関西電力さんありがとう

順路はこちら
 親切だなあ、関西電力

熊が入るので閂は必ずかけてね
 熊が入るので必ず閂をかけるようにと。もし熊が入ってきたら、ここの社員の皆さん、驚くだろうなあ

吊り橋の足元
 おじさんはつり橋が苦手だったなあ。今は大丈夫だろう

 今日の目的地、阿曽原温泉小屋(あぞばらおんせんごや)に着いたのは4時10分くらいだった。ロッジくろよんを出てから10時間。ああ、もう年なのか。しかし、心配していたおトイレは楽勝だった。よかった、お尻出す羽目にならなくて。その姿のまま谷底に落ちたら恥ずかしいなあ。

 ここの主は、山岳警備隊勤務だったのを20年ほど前にこの山小屋を継いだと聞いた。奥さん大変だったろうなあ。
「予約していますくうみんです」
「あ、くうみんさんね、女子のお風呂は4時から5時までだから受け付けはその後でいいからお風呂入ってきて」

 お言葉に甘えてすぐに風呂へ行く。ここの風呂は露天風呂でなかなか眺めがいい。しかしそこまで行くのに5分ほど山を下らなければならず、休めると思ったのに、おいおい、またかよ…と言う気がした。

風呂に続く道
 これが風呂に続く道

 でも、ここの露天風呂は最高だ。女湯は特に見えないようにしてあるところが多いけど、ここは目隠しなんか必要ないんだよ。

 風呂に到着すると、同行していた大阪夫婦の奥さんがいた。
「十字峡の所で待っていたんだけどね、来ないから先に来ちゃったのよ」
「うん、こちらこそ迷惑をかけて。少し道に迷ったの」
 くうみんは尾てい骨を痛めた上に、十字峡の所で行かなくてもいい十字峡見物台に、ルートと間違えて行ってしまった。

 キャピキャピの若い女子も風呂に入りに来たが、こいつら掛け湯もせずに入りやがった!思わず睨みつけたがカエルの顔にナントカ。石鹸があったので、全身を洗った。普通髪を石鹸で洗うと石鹸かすが髪に着くが、普段から石鹸で洗っているため、くうみんにはそんなこともない。体が慣れるらしい。

 男子の風呂は5時からだが、5時少したってから大雨が降り出した。体はどうせ濡れているのでどうでもいいが、着るものがびしょぬれになる。気の毒に…おじさんは関係なくてよかった。

 今日の夕食はカレーライスとコロッケ、そして付け合わせのスパゲティ。おかわりは自由。30代の頃のくうみんは、山ではどんぶり飯を5杯食べた記録がある。だからその頃のくうみんだったらこのカレーも3杯くらいは平らげたかも知れない。しかし、今は大人ですから…カレールーだけおかわりした。

 最近、観光地では日本人よりは外国人の方を多く見かける。今年の3月、めろんさんと行った高野山でも、ロシア人ばかりが目についた。
 しかしここにはさすがに外国人は来ないだろう…と思っていたら、一人いた。香港から来た、20代から30代と思われる男性だ。少しだけ中国語の話せる女性が、通訳してくれた。でも、香港なら英語も通じたのかな?

 山小屋の夜は早い。部屋に戻ると、もう布団の中にもぐりこんでいる人もいた。くうみんも寝床に着いた。6時半。途中で目が覚めた。8時くらいか。この時間になって到着した人がいる。
「布団をそこから取って…敷くところはここでいいかしらね」
 夫婦と思われる男女のひそめた声が聞こえる。大雨が降っている音が聞こえた。この雨で、真っ暗な中を歩き続けるのは大変だっただろう。
 この小屋にたどり着いた時は思わず安堵のため息をついただろう。豪華でなくても、布団一枚のスペースでも、山小屋はありがたいものだ。

 明日は5時間くらいの行程だから、楽勝だ。トイレもそんなに気にすることもないだろう。そんなことを考えながら、くうみんはまた深い眠りに落ちて行った。

 しかし、翌日もくうみんは、尾てい骨の痛みと、あることに悩むことになるとは、この時は夢にも思っていなかった。
 


 


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テーマ : 登山・ハイキング
ジャンル : 旅行

帰ってきました

 全国のくうみんファンの皆さん!お待たせしました。帰ってきました。しかし、無事、と言えるかどうかは微妙です。それはおいおいお話しすることにしましょう。

 おじさんがいた頃は、秋にはよく山に登ったものだ。しかし、おじさんは晩年体力がなくなったというか、易きに流れるようになったというか、
「俺はふもとの温泉で待っているから、お前だけ山に登って来い」
 と言い出した。くうみんはまだ山登りに未練があったが行きたいと思いつつ、なかなか行動に移せないでいた。そのうちにおじさんがいなくなってしまって…

 でも、今はおじさんは山に登るのに体力は必要ないらしい。ミディアムさんの取次によると、
「山に行こう、山に行こう」
 と言っているようだ。

 よし、行こう。おじさんと何回か行った、立山がいい。10月のはじめなら、室堂から仙人池を経て富山側の欅平に縦走するルートを取りたかったが、あいにくその時期台風が来ていて、行けなかった。
 10月も終わりなら、黒四ダムから下の廊下を経てけやき平に抜けるルートにしよう。

 以前なら山小屋は予約が要らなかったが、今は予約が必要になった。もちろん予約なしでも泊まることはできるが、混んでいるときは食堂のような公共の場所に寝る羽目になる。
 山小屋のホームページでなるべく混んでいない日を見計らって、予約を入れておいた。以前なら東京から黒部立山アルペンルートと言うと、東京から特急あさまに乗って松本から大糸線に乗り換えて信濃大町経由でアルペンルートという経路だったが、今は北陸新幹線が開通したのでコースがかなり変わっている。

 新宿からあずさと言う手もあるが、これは時間がかかり過ぎる。新宿から長野までバスで行くのは安いけど夜行になるし。

 いろいろ調べて、東京から新幹線「はくたか」に乗って長野まで行き、扇沢までバスで行くルートにした。そこからトロリーバスで黒四ダムまで行く。

 当日の朝は大きなザックを背負い、一人で駅に向かった。乗車券と特急券を買ってから、大丸百貨店に向かった。どの店がいいか、どのお弁当がいいか、あちこち見て回る。旅先で亡くなったおじさんも最後の日はこんな風にお弁当を選んだんだろうと思うと、切ない気がした。

 自由席なので早めに並んで席を確保した。くうみんを乗せた、はくたか559号は、10時32分、時間通り出発した。
 お愉しみのお弁当とビールを小さなテーブルに並べた。缶ビールをプシュッと開けてコップに注ぐ。おじさんはビールを缶のまま飲むのが好きじゃなかった。コップに入れた方がおいしいって。だからくうみんも今でもそうしている。

楽しみのお弁当
 わ~い、うまそ

 長野には12時7分着。そこから12時30分発扇沢行のバスに乗る。外国人の姿が目立っていて、登山姿の日本人を含めて大町温泉郷でみんな降りてしまった。
 扇沢まで行くのはくうみん一人だった。すまないね、運転手さん。

黒四ダムの紅葉
 扇沢の紅葉

黒四ダムのミニチュア
 黒四ダムのミニチュア

 黒部ダムにつき、今宵の宿ロッジくろよんを目指す。少しパラパラと雨が降ってきた。風が半端なく強くて、軽量級のくうみんは何回も吹き飛ばされそうになった。
 ここにも外国人がたくさんいて、写真を撮ったり、あちこち眺めたりしている。一人だったら心細いが、縁もゆかりもない旅行者と言えど、誰かがいるというのは心強いものだ。

ここが中間点

 そのうちくうみんは誰もいない山道を独りとぼとぼと歩くようになる。ロッジくろよんはダムからかなり離れている。遊覧船ももう終わり、係員の女性が看板を仕舞っていた。30分くらいも歩いただろうか。ロッジくろよんが見えて来た。

ロッジくろよんが見えて来た

 ここにもおじさんと行った思い出がある。くうみんは足を痛めてしまい、予定外のこのロッジくろよんに泊まることになったのだ。あの時はお世話になった。あのときもおじさん、ビールをたくさん注文したね。

 今日はお客が少ないので、一人でも一部屋あてがってくれた。

お風呂は銭湯と同じくらい熱かった。たぶん44度くらい。真っ赤になりながら湯船につかっていると、一人の女性が入って来た。やはり明日は下の廊下に行くという。下の廊下はガイドブックの案内で歩行8時間、休憩時間を入れれば9時間くらいかかる。
「トイレが心配です」
 そういうと、
「この間、ためしてガッテンで言っていたけど、幻の尿意と言うのがあるそうよ」
 なんでも、したいと思った時は大抵少ししか出なくて、我慢すれば我慢できる。慣れれば膀胱いっぱいになってから出すようになると。
「そうですか、いいことを聞きました、我慢することにします」
 風呂終了、ビールを飲んで、食事を済ませると、部屋は暖房がなくて寒いのでロビーでテレビを見ていた。ひとりの女性とどちらからともなく話をした。
 彼女はご主人と二人で下の廊下に行くらしい。
「私もです」
「何時くらいに出ますか?」
 女性が聞くので、くうみんは答えた。
「6時くらいに出ようと思うんです」
 6時でも早いということはない。早い人は5時くらいに出るだろう。

 9時くらいには寝床に入ったが、外は大雨が降っている。

 明日は大丈夫なのかな?

 心配していたおトイレ問題よりも、大変なことになるとは、くうみんには予想できなかった。

 さて、くうみんはこの後、どうなるのでしょう?


 
   

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テーマ : 登山・ハイキング
ジャンル : 旅行

山へ 初めてのソロ

 旅行に行くときのリストはそれぞれ、海外、国内、登山用に分けて書いてある。旅行の荷物は何が必要か考えるのは結構大変。だからおじさんは持って行くものリストを作った。おじさん考案のリストに従って荷物を詰める。

 雨具はレインコートとかさ。どちらもなくてはならない。行動するときはレインコートが便利だし、街中を歩くには傘の方がいい。レインハットはゴアテックス製なので晴れているときも被ることができる。

 着替え類、防寒具、ヘッドライト。このヘッドライトはもはや化石のような旧式で、豆電球の頼りない光しか出さない。電池を入れて付くことを確認する。いまは1000ルーメンと言うライトがあるそうだ。ちなみに60ワット形の電球は810ルーメン。明るいなあ。

 行動食、予備食はカロリーメイトとクリームブラン。これ、結構おいしいんだ。あとはチョコレートと、友達からもらったドライマンゴー、そしておつまみにもなるナッツ一袋。そうそう、焼酎も持って行こう、ウフフ…

 あとは日焼け止め、ライター、カメラに携帯…書いてある順番に品物をそろえていく。ストックを忘れないようにしないと。

 そして今回忘れてならないのは、おじさんの写真。

 山に行ってきます。ずいぶんとしばらくぶりだけど、今年行かないと来年は体力的に行けなくなるかもしれない。
 体力は日ごとに衰えていく。今じゃないと行けないところを優先して行くことにしよう。

 それなら山。初めてのソロ。一人登山。

 一人で行くけれど、一人じゃない。おじさんも一緒。

 





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テーマ : 登山・ハイキング
ジャンル : 旅行

ボケないためのキモはこれだ!!

 お義母さんの入居しているホームに、御年102歳の女性がいる。ホームの行事でこのホーム一番のお姉さんと紹介された。
 すごい元気だ。射的では大当たり、ボールを投げればストライク、たくさんの賞品を手にしていた。

 実はこの元気な婆さん、くうみんが通っているフィットネスクラブの知り合いの姑さんなのだ。このばあさんはいろいろと憎まれ口をたたくと、よく聞かされた。
「おばあちゃん、昼食べたもの、忘れちゃったでしょ?ていうとね、そんなつまらないことは忘れようがどうでもいいことだって返してくるのよ」
「うわっ、私そんな風に切り返せないわ!」
 102歳でこんなに言い返せるのは大したものだ。

 もう一人、くうみんの遠い親戚に100歳を過ぎて一人暮らしをしている婆さんがいる。誕生日が来ると、親戚中に電話を掛けて寄こすらしい。(くうみんの所までは来ない)
「○○ちゃんからはお祝いの品が送られて来たんだけどね、あなたはどうしたのかしらと思って」
 なので知らん顔もできず、仕方なく贈り物をするという。

 そう言えばくうみん母、西太后陛下もそんなにボケていない。都合の悪いときだけボケるという特技さえ持っている。このばあさんもあまり性格がいいとは言えないのだ。

 う~ん、ボケない人間は性格が悪いような気がする。きっとボケたら、誰も助けてくれないのがわかっているからであろう。

 そしてあと一点、ボケない人は歯が丈夫だということだ。

 なんとこの102歳の婆さんは歯が20本、すべて自前だそうだ。そしてくうみん母、西太后陛下も齢87歳にして、すべて自前。

 そういえば昔見た映画「楢山節考」で、早くお山(姥捨て山)へ行かねばと、一人の老婆が歯をわざと折る、そんなシーンがあったっけ。

 という訳でボケないためのキモは、次のようになる。

 歯が丈夫。そして性格が悪い。






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テーマ : 生活・暮らしに役立つ情報
ジャンル : ライフ

優勝その後 楽しくてやがて悲しい…けど贅沢言っちゃいかんな!

 マラソンで一億歳以上の部優勝したくうみんはその日、昼過ぎに買い物に行った。今日は祝杯だ!ちょっとだけ贅沢をしよう。
 清水の舞台から飛び降りる様な気持ちでステーキ用の肉を買った。半額セールではあったが、それでもいつも買う豚肉や鶏肉よりは高い。

 あとは何がいいかしら?お通しの刺身は昨日買ったタコがあるから、あれでいいわよね。野菜は?ステーキだから付け合わせに玉ねぎとキノコと、パプリカで彩のいい野菜炒めを作ろう。そうそう、たいめいけんのレシピで作ったコールスローサラダも。

 料理の下ごしらえをして、いつも参加しているスタジオレッスンに行った。持久力と筋力をつけるすご~くきついクラスだが、動きはあまり複雑でないので、くうみんにもできるのだ。
 くうみんが行くともうすでに何人かが並んでいた。
「ねえ、これ見て」
 顔見知りの一人に記録証を見せる。

 総合三位。一億歳以上の部一位。

「わ~、すご~い!」
 他の人たちも、どれどれ、と見に来た。
「この、一億歳以上の部っていうのは見ないでね、オホホ」
 優勝したのをみんなに自慢した。いつも地味なおばさんでしかないくうみんはこの時だけは注目を浴びた。

 その後、いつもながらきついスタジオレッスンに大汗をかいて、風呂にも入ってまた大汗をかいた。その間、水は飲むが、家に着いた頃にはもう喉カラカラ。
 片づけを済ませて、とりあえずお通しで一杯。そしてお待ちかねのステーキを作っていただいた。

 一口パクリ。

 アメリカ産なんかじゃない、国産和牛のステーキだ。うんおいしい。
 確かにおいしいけれど、何か、ハレの食事という気がしない。まあ、ステーキはおいしかった。ビールも良く冷えていたし。

 なんだか味気ない。

 どうして?お通しが昨日買った100g168円の特売のタコだから?ビールじゃなくてとっておきのワインを出せばよかったの?

 違う、違うんだよ。

 それはだって、おじさんがいないから。もしおじさんがいたら、いつものメニュー、いつものビールが十分ハレの食事になったのに。

 おじさんがまだ税理士試験に挑戦していた時のことだ。
「合格したら伊勢エビの刺身を食べよう」
 と、二人で決めていた。伊勢エビはくうみんがデパ地下で見てその値段に驚いた。いつかこんなのを食べるとしたら、おじさんが合格した日。そう思ったからだ。

 もうすぐ発表と言うときに、まだ通知は来ないだろうと思って、普通におでんを作った。でも、その日に通知が来ていた。
 恐る恐る開けてみると、やった!一科目合格だ!

「やった~~~!!」

 二人で郵便受けの前で飛び跳ねて喜んだ。そしてその日は約束の伊勢エビではなく、おでんで一杯…でも、それで十分ハレの日の食事でありえた。

 今はおじさんがいないから…テーブルに置いてある写真の中のおじさんはいつもニコニコ笑っているけれど、何も言ってくれない。少しはくうみんに分かるように何か伝えてよ。

 あのマラソン大会の会場で写真を撮ってくれたご夫婦、奥さんは総合優勝したあのご夫婦は、あの日の夕食、何を食べただろうか?
 奥さんはお祝いに何か特別なものを作ったのだろうか?それともいつも通りのメニューを、淡々と作ったのだろうか?

 夫婦そろっているのはいいな、羨ましいな。

 …そうは思う!!しかし!上を見たらきりがない。

 独り者で、たまの贅沢さえままならないと言うほどではない。いいじゃないか、たまの贅沢ができるなら!

 たまの贅沢ができるんだから、ぜいたくを言うな!!

 今宵はとっておきのワインを開けるぜぃ!!

 しかし、一言いいたい!

 おじさんのバカ!!

 



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テーマ : ひとりごと
ジャンル : ライフ

マラソンシーズン到来 一回目はレベルの低い争いとなった

 いよいよマラソンシーズン到来ということで、その日は早起きして大会に臨んだ。前の日はもちろん禁酒、ご飯をたくさん食べた。酒はいけない。肝臓に負担をかけてグリコーゲンの貯蔵を押さえてしまうと言われたからだ。
当日も朝食にご飯を食べ、炭水化物の摂取に努めた。

 持久的運動には炭水化物が必須なので、この日ばかりは気を付けている炭水化物も気にせずに食べることができる。
 出かけるときは荷物の中に、いつもならNGの菓子パンを入れた。これを走る前に食べるのが楽しみだ。

 普通の人は10キロくらいの大会ならここまで気合を入れないだろうが、くうみんの場合、このくらいの距離なら十分入賞に手が届く。今回は特に、一億歳の部が新設されたので、ひそかに優勝を狙っているのだ。

 会場に着くと早速受付を済ませて参加者名簿を確認した。
「しめしめ、1億歳以上の中では若手だわ…」
 年行っても速い人はいる。しかしやはり若いということは有利なことの一つだ。
 名簿を見ながらくうみんは菓子パンをほおばった。

 スタートの時間が迫った。ここは大した大会でもないくせに、ネットタイム(スタート地点からからゴールまでのタイム)を採用してくれず、オフィシャルタイム(スタート時間からゴールまでのタイム)を使うので、一秒でも有利になるように前の方に陣取る。

 隣の女性が話しかけてきた。くうみんと同じくらいの年齢だろうか。鍛え抜かれた体をしている。
「なんだか道が悪そうですね。ずっとこうなのかしら」
足元を見ると砂利がごろごろしている。おととしまでは2キロほど離れたところがスタート地点だった。去年は10キロ部門はなかったが、10キロを走りたいという要望があったのか、今年復活したのだった。
「そうですねえ。でもこのコースは今年初めてのコースなんです。今までは違う場所でのスタートだったんで、私も判りません」

 話をしているうちに、スタート時間になった。大体50分…50分苦しめばいいのよ。もっと速く走れば苦しいのも短くて済む。

 とにかく50分がんばれ!!自分に語り掛けて走り出す。件の彼女は先に行ってしまった。やっぱり速いんだ、あの人…

 くうみんは頑張った。しかし、今日は食べすぎたのか、お腹が重い。なんとなく吐きそうな気もした。
「う~ん、食べ過ぎだ~」
 5キロ、10キロ大会ではスピードを出さなくてはいけないので、それなりに苦しい。ハーフ、フルとは全く違う競技だと思う。

 苦しみに悶えつつ、途中で一人、女子を追い抜いた。折り返しで、先ほどの女性がこちら側に走って来るのが見えた。そしてもう一人の女性の姿も確認した。

くうみんは妙なことに気付いた。女子がいない。

 折り返しまでこの二人以外女子の姿がない。ひょっとして、私、総合で3位?ウソでしょ。
 かなり息が上がって苦しくなった。また追い越されるかもしれない。
 走っているときに役員さんがつぶやくのが聞こえた。
「女子で3位だよ」

 世界大会や駅伝の選手は、
「これを聞いて元気が出ました。ラストスパートできました」
 と、インタビューのときなど言うが、くうみんの場合は
「3位だって~、だけどこれ以上どうしろっていうの~?もう抜かされてもいいや~」
 と、心の中でつぶやくのみ。

 くうみんはヨレヨレになりつつも女子に抜かされることなくゴールした。ゴールに半分くらいのテープが張られた。ここにくうみんはゴ-ルした。テープの貼られていないところにはたくさんの男子がゴールしていた。

 信じられないことに本当に女子総合3位だった。
 いつもは混みあう更衣室も1位から3位までの女子で独占した。スタートでくうみんに話しかけてきた女性は、途中で抜かされて2位だったという。3人で雑談したのだが、2人とも50代だった。
「若い人達、どうしたのかしら?」
 うれしいのもあるが、若くはない自分たちがワンツースリーというのが不思議なようだった。

 いよいよ表彰式だ。みんなの前で注目を浴びるのは晴れがましいものだ。普段ジミ~にしているくうみんが注目されるのはこの時くらいだ。
 成績順に次々と呼ばれて行く。総合優勝の人には、普通の賞品のほかに、トロフィーも送られた。それが青いガラスを使ったきれいなトロフィーだったので、羨ましかった。

 そしてくうみんは奇妙なことに気付く。総合1位の人は、賞品がもらえたが、2位3位の人は賞状だけで何ももらえない。同じく年代別でも、1位の人はもらえるけど、2位3位の人は賞状だけ。

 この大会は1位じゃないとだめだ!2位3位では、どうにもならん!今までは3位までは賞品があったのに、予算の都合だろうか?

 くうみんは幸い年代別で1位だったので、賞品がもらえた。一億歳の部なら、まだまだいけるだろう。
 
 来年も1位だ。一億歳以上の部で。

表彰式
 オホホ、思わずドヤ顔ですわ!!

表彰状
 くうみんさん、一億歳の部優勝。おめでとうございます

 デジカメは持って行ったが、一人で行ったので撮ってくれる人がいない。総合1位になった女性のご主人に写真を撮ってもらった。

 ここに一緒に来るなんて、仲のいい夫婦なんだろうな。いいな。羨ましいな。
 くうみんだって家に帰るとおじさんが本を読んで待っているはず…なんだけれど。

「おじさん、見て、総合3位で、年代別じゃ1位だよ」
 ドヤ顔で報告すると、おじさんは首だけこっちに向けて、
「よかったな」
 と言うはずなんだけれど。

 今は帰ると、写真の中でおじさんがほほ笑んでいる。





優勝の証拠
 何も考えずバリバリはがしたが、優勝なんて嘘だろうと思う人たちのために、どや!!

ソロブレンダー箱入り
 ソロブレンダー?要するに一食サイズのミキサーね。うち、ミキサーあるし…

ソロブレンダー中身
 これが中身。高く売れるうちにリサイクルショップに売りつけに行こうかしら?




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テーマ : マラソン大会
ジャンル : スポーツ

おじさんからの伝言

 旅行に行こう!山に行こう!おじさんに対して何も予備知識のないミディアムさんの口から、こんなおじさんっぽいことを聞いた。やはりあの時来たのはおじさんだったとくうみんは確信している。

 しかし、その中に何でこんなこと…と思うこともいくつかあった。そのいくつかの中の一つに、
「何人かの男性のことを気にかけています。年下の、仕事関係のような人達です」
 というのがある。

 おじさんは会社員ではない。一匹狼で税理士事務所を切り盛りしていた。よそ様のように従業員を雇うこともなく、一人黙々と仕事をしていた。
 くうみんはその時はわからなかったので、
「さあ?」
 というばかりだった。仕事じゃなければプライベートか?確かにかわいがっている年下の従弟や甥はいるけど、もうみんな大した大人だし、そんなに気にかけるというほどのものでは…

 ということでそのことは何かの間違いであろうと思っていた。しかしこういうことは忘れていると思っても心の片隅に残っているもの。何をしているときだっただろう。思い当たる人達に気付いた。

 そうだ!おじさんと最後に旅行に行った人達のことだ!

 おじさんは旅先で亡くなった。以前同じ事務所で働いていた3人と一緒に行ったのだ。遠足を楽しみにしている小学生のようにおじさんはその日を指折り数えて待っていた。
 そして帰らぬ人になったのだが、3人のうちの一人がその時の状況を話してくれた。

 おじさんは夜10時頃一人で風呂に行った。他の人は部屋で歓談していたのだが、おじさんの帰りがあまりにも遅いと心配になって風呂場に行くと、そこで倒れているのが見つかったのだ。

 自分達がもっと早く見つけていれば…一緒に風呂に行っていたら…自分達を責めることもあったと思う。
 くうみんは葬式に来て泣いている3人に、
「最後まで楽しかったと思います。あなた達のせいではありません」
 と、声をかけた。
 お姉さん達と一緒のときも
「あの人達ショックだったろうね」
 と話し合った。

 おじさんもあの3人が気がかりだったのだ。さっそくその3人と親しくしている人に連絡をした。直接くうみんが言うと、またつらい気持ちを思い出してしまうと考えたからだ。

 その人に伝えてくれるように頼んだ。
 私はおじさんに会いに行きました。ミディアムさんという、霊との交信をしてくれる人を通じて、おじさんと話をしました。おじさんは旅行に一緒に行った人達のことを大変気にかけているようです。あなた方のことを今でも大変心配しています。
 今は旅の途中ですが、毎晩のように私の所に来ているそうです。大変朗らかで楽しそうでした。今は幸せそうです。だからおじさんのことは何も気にしないでください。

 伝言をお願いしたその方も、快く伝言を引き受けてくれた。

 意味の分からないおじさんからのメッセージはまだ他にもある。これもきっと、大切なおじさんからのメッセージに違いない。

 おじさん、何を言いたかったの?これは何のメッセージなの?

 まだまだおじさんを理解する上で、くうみんは修行が足りない。





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テーマ : スピリチュアル
ジャンル :

盛り土を考える

  小学校の国語のとき、先生から教わったことがある。
「一つの名詞で音読みと訓読みが一緒になっていることはまずない。電話、冷蔵庫、祝日…すべて音読みですね。習い事、手紙、果物…みんな訓読みですね。例外と言えるのは重箱です。重は音読み、箱は訓読みです。こういった音読みと訓読みが混じった読み方をじゅうばこ読みと言います」

 頭の悪い小学生くうみんはるほど、これはいいことを聞いた、と思った。漢字の読みがわからないときはこれで何となくあたりを付けることができるというものだ。

 え~っと、あ、そうそう、間違えやすい読み方の漢字ね、「代替」ってあるんだけど、どう読みますか?「だいたい」と読みます。「だいがえ」と読むのは間違いです。
 あと、「紛れる」は、「こなれる」じゃなくて「まぎれる」です。糸偏ですからね…って、なに、知っている?失礼しました。

 そのうち年経てくうみんは癌を患った。まるでカチカチ山のタヌキになったような治療を受けたのは初期のブログに書いた通りだ。 
 抗がん剤治療が終わると放射線治療になった。その時にこういう副作用が出るよ、というのを医師や看護師から、少し教わる。その一つに「放射線宿酔」というのがある。
 放射線宿酔と言うのは放射線を浴びて疲れやだるさが出ることを言う。しかし、「宿酔」ってなんて読むんだろう?

 普通、これは「ふつかよい」と読むのではなかろうか?でも、ほうしゃせんふつかよいなんて変だよなあ。思い切って看護師さんに聞いてみた。
「これはしゅくすいと読むのよ」
 看護師さんは教えてくれた。ふ~ん。そうだったのか。
 
 前振りが長くなった。
 盛り土問題に入る。これって本当に「もりど」って読むのかしら?だって重箱読みじゃない?それとも業界でそう呼ぶようになったのか?

 よく刑事ドラマで現場のことを「げんば」ではなく「げんじょう」って読むけど、そのノリの専門用語なのかしら。

 ということで調べてみた。広辞苑にも「もりつち」としか書いていない。やはり業界用語だそうだ。
   ↓
盛り土の読み 

 ふむふむ、なあるほど…

 すみません、皆さん。
 盛り土を考えるなんて、何か意見があるのかと期待してしまったことでしょう。これがいいとか悪いとか、こうしたらいいとか。そういうんは難しくってわかりませ~ん。

 私は観点がちょっとずれているのです。

 いろいろな人がいるから世の中面白い、くらいに思ってください。





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テーマ : 思うこと
ジャンル : 学問・文化・芸術

愚痴を聞くのも介護のうちか?

 先のクルーズでは、くうみん母西太后陛下がかなり足腰が弱っていることが露呈した。
 くうみんは実家にはここ数年行っていない。はじめは訳あって、今は、訳ありプラスくうみん母が高齢者専用賃貸住宅に入居したので。
 訳って何?いや~、それはその~。家庭の事情というものさ。

 なのでしばらくはくうみん母の方がこちらに来たり、旅行に行って話を聞いたりしたのだった。

 でも、あんなに弱ってしまったら向こうから来させるというのも無理があろう。こちらから出向いて様子を見てくるか。
「明日にでも行くから」
 電話でそういうと、くうみん母は大変喜んで、
「じゃ、お昼はおいしいお店に連れて行くから!」
 という。それはありがたい、ぜひ連れて行ってもらおう。
「泊っていきなさいよ!」
 え~、でも、あそこは狭いから無理じゃないの?
「近くに宿を取ればいいわ!」
 日帰りのつもりだったんだけど…それなら昼からじゃなくて、もっとゆっくり行こうかしら?
「いいから、いいから!昼から来なさいよ!」

 いいからじゃなくて~。だってそこまで行くのに鈍行で3時間くらいかかるんだもの。新幹線を使えば1時間くらい短縮できるけど、それでも2時間…
 これというのも、くうみん母は今の高専賃を決めるのに、くうみんには何の相談もなく、勝手に決めてしまったのだ。実家よりさらに遠い所にある、某温泉地…
 自分は何でもできると思っているらしい。自分の葬式すら自分で出来ると思っているのではないか。役所はとっくの昔にくうみんを連絡先にしているというのに。

 お昼に間に合うよう、通勤ラッシュの名残ある地下鉄に乗り込んだ。大荷物が恨めしい。くうみん母の住む施設に到着すると、すぐに食事に連れて行ってくれた。
 その後1泊二食付きのお値打ち温泉宿に二人でチェックインした。

 施設にいるのが嫌でたまらないらしい。あとは延々と続く愚痴を聞くのみ。誰に押し付けられたのでもない、自分ですべて選んだだろうに。
 その時その時で自分がいいと思った選択をしてきたらしいが、それがすべて裏目に出たと本人は言っている。

「まったく私は男運が悪いよ。珍太郎もマキロンも寄り付きゃしないしさ」
 延々と続く亭主の愚痴、子供の愚痴…いつも黙って聞いている。しかし…

 最近は10回に一度くらいは言い返している。今回もその10回に一度のことになった。
「誰に強制されて一緒になったの?何もかも、自分が望んでしたことでしょう!私の父親だって、確かに大バカです!私だったら絶対にあんな男とは一緒になりません!寄り付かない珍太郎やマキロンの気持ちもわからないではない。あんなに体罰したり、暴言を吐いたり…本当にお母さんは暴君だった!決して同情できません!」
 そういうと、母は憎まれ口をたたく。
「同情なんかしてもらおうと思わない」
 なので言い返す。
「だったら愚痴を言うな!!」
「はい」

 弱くなったな、西太后陛下。こんなことを口にしたら、以前なら、往復びんた100連発、一言に対し100言返って来たものだ。今は頼れるのは私しかいないのが、わかっているのだろう。

 頭もかなりボケているようだが、身の回りのことはまだ一人で出来そう。

 世の中、食事も一人で出来ない親を一人で介護している人が大勢いるのに、そういった苦労を全くせずに済むのは幸運なことだ。

 とりあえずくうみんの訪問を喜んでくれたのは良かった。

くうみん母西太后陛下は、元気に駅まで送ってくれた。
「また来なさいよ!」

 ああ、来る。来るけど、愚痴を聞くのは勘弁だ、トホホ。

 



 

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テーマ : どうでもいい報告
ジャンル : 日記

メール治った

 お知らせします。メール治りました。連絡はのろしではなく、いつものようにメールにしてください。

こほん。その顛末。

 ライセンスを認識することができません

 こんなメッセージがくうみんのメールボックス、Outlookに、表示されるようになった。これを右上の×印で閉じると、Outlookも閉じてしまう。okをクリックしても同じで、どうしても使えなくなった。

 こんな時のリモサポだ。時間になるのを待ってさっそく電話した。混んでいるとのことでなかなかつながらず、5分ほど待ってオペレーターにつながった。

 これで何でも任せて安心だ。あとは遠隔操作で向こうが勝手にやってくれる。と思ったが甘かった。こういう場合に必要なパスワードを忘れてしまっていた。その場合、プロバイダ契約をしている会社にパスワードを忘れた旨の連絡をするのだが、その連絡先は今は使えない古いメアドのままだった。

「どうにかなりませんかねえ」
「こちらでは何とも対応いたしかねます。マイクロソフトさんに電話して、こういう場合はどうすればいいのか聞いてみるしかないと…」

 しかし、なんでいきなりOutlookが、使えなくなったんだ?

「電源を切るときにものすごく時間のかかったことはありませんか?」

 あった!昨日だ!電源が切れるまで1時間くらいかかったぞ!

「その時ですね」

 リモサポのお兄さんによると、今ウィンドウズ10は大幅な更新を順次行っている。その時に対応しきれないアプリがそう言った不具合を起こすようだ。

 なんてこった!バッカヤロ、ウィンドウズ10め!!こいつが来てからろくなことがない。このPCははずれもいい所だ!!

 そうは言われても自分ではどうすることもできない。そうだ!!こんな時にPC女子を呼ぼう。いるかな~。
 不安な気持ちで電話すると、連絡がついた。くうみんが事情を話すと、
「手っ取り早いのは新しく買うことね」
 という回答であった。そうか、わかった。じゃあ近くの家電屋さんで買えばいいの?
「それじゃ、一緒に行くわ」

 PC女子とくうみんは家電屋で落ち合い、言われるがままにマイクロソフトオフィスを買った。データ保存用のDVDと合わせて3万8千469円もした。トホホ。

 それからPC女子はくうみんの希望を聞きながら修復してくれた。2、3時間かかった。いや~、助かった。

 彼女は普通に家の奥さんだが、今日はご主人は仕事で遅いようだ。くうみんもこの時間から買い物をして食事の支度をするのも面倒なので、お礼に居酒屋でごちそうすることにした。

 ビールを飲み、つまみを食べながらおしゃべりに興じる。もう成人したお子さんもいるのだが、親の思うようにはなかなかならず、結構悩みもあるようだ。
「まったく、あのバカは!」
 いればいたで悩みが多いものなのね。

カンパチ
 へい!カンパチお待ち!

 まったくヤになっちゃうわよ~

ホタテ
  ホタテ来ました~。

 この間もね、こうなのよ~ 

あげ出汁豆腐
 あげ出汁豆腐です、熱いうちに、どぞ

 でも、ここおいしいわね。モリモリ


 ウィンドウズが勝手に大幅更新なんてやって、3万8千469円の出費、どうしてくれる!!そして時は金なり、丸一日を焦りと不安で過ごしたこの時間を、どうしてくれる!!勝手に余計なことをしやがって!

 しかし何より…

 知らないうちにPCに忍び込み、勝手にPC内部を変えてしまう…

 これマジ、怖くない?



 


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テーマ : トラブル
ジャンル : コンピュータ

スピリットガイドから言われたこと 

 すみません、お知らせがあります。うちのメールが使えなくなりました。
 なにやら今朝、「ライセンスを確認することができません」というメッセージが出て、使えないのがわかりました。
 それからリモサポに電話して、それでもらちが明かず、PC女子に修復をお願いしたところです。
 という訳でくうみんにメールくれた皆さん、しばらくメールは使えません。どうしてもの場合は、携帯に連絡ください。番号がわからない人は修復までお待ちを。

 さて。

 おじさんがいなくなってから、くうみんはこの先どうなるのだろうという不安が大きくなった。具体的にどうと言うこともあれば、漠然とした不安、これからの希望、この先どうやって生きていくべきか、思うところ大なのだ。
 そこでスピリットガイド(守護霊)にお伺いを立てることを思いついた。

 くうみんの何人かいる守護霊のうちの一人は、修験者であった。くうみんも前世でそう言う修行をしていた可能性が高いらしい。それにしてもこのくうみんが来世とは、くうみんの前世はたいした修行もしていなかったのであろう。

 きっとくうみんの前世は修験者とは名ばかりの山賊だったに違いない。

 くうみんはこれからどんな人生を歩むのだろう?それを聞いてみた。
「あなたには自分より弱い人を助ける仕事がある」

 へ?このくうみんが人助け?どうやってするの?

 くうみんにできる親切と言えば、
「もしもし、チャック開いてますよ」
 …これくらいしかできないんじゃない?

「自分にできないと思わないで欲しい。お前には表現力があるはずだから、それを生かして。期待している」
 表現力がある?いや~、それほどでも~。しかし、なんだろ?表現力?体中に金粉塗って踊るのか?

 この年で、そんなこと期待されても…どう生きるかって稼いでいくことでもあるのに。

 弱い者を助ける?そう言えば、この間、

>大切な人を失ったのに、そんな風に楽しむ。
>凄いですね。
>おたくのblogは楽しむ事ばかりだ。
>自分!自分!の人なんですね。

 というコメントよこしたトモノリを、他のコメンテイターと一緒になって、ボコボコにしたよなあ。弱い者いじめしちゃったよな~。管理人として、まずかったかなあ。

 すまん、トモノリ。でもな、楽しむことばかりというのは違うよ。今でもまるで体中がきしむような痛みがあるよ。
 その痛みはもう自分ではどうすることもできない。だから、それはそれとして、その中で楽しみを見つけていっているだけだ。

 今生は修行だという。この世の生が修行なら、楽しいことばかりである訳がない。
 そうだろう、トモノリ。

 おじさんはある意味、いいとこどりしたの?もうちょっと長くいてくれればもっともっと楽しかったのに。

 おじさんと一緒の日々は楽しかったなあ。

彼岸花2
近くの公園で彼岸花が満開

彼岸花
 もうお彼岸も終わり…
秋色の空
 空も秋色になった

ふたご卵1最近ふたご卵が多い 

 ふたご卵2どうしちゃったんだろう?これはカレーそば 

ふたご卵3 これはカレーうどん。
 前の日のカレーの残りで作るのさ




 

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テーマ : スピリチュアル
ジャンル :

ミディアムさんとの面談 これはおじさん臭い

 都内某所にあるビルを見つけるのは大変だった。何よりホームページに書かれた道案内が全く役に立たない。全くどういうセンスをしているんだ。
 ブツブツ言いながら、番地を頼りに2人の女性警官に道を聞き、やっと時間ギリギリにたどり着いた。ドアの前には「面談中なのでノックしないでください」と張り紙がしてある。

 どんな人なんだろう。くうみんは、真っ赤なマニキュアをして、黒地に金銀の刺しゅうを施したベールをかぶっている女性を想像した。あまりにベタな想像だった。

 突然ドアが開いて、一人の女性が顔を出した。この人がミディアムさんのMさんだ。
「どうぞお入りください」
 Mさんは30代後半から40代前半と思われる眼のぱっちりしたきれいな女性だった。白いブラウスにピンク色の口紅と言う、ごく普通のいでたちで、おしゃれな小物やフラワーアレンジメントでも取り扱う店の経営者のように見受けられる。
「初めまして、くうみんです。今日はよろしくお願いします」

 霊との交信をミディアムシップと言う。ミディアムシップは霊界主体に行われるのでおじさんではない、違う霊が来ることもあるそうだ。
 父親あたりが出しゃばってきたら、がっかりするよなあ…など思っていると、今来た霊の特徴をMさんは語り始めた。

 以下の話は全く予備知識なしでMさんが語ったことだ。写真を持ってくるように言われたが、持ってくるのを忘れたので、おじさんの名前を書いて出した。

「50代と思われる男性です…お仕事は堅い仕事で、ハードだったと言っています」

 当たっているけど、くうみんを見ればその連れ合いの年齢は何となく想像できる。同じくくうみんを見ればそんなにぶっ飛んだ仕事じゃないと言うことは想像できよう。
 その他当たっているけど国民の90%はそんなんじゃないの?と言うことしか言わない。

 まだ信じられないぞ、と思ったけれど、二つの数字を言って来た時は驚いた。おじさんの亡くなった月日だ!
 しかも普通若い数字から言いそうなものなのに、若くない数字から順に言って来たのだ。
「それは主人の亡くなった日付です」

 なぜか涙があふれてきた。おじさんがここに来ている。

 その他言うことがどうもおじさんそのものだ。旅行のことばかり言っている。おじさんがいるときはひと月に一度は一泊で温泉に行っていた。本当はもっと行きたかったらしいが、旅行と言うのは例え一泊でも用意が大変なものだ。
「こんなにちょくちょく行くのは疲れる!!」
 と、くうみんが音を上げたので、月一に落ち着いた。どこにも連れて行ってくれないとぶつくさ言う奥さんが多い中、なんとも贅沢なことだった。

「去年の秋の楽しみを奪ってしまって申し訳ない、と言っていますけど」
 あ~、そうだよ!去年の10月初めには山登りに行こうかと思っていたのに、おじさんの納骨の日程が決まらず、行けなくなったんだ!

 くうみんは、今おじさんがどうしているのか、聞いてみた。
 おじさんは今、スピリットガイドの坊さんと二人で旅をしているそうだ。お父さんとは一緒ではないが、何回か会ったらしい。
「酒はそっちでは飲めるの?」
 くうみんが聞くと、首を振って、こっちではそんなの必要ないんだよ、と言っていると言う。何とあの世で酒をやめたか!

 病院のベッドに横たわるおじさんの耳元で、「おじさん、こっちに帰っておいで」と、ささやいたのだが、それはわかっているの?そう聞くと、くうみんの背中に手を置いて、わかっているよ、と言うそうだ。

 おじさんがいないからと言って、何かをするのを躊躇しないでほしい。旅行に行くのなら、おじさんも一緒に行く。あの船旅にも一緒に行ったんだよ。

 なんとクルーズに行ったのも知っていたのか!!

 ちょっと意地悪なことも聞いてみた。
「おじさん、私に好きな人ができたら、どうする?」

 おじさんは笑って言ったそうだ。
 おじさんがいるからと言って自分の幸せを逃すことはないよ。それがくうみんの幸せにつながるなら、思い通りにして欲しい。

 「いつかまた、一緒に暮らせるの?」
 くうみんの役目が終わったら迎えに行く。でも、毎日会いに行っているから、おじさんは今も一緒にいると言う感覚なんだよ。

 へ?おじさんは毎日会いに来ているの?全然わからないけど。
 なんでも、くうみんが夜寝るときに布団のそばに来て、顔を撫でて行くらしい。

 顔を撫でて…おじさんなら顔をなめて行きそうに思う。
 生前おじさんは、酔っ払って布団にもぐりこんだくうみんの枕元に座り込んで言ったものだ。
「ふっふっ、良く寝ている。真っ赤な顔をして…ペロッ!」
「ギャッ!」
 顔をなめた!やはりこれはギャグだろうか?それにしても、そうか、毎日来ているのか。

 ミディアムさんによると、旅行には積極的にもっと行くようにと言っている。今の季節なら、「山に行きたい。山に行こう、山に行こう」と、盛んに言っているという。マジこれは、おじさん…

 そしてくうみんのスピリチュアルガイドのことも聞いた(別に要予約)。
 最近来し方行く末が心配で…
 守護霊と言うのは何人かいらっしゃるのだが、今回は修験者の格好をした男性が現れたという。だからくうみんは山が好きなのか?だからおじさんもくうみんに山行きを勧めるのか?

 いや、おじさんは単に紅葉を楽しみ、温泉を楽しみたいだけに違いない。

 山には行きたい。

 でも、おじさん、日本列島はずっと天気が悪くて、その上台風も来そうだ。これでは山に行けないよ。

 山の秋は早い。すぐ冬になってしまう。どうしよ~。
 

 


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プロフィール

ひねくれくうみん

Author:ひねくれくうみん
 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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