松の湯にて 楽しくてやがて…

 フィットネスクラブが休みの日は、いつも銭湯に行くことにしている。おじさんがいた時はスーパー銭湯に行っていたのだが、一人でそんなところに行くのは贅沢だと思ったのだ。
 それなら家の風呂に入ればいいようなものだが、掃除するのがめんどくさい。
 
 銭湯は自転車で15分くらいの所に少し距離を置いて2軒ある。そこらへんには4、5件の銭湯があったのだが、今のご時世廃業が相次ぎ、この2軒が残ったのだ。松の湯とよしの湯。

 くうみんのお気に入りは松の湯だ。日替わりで入浴剤を入れてくれる。普通の入浴剤のときもあれば、漢方薬のようなものを布袋に詰めてお湯の中に入れていたり、寒い日は唐辛子エキスを入れるときもある。

 暑くない時期は問題ないのだが、夏になって暑くなると問題が出てきた。風呂に入って出ると、あまりの暑さに汗が引かない!いつまでも暑い!暑いのに窓閉めっぱなしなのは、外から見えるからか?

 着替えは持ってきたのだが、汗だくになるのは目に見えているので、今まで来ていたものを着て、家に帰ってから新しいのに替えた。

 どうしよう?今度はよしの湯にしてみるか。

 という訳で次はよしの湯へ。よしの湯は住宅街にあって、敷地の周りには塀があるので、窓全開でかなり涼しい。冷房はないのだが、そう広くない脱衣所に扇風機が3台もある。

 しかし、松の湯に比べると狭いし、男湯から見えそうな番台の作りだ。おまけに、他に誰もいないのに、わざわざくうみんの隣のカランを使う人がいる。きっと常連さんで、ここを使うと決めているんだろう。もし、そこをくうみんが使っていたら、「そこは私の場所よ。どいて」とか言われるのではないか?

 どうしよう。

 次に銭湯に行く日、松の湯に行った。やはり贔屓の銭湯だ。
 しかし…やはり松の湯は暑かった。ダメだ!それにしてもここはなぜ、窓を開けないんだ!

 その時、いつも見かける常連のおばちゃんが言った。
「ここ、クーラーがあるのよね」

 えっ!クーラー!!どこに?

 おばちゃんの目線の先をたどると、そこには一般家庭用の冷蔵庫くらいの大きさの、元は白だと思われる鼠色に染まった機械があった。送風口と思われるところには長年掃除をしていないために大きく育った埃がそよいでいた。
 恐る恐る送風口に手をかざすと、ゆるゆるとした冷たくもなんともない風が感じられた。

 なんと昭和なクーラーだ!!

 松の湯はダメだ!夏の間はよしの湯にしよう。あそこはクーラーはなくても、ここよりは涼しい。

 そう決意を新たにして、女湯を出て、ロビーに出た。ここは昔ながらの銭湯だけれど、家族が待ち合わせに使うためのロビーがある。

 ロビーを出たら、おじさんに言ってみよう。
「ねえ、おじさん、この銭湯は暑いから、今度からはよしの湯にしようよ」

 ここに、ロビーにおじさんがいるはず…なんだけど。

 くるりとロビーを見渡す。

 おじさん、おじさん…今度からはここじゃなくって…

 



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テーマ : ひとりごと
ジャンル : 日記

怪しい日帰りバスツアーに当選

 ある日、外出から帰ると郵便受けに一枚の封筒が入っていた。なにやら「旅行ご案内状在中」とある。
 くうみんは部屋に帰ると、それを早速開けてみた。

 ご当選おめでとうございます!!
 このたびは当キャンペーンにご応募いただき、誠にありがとうございました。抽選の結果、1等の「特選日帰りバス旅行」にご当選されましたのでご招待させていただきます」

 そう言えば、自転車で20分ほどの所にある激安食品スーパーで応募券をもらい、記入した記憶がある。あれか。
 ツアー内容を見ると、伊豆を巡るバス旅行で、富士山を眺めながらの駿河湾クルーズ、昼食は鯵の踊り焼きと海鮮浜焼き、そして土産物屋巡り…
 ただし、招待は一人だけ、同伴者1名の場合は6800円、同伴者2名なら一人6300円、3名以上は一人5800円ですと。

 くうみんは一人参加することにした。こういうのは大抵二人ペアで当選するのが普通だが、それはなんだか虚しくなるので、かえって一人だけと言うところが気に入った。
 連れと一緒に来てもらってその分稼ごうという腹なのだろうが、くうみんみたいな事情がある場合もあるのさ。

 申込書を郵送した。そうだ、どんなツアーなんだろう?本当はいくらのツアー?さっそく会社名で検索してみることにした。
 
 ○リデー 検索

 すると意外な検索結果が出た。そこには会社のホームページではなく、○リデーは怪しいのではないか?と言う見出しばかりだった。
 へ?○リデーって、あの近ツリの旅行ブランドの一つじゃないの?そうだとばかり思っていたがそれは「○リディ」。こっちは「○リデー」。

 質問
 ○リデーって怪しいんですか?無理やり買い物をさせられたという話を聞きます。

 回答をまとめてみると、

 ○リデーは、いろいろな店(スーパーや家電量販店)にこの企画を売り込む。お店は客の応募を集めるだけで、旅行代を負担する訳ではない。

 旅行代の負担は○リデーで、同伴者の参加料、土産物屋のキックバックが主な収入源となる。
 なので友達をたくさん連れて来そうで、土産物をたくさん買い込みそうな40代以降の女性が当選者となり、男性、若い女性は絶対に当選しない。

 とのことだ。

 今回、最も警戒すべきなのは、宝石屋らしい。無理やりネックレスなどを試着させ、買うまで粘るという噂だが、それも回答者は、
「今はそこまでしないので、買いたくなければはっきりNOといえば大丈夫」
 とのことだった。

 「○リデー」で検索しても肝心の会社ホームページが出てこないので、手紙に書いてあるアドレスを入力して画面を出した。
 普通、旅行会社のHPと言えばいろいろなツアーがこれでもかと紹介されているのだが、このHPにはツアーが何も書かれていない。
 「申し込みについて」「ツアーについて」「よくある質問」その中のどこにもツアーの紹介はない。怪しい旅行会社だ。

 しかし、変な土産物に引っかからなければ一日楽しんでくることができよう。なに、宝石には全く興味がない。コスパに厳しいこのくうみん、もし海産物が安かったら買ってもいいが、高かったら買わないよ。

 これを食い逃げって言うのかな。旅行は9月初めになりそう。

 食い逃げ成功を祈ってくれ!


 
 

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テーマ : 懸賞・プレゼント
ジャンル : ライフ

海の日 山の日…えっ、山の日?

 18日月曜日は海の日で休みだ。本当は20日が海の日と決められたのが祝日は月曜日にするというルールで、今年は18日になった。
 祝日と言うのは歴代天皇の誕生日だそうで、長い年月の間には休日がもっと増えることだろう。

 さて、この海の日は何天皇陛下の誕生日かと言うと、どの天皇陛下でもない。創ったのだ。
 くうみんがまだ都内で働いていた時、会社で署名運動をしていた。

「海の日を制定しよう!」

 くうみんの働いていたのは船会社関連だったので、取引先の船会社からの署名依頼が届いた。
「休みが増えるなら」
 みんなこぞって署名に協力した。くうみんも署名をしたことは言うまでもない。

 署名の甲斐あって「海の日」は実現した。でもなんでこの日なんだろう?もっとゴールデンウィークやシルバーウィークにくっつければいいのに。
 そうすればもっと連休を楽しめるのに。

 と思って検索すると、コトバンクにこんな一文が。

国民の祝日の一つ。7月20日。海の恩恵に感謝するとともに,海洋国日本の繁栄を願うという趣旨で1995年制定,1996年から実施された。1876年明治天皇が東北・北海道巡幸の際,汽船明治丸で横浜に帰着した日にちなみ,1941年以来〈海の記念日〉とされていたのを改称。

 なんでもいわれがあるのね。まあ、祝日が増えるのはいいことだ。

 スケジュールを書くために8月のカレンダーを見た時驚いた。11日が「山の日」になっている!祝日になっているではないか?!いつ決まったんだろう。検索検索。
 検索結果によると、制定されたのは2016年1月1日と言うから、今年ですね。そんなこと、報道されていたかしら?聞いてないよ~。
 なんですか、日本山岳協会のようなところが申請したそうです。そしてなぜこの日になったのかと言うと、「お盆休みと絡めやすいから」と言うことでした。

 でも皆さん、山の日って知っていました?私がぼんやりだったのかしら。

 海の日山の日があるなら、川の日とか、空の日があってもおかしくない。そして今、天皇が退位を希望しているというけど、そうなったら今の皇太子の誕生日が祝日になる!

 休みの日が増えるのはいいことだ。しかし、この調子で祝日が増えていったらどうなるんでしょ?

 そのうちに毎日ホリデー?



 
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テーマ : どうでもいいこと
ジャンル :

えっ、泥棒?!それとも私の勘違い?

 今日もとりあえず6時頃目が覚めた。でも、もうちょっとのんびりしたい…そんなこんなでもぞもぞと、起きるのは7時くらい。

 昨夜は運動をしたので10時半くらいに寝てしまった。運動をしないときは12時くらいまで起きている。やっぱり運動をすると疲れるのかよく眠れる。
 起きるといつものように、まずおじさんに線香をあげる。
「おじさんといた日々はすご~く楽しかったです。ありがとうございます」

 次におじさん家の祭壇にむかう。
「おじさん家と縁をいただき、ありがとうございます」

 おじさん家はカトリックだが、くうみん父の祭壇に線香をあげるのに、こっちにはあげないと言うのも不公平な気がして、おじさん、おじさん家にもあげることにしている。

 次にくうみん父の祭壇。
「この世に送り出していただき、ありがとうございます」
 ここにだけリンがあるので、ちち~ん、と叩く。

 それから花の水を取り換え、朝食の支度にとりかかる。

 いや、さっきから実は家の中に妙な違和感を感じている。おじさんの祭壇にむかっているとき、おじさん、なんか変だよね、とつぶやいた。

 何かの勘違いなのか?

 いつも閉めている食器棚の引き出しが開いている。どうしたんだろう?違和感を感じつつ、くうみん父のいる部屋のカーテンを引くといつも閉めている網戸が開いているではないか?!

 そこで胸騒ぎがして、引き出しの中の緑色の巾着を開けてみた。ない!確か3千円くらいと、小銭が入っていたはずなのにない!
 引き出しの中には他におじさんが最後の旅行に持って行った財布代わりの茶色い巾着が入っている。最後に買ったお弁当のレシートとともに、2万円ばかり入っているはずだ。辛いので中身はめったに見ないが…そこにもあるはずの現金がなかった。

 くうみんは部屋の中を見渡した。誰か入ったと言う形跡はないか?玄関のカギは締まっているか?
 網戸の開いていたバルコニーを確認したが、雨が降っていたのに、人が入った形跡はない。家の中も足あとなんかないし、きれい過ぎる。
 どうなんだろう?でも、確かにあったはずの現金がない。

 と言うことでいつも挑戦している「依田さんのお天気検定」どころの騒ぎではなくなってしまった。とりあえず朝食を食べると、近くの交番に行った。お巡りさんはいなかったので、家に帰って110番した。
「はい、警察です」
 くうみんは家の現金がなくなったこと、でもそれにしては家の中がきれい過ぎるのでイマイチ確証はないこと、どうしたらいいでしょう?と聞いてみた。
「とりあえず警官を向かわせます」

 新聞でも読んで待っていようと思ったが、心がざわついて新聞を読むこともできない。ほどなくして呼び出しのベルが鳴り、身長180センチ以上、推定体重100キロはあると思われるガタイのいい警官が一人で来た。
「こちらです」
 くうみんは警官を食器棚のある部屋にいざなった。名前や身分確認をしているうちにあと2人、警官が来た。はじめに来た警官は制服っぽいが、もう2人は普通の制服でも、私服でもなく、作業着のような服を着ている。これが「鑑識」かしら。

 3人は家のあっちこっちを見て歩き、一人は刑事ドラマのように、ふわふわした綿毛のようなもので、食器棚や網戸をパフパフ擦っている。

 警官は、開いていたという戸から侵入するのは難しいこと、現金がなくなったのを確認したのはかなり前で、今日なくなったとは断じられない、もっと前かも知れないし、勘違いかも知れない、と説明した。 
「事件として扱うことはできませんが、こういうことがあったので相談したい、と言う形で記録に残すことはできます」
 とのことで、そうしてもらうことにした。

 緑色の巾着の現金は、6月末に新聞代を払うため、小銭数円を出した。その時千円札があったのは確認している。しかし、茶色の巾着はおじさんが最後に持っていた巾着だ。中身を上からそっと覗き見ることはあったが、それは何カ月も前のこと。

 警官は、5階6階の高い所を狙う泥棒もまれにはいるので、普段から戸締りをしっかりすること、大金は家に置かないように、と言った。
「今、家の中の指紋を採取しましたのであなたの指紋も取らせてください」
 警官はまず、黒いカーボン紙にフィルムをかぶせたようなものに、字を書くように言った。くうみんは字が汚いので嫌だったが国家権力には逆らえない。指紋も左右、指をぐるっと回すように色々なパターンで取っていった。

「それでは失礼します」
 3人は30分ほどで帰って行った。

 一番考えられるのはくうみんの勘違いだと、警官は遠回しに言っていた。
「勘違いとは限りませんけど、やはり…」

 くうみんの勘違いなのか?いや、確かにあったはずだ。そしてこの違和感…でも、警官も言っていたが、自分でも思う、あまりにきれい過ぎる家の中。くうみんの中では謎は深まるばかり。

 そして…

 指紋を取られた…もう悪いことはできない。
 

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テーマ : 気になること・もの
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知らずにやってた危ない投資 仕組み預金にご注意を

 お金の運用管理はおじさんに任せていた。自分じゃ何にもわからない。おじさんはそっち方面明るいし…と、勝手に思い込んでいた。

 先日「怪しい投資話に乗ってみた」と言う本と「投資で失敗したくないと思ったらまず読む本」と言う本を図書館で借りた。世間の皆さんはどんな危ないことをしているのかしら?私には関係ないけどね…と思っていたのだが…




 あった~~~!!危ない投資2件!でも一件はもう終わったこと。

 だいぶ前のことだが、ある日の新聞広告の中に、「日本振興銀行」の定期預金の広告があった。当時も低金利だったが、そこは他の銀行と比較して金利が良かった。しかも最寄りの駅前に支店がある。
「いいね」
 おじさんとくうみんはその広告を眺めた。ハクション大魔王がイメージキャラクターと言う素晴らしさだ。さっそく話を聞きに行くことにした。

 駅前のその支店は銀行と言うより旅行代理店のカウンターのようだった。中小企業への融資を主な業務としているそうだ。
「今なら指定のお店で使える商品券をプレゼントします」
 と言うのでわずかばかりのお金を定期預金にした。

 商品券の使える指定されたお店は、どこも普通の街中にある個人商店で、銀行の融資先であるようだった。洋服屋さんやお菓子屋さんに交じって酒屋さんもあったのでそこまで電車賃をかけて、酒をわざわざ買いに行った。重かった。

 そのうちに「日本振興銀行」は、破たんした。新聞にも大々的に報じられた。
「おじさん!あの銀行、潰れちゃった!」
 おじさんは案外冷静で、
「1千万円までは保証してくれるから大丈夫だろう」
 と、次の手続きのことを考えているらしかった。

 駅前の銀行に行くと、行員もそんなに慌てた風でもなく、銀行の中も取り乱したお客がなだれ込むようなこともなく、拍子抜けするほど淡々と手続きを終えた。無事元本と預けた期日までの利息が指定口座に振り込まれたことは言うまでもない。

 これはもう無事済んだことで、どうと言うことはない。でも問題は、某地方銀行で契約した「仕組み預金」である。しぐみ、と読む。
 これも利息がいいので預けた。確かに銀行側は説明した。
「満期期日は一応書いてありますが、これより早いことも遅いこともあります」
「いいですよ」
 おじさんもくうみんも大して深く考えずに、普通より若干いい利息で満足していた。

 そしておじさんの死…

 稼ぎ手を失ったくうみんはこの先わずかな年金と貯えを取り崩して生活することになった。
「早く仕事を見つけないとな。でも、うちの預金、どうなんだろう?」

 という訳で「怪しい投資…」とともに借りた本がこれ。


 その中にいの一番に書いてあったのがこの「仕組み預金」。
 どういうものかと言うと、
 当初3年満期と言うことで契約するが、4年以降少しずつ金利を高くして、10年目には1%程度の金利を支払ってくれる(うちのはもっと低い)と言うパッと見、有り難い定期預金なのだ。しかし!問題はその次。

「…仕組み預金とは一言でいうと、満期を銀行が決める定期預金です。一般的な定期預金は1年、3年など預入期間を預金者である私たちが自由に選ぶことができます。中途解約するのも自由で解約すると金利は本来よりも少なくなりますが、元本割れすることはありません。対して仕組み預金は、当初の預入期間が定められているものの、その期間を過ぎると毎年銀行が期間を延長するかどうかを判断します」
 と言うことで、その心は、と言うと、

 ①3年後、今より世の中の金利が上昇している場合
 預金者は他の定期預金に替えた方が有利だが、銀行としては安い金利で済んでいるので払い戻しには応じませ~ん。

 ②3年後、金利は低いまま
 銀行としてはこのまま預金されて高い金利を払うのも嫌だから、もう預かってあげない、払戻す!!

 ③ばかばかしいから途中で解約する場合
 元本割れする可能性大。銀行が満期を決めるのに、預金者が勝手に解約するとは何事だ。ペナルティとしてこれだけ払え!と、銀行から言われる。

 この「仕組み預金」、うちにある。くうみんが困るのは銀行が支払いに応じない場合だ。どうしても必要ならペナルティを取られて、元本割れしてしまう可能性が大ですと。
 まあ、この低金利は当分続くだろうからそんなに心配することはないと思うが、世の中何が起こるかわからない。

 でも、うちがこんなハウツー本のトップに来るような商品に手を出していたとは、今の今まで気づかなかったよ。

 皆さんも見直してみてね!


 



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テーマ : お金の勉強
ジャンル : 株式・投資・マネー

この世の一年はあの世の一日 おじさんのつぶやき

 おじさんは自分のことをおじさんと呼んでいた。以下はおじさん自身のつぶやきである。

 おじさんは今、夕方くらいの明るさの道を、下を向いて歩いている。周りにもたくさんの人がいるけれど、体が触れ合うほどではない。目だけ動かして周りを見ると、みんな下を向いて歩いている。

 おじさん、死んだんだ。気がついたら倒れていた。みんなが大慌てで行ったり来たりしていた。救急車に乗せられて病院に着くと医者や看護師の手当てを受けた。

 でも、その時は魂の緒が切れていて、自分の体が下に見えた。ほどなくしてくうみんが駆け付けて来た。
「おじさん、帰っておいで」
 くうみんが耳元で囁いたけれど、ごめん、おじさん、もう帰れないんだよ。
 ああ、くうみんが泣いている…

 しばらく現世に残って友達や親せきに別れを告げた。
 もう行かなきゃならない時期が来て、くうみんとも別れた。そしていつの間にかこの道を歩いている自分に気付いた。 

 ここを20日から50日くらいかけて裁きの場に向かう。そこでどこに行くかの審判を受ける。おじさんはそんなに良いこともしなかったけど悪いこともしていないから、地獄にも天国にも行かないだろう。中有界と言う現世に近いようなところで1年くらい暮らし、また現世で修業を命じられる。

 縁があれば、何十日か経つうちにくうみんに会える。きっとおじさんと同じところに来るだろう。そしてまた、くうみんも現世への修業を命じられるのだ。

 歩き始めて一日が経った。日が出たり暮れたりする訳ではないけれど、わかるんだ。

 現世の一年は、この世界の一日。くうみんにとってはもう一年が経ったのか。

 どうしているかな。




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テーマ : 死後の世界
ジャンル :

高尾山の山の中で…こんな時おじさんがいてくれれば…

 先日思い立って高尾山に行った。 梅雨はもう明けたと言ううわさも飛び交う晴れた月曜日、少しだけ早起きして高尾山へと向かった。

 京王線高尾山口には、2時間ほどで着いた。
去年高尾山に行ったのは無謀にもお盆だった。さぞかし混んでいる…と思いきや、夏の暑いさなかに高尾山のような低山に行くのはよほどのもの好きと言うことらしく、閑散としていた。そしてくうみんが行ったこの日も、あまり人はいなかったのだった。

 暑いから水の流れる坂道のある6号路を行った。途中で木陰が続いたのでかけていたサングラスをTシャツの襟首に掛けた。山道沿いに修験場がある。そこに寄って、さあ次行ってみようと山道を行こうとしたが、襟首にかけたサングラスがないのに気づいた。

 先代のサングラスを名古屋ウイメンズマラソンでなくしてしまったので、次に買った結構高めのサングラスだ。確か7千円近くしたはずだ。まだ新しいのに…

 くうみんは今来た道を引き返すと、サングラスを探して歩いた。道行く人に尋ねた。
「サングラス、落ちていませんでしたか?」
「いや~、気づかなかったな」 
「そうですか、ありがとうございます」

 なおも探していると、背の高い男性が歩いてくるのが見えた。
「すみません、サングラス…」
「??」
 よく見ると白人男性だった。

 くうみんはサングラスを探すのをあきらめてまた山道を登って行った。
「こんな時おじさんがいてくれれば…」
 そう思ってため息をついた。

 皆さん、知っていますか?山の中で落とし物をしたときに、どうすれば見つかるかと言うことを。それは男性の大いなる力なのだよ。女にはできないのだ。
 山の中で落とし物をしたとき、どうすれば出てくるか…それは…

 チ○コを出せばいいのだ!!

 山の神様は女なので、チ○コを出すと喜んで、なくしたものを出してくれるのだそうだ。この話は「あの世からのことづて」(松谷みよ子著 筑摩書房)にも書いてある。なるべくいい男がいいそうだ。



 ウソではない。実はニュージーランドの山の中でキャッシュ、クレジットカード、パスポート、航空券、貴重品一切合切入ったウエストポーチをなくしたことがあった。いくら探しても出てこない。
 その時この話を思い出し、ダメでもともと、訳を話しておじさんにチ○コを出してもらったところ、出てきたと言う過去があったのだ。

 おじさんがいてくれれば、落し物はすぐに出て来るのに…

「ありましたか?」
 草刈りをしている2人の男性がくうみんに声をかけた。
「いえ、諦めました」
「そうですか」
 一人はおやじだが、もう一人は浅黒い肌のワイルドな感じのお兄さんだ。ちらと彼の顔を見ると、会釈をして山道を登り続けた。

 いくらなんでも「チ○コを出してくださいませんか?」とは頼めない。

山頂の萩
 山頂には萩の花が咲く

山頂からの眺め
 空気が澄んでいれば右側に富士山が見えるはずなのだ

 この時期の高尾山もものすごく暑くて水をかぶったように汗が出る。山頂に到着して一息つくと、すぐに一丁平へと向かった。山頂から一丁平までは30分くらいだろうか。いつもここで昼食をとる。セブンイレブンで買ったおにぎり2個、今どんなおにぎりも2個買うと一個100円と言うことなので、普段買わない高めのおにぎりを選んだ。
 暑いから喉が渇く。500ccの水筒の水がすぐになくなる。水筒は空になった。帰り道には水場があるからそこの水を飲めばいい。駅でビールを飲むのもいいなあ。

 次に城山に寄って林道を歩いて高尾山口を目指す。
城山より相模湖方面を見る
 城山から相模湖方面を望む

 山登りには体力が大事。体力作りにプロポリスとローヤルゼリー 


キイチゴ
 クワだと思ったらキイチゴだった

まだつぼみ…どんな花が咲くんだろう?
 どんな花が咲くのかな?

こんな花が咲くんだって!
 …と思ったらこんな花。ギボシって言ったっけ?

トラノオ
 トラノオ

山道に咲いていた桔梗
 道端に咲いていた桔梗。桔梗って園芸種じゃなかったのね

 実はくうみん、この日はマタタビの木を見つけた。ビジターセンターの猫に持って行ってみようと思った。お父さん猫とお母さん猫、娘猫がいるのだが、去年行ったときはお父さんと娘だけがいて、お母さんがいなかった。どうしているだろう。
 
 ビジターセンターに着くと娘猫の姿があった。娘猫はいつもいる。でも、この子はあまり愛想が良くない。お父さんとお母さんの方が人に慣れている。

娘猫1
 愛想のない娘猫。サッと逃げる

 でも、このマタタビをあげてみると?
 
娘猫2
 おお!近くに行っても大丈夫

娘猫3
 マタタビが気に入ったようだ
娘猫4
 でも、すぐに飽きてしまった

 今日はお父さんとお母さんはどうしているだろう?そう思っていると、お母さん猫が登場した。

お母さん登場
 お母さん猫登場

母と娘
 親子は仲がいい

 お母さん猫はあまりマタタビに興味を示さなかった。好き嫌いがあるのかな。

お母さん猫
 今回お父さんが不在だった。

 猫に別れを告げ、帰路に就く。

ウラシマソウの実
 ウラシマソウの実

食べられそうだけど…
 食べられそうなキノコだけど、わからないキノコに手を出すのは危険

ドクツルタケ?
 これはカンペキ毒キノコ!ドクツルタケだと思う

ヤブカンゾウの道
 このヤブカンゾウの咲く道を過ぎると、高尾山口駅はもうすぐ

 高尾山口の観光案内でサングラスの落し物はなかったか、未練たらしく聞いてみた。係のお姉さんは他にも電話をかけて問い合わせてくれたが、やっぱりなかった。ガックリ。



 こんな時おじさんがいてくれれば…って、ちょっとお下品でしたぁ?

 でも、本当の話ですから、山で落とし物をしたら、やってみてくださいね!!街中でやったらNGですよ!

 悲しい話だと思った皆さん、品がなくてごめんなさい!ガハハ!


 




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テーマ : 気になること・もの
ジャンル :

おじさんへ…今どうしている? この世の一年はあの世の一日だそうだ

 その日、おじさんは遠足を楽しみにしている小学生のようだった。
「やっと日にちが合ったんだよ」
 以前一緒の事務所で働いていた仲間と、泊りがけの宴会をしたい、と言っていたのがついに夢叶って。待ち合わせは1時なのに、待ち切れなかったのかずいぶん早めに家を出た。玄関先で見送るくうみんは、おじさんに言った。
「今日は結婚記念日なんだよ」
「そうか」
 それには何も答えず、おじさんは靴を履いていた。
「明日の昼は海鮮丼を食べるから、夜は非ご飯ね」
 そう言っておじさんは家を後にした。

 これがおじさんと交わした最後の会話だなんてその時は知る由もなかったよ。次に見た時、おじさん、もう死んでいたんだもの。

 信じられなかった。こんな不幸がくうみんを襲うなんて。こんな不幸なことの当事者に、自分がなるなんて。
 そりゃ、世間ではよくある話。ご主人が若くして亡くなった人なんか身近にいくらでもいる。でも、まさか自分が…

 おじさんが持って行った財布代わりの巾着は、まだ引き出しの奥深くに入っている。お金もレシートもそのままだ。買った時刻が印字されている、お弁当のレシート。600円のお弁当。これ買うときにおじさんはニコニコして選んだんだろうな。
 その顔が目に浮かぶ。
 もっといい弁当食べろよ!泊まる宿ももっといい旅館にしろよ!最後まで安上がりな男だな!

 当時のくうみんはそんなことを思って涙に暮れていた。

 照玉師によると、人間は病気や事故で死ぬんじゃなくて寿命で死ぬんだって。おじさんはそれだけの命しかもらって来られなかったんだって。
 私たちはそれがわかっていたから、いつも一緒にいたんだって。

 そう言えばフィットネスクラブのオバ仲間に言われたよ。
「くうみんさんの所は、短かったけど一緒にいる時間は80歳くらいで亡くなったのと同じくらいじゃない?」
 そう言われてみればそうだね。仕事は家だし、別行動はあまりしなかった。
 
 今おじさんは帰るべきところに帰るために長い旅をしているそうだ。

 仏教では3年たてば天国に行くと言われているけど、20年から50年かかるという説もある。3年たてば最終目的地ではないにしても、ある一定の所に到達して、霊力が授けられるのかも知れない。そう思おう。

 20年から50年、だけどこれはこの世の感覚で言うと、であって、この世でない者たちにとってはそう長くない日数なのだそうだ。

 この世の一年はあの世の一日だそうだ。

 だからおじさんが死んで一年たつけど、おじさんにとってはやっと一日過ぎたところだそうだ。
 今頃どこまで行っただろう。
「ふう、やっと一日終わったぞ。少し休んで、また歩くか」
 そんなことを言っているかも知れない。

 この世の一年はあの世の一日。

 天国で暮らしている人はある日神様から呼び出される。
「80日ほど、現世で修業をして来い」
「はい、わかりました」

 80日の修業を命じられた人は80歳まで生きて修行をして、また天に帰っていくそうだ。

 おじさんは58歳で亡くなった。だから天の神様から、58日修行をするように言われたんだろう。80年と58年じゃえらい違いだけど、80日と58日ではそんなに変わらないとも言える。

 でも、おじさん、現世のくうみんにとっては長過ぎるよ。

 くうみんは乳がんを患って、手術したけれど取り残しがあった。血管やリンパにも癌が入り込んでいる。
「おじさん、ごめんね。丈夫で長持ちじゃないみたい」
 おじさんは、黙っていた。

 誰もが先に逝くのはくうみん、そう思っていた。でもね… 先のことはわからない。だけどあんまり長生きしたくない。

 癌が全部取れなかったこと、今では救いになっているんだ。

 くうみんがそう言っても、おじさんは生きているときも、もちろん今も黙っている。

 男ってそういうものかね。
 
 

 
 

 


 
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テーマ : スピリチュアル
ジャンル :

最近徒然なるままに…明日はおじさんの命日 

 土曜日はおじさんの墓参りに行った。おじさんの親族も一緒だ。
 墓地に笹がはびこっていて、このままでは遺骨を入れている部屋が壊れてしまうと石屋さんから言われたので修理をした。その様子を見るためでもあった。

 おじさんの家の墓は東京都の郊外にあるカトリックの墓地だ。明るくて公園みたいにきれいだ。修理をしたという墓には、砂利が敷き詰められている他は何の植物も植わっていなくて、少し殺風景な気がしたが、草むしりが大変なことを考えればこの方がいい。

 おじさんは男なので好きな花と言ってもピンとこないが、オレンジや黄色が好きだったので、そんな色の花を買って花瓶に活けた。みんなで墓に水をかけて手を合わせた。

 お義父さんの隣は一人分空いている。ここにお義母さんの名前がいずれ入る。おじさんの隣も一人分空いている。ここにはそのうち、くうみんの名前が彫られるだろう。

おじさんの墓
いずれはくうみんが入るおじさんの家の墓

蝶1
 どこからか蝶がやって来た

蝶2
 



 お参りした後はみんなで会食。個室を取った。おじさんの小さな遺影をテーブルに置いてみんなで食べた。一年前より笑顔の多い会食。
 食事は冷たいものは冷たく、熱いものは熱く、おいしかった。

会食1
 まずは先付

おじさんのバカ
 まったくバカなんだから… 

 月曜日はドジ霊能師照玉師に来てもらって法要。照玉師は日蓮宗の尼僧であられる。おじさんの家はキリスト教なので本来神父さんに来てもらうべきだが、本人は信仰しておらず、神父さんには来てもらえない。
 見知らぬ宗教家より、良く知った宗教家の方がいいと思い、法要をお願いした。

 お経を読んでいただいているうち、思い出がよみがえるのか涙があふれて仕方なかった。

 おじさんは今、同じ日、同じ時刻に亡くなった人たちと一緒に天国への道を歩いているそうだ。
「これから修行をして天国に行くのだから、帰ってきて欲しいとか、呼び止めてはダメよ」

 死んでから3年たてば、おじさんは天国に到達して呼べばいつでも来ることができると言う。それまで待つようにと。

 薬

 今日、火曜日は病院へ行ってきた。貰った漢方薬が体に合わず、臨時に予約を取った。本日の漢方薬3か月分約3.4キロ。

 明日はおじさんの命日。宿命の日。



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