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葬式外伝 さっさか終わらせよう告別式 

 葬式で一番偉いのは喪主である。喪主は葬儀屋さんの指示に従い、参列者の皆さんを引率するという重要な任務がある。

 くうみんはせっかちなので、葬儀屋さんの指示があると先頭に立ってさっさか歩いて行った。よく集団だとなかなか進まないことがあるが、あれはイラつく。

 告別式が終わり、おじさんが焼き場に納められ、食事のため、控室に向かうときも、さっさか歩いた。くうみんがさっさか歩くとみんなもさっさか歩き、式は大変効率よく進んで行った。
 一時間半もすると、「焼けました」と、お知らせがあり、またさっさか歩いて目的地に向かった。
 
 おじさんの骨を拾って、骨壺を手渡された。おじさんの骨の入った骨壺はすごく重くて、ずっと持っているのは大変なので、時々男性親族に交代してもらった。骨壺の重さを、後で測ったら6.9キロあった。重いはずだ。

 家に着くと、葬儀屋さんも来てくれて白い祭壇を組み立てておじさんの骨壺と遺影を安置、両脇に花を飾ってくれた。
「支払ですが…」
 支払金額はなんと見積もりより安かった。
「思ったより早く終わったので会場や控室の使用料が少なかったからです」
 と、葬儀屋さんは説明してくれた。
 皆さん、葬式ではさっさか歩きましょう。少しでも安く上げるように。

 しかし葬儀屋さんのイメージも随分変わったものだ。昔はさえないおやぢが葬儀社の社員と決まっていたのだが、担当してくれたWさんは30代と思われるすらりと背の高いかっこいい人だし、女性の化粧師も若く、笑顔の素敵な人だ。
 映画「おくりびと」の影響だと思う。

 おじさんの亡くなった7月6日は私たちの入籍記念日だ。うちには結婚記念日が2つある。一つは結婚式をした日、もう一つは入籍した日だ。
「入籍した日に死ぬなんて因果なものよのう、おじさん」
 あの日旅行に出かけるおじさんに、
「今日は結婚記念日なんだよ」
と言ったんだっけ。
 
 おじさんは旅行先で亡くなった。貴重品はもちろん返されたが、うちに戻ってこなかったものがある。

 クーラーボックスを縛り付けたキャリーカート、通称カラカラ。中には強力保冷材とビールが入っている。
 旅行用の下着。これは山用品の店で買った優れもので、汗だくになってもさらっと快適なので、おじさんは旅行には必ずこれを身につけて行った。
 そしてくうみんが西友で買った大判の傘。

 おじさん、お気に入りの衣装で、カラカラ引いて、傘持って、長い長い温泉旅行に一人で行ったんだね。
 くうみんがそっちに行くときは、迎えに来てね。
 旅行にいつも持って行くグレーのリュックに、おじさんの好きなピーナッツと、めざしの焼いたのでも持って行こうか?

 おじさんの骨壺を抱きながら、共に暮らせる日を思う。
 そう長生きはしないと思う。だって私はガン持ちだから。死に別れブログの人達、どうだ、羨ましいだろう。

 本当だよ。死に別れの人達は皆、早く一緒に暮らしたいと思っているんだもの。






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 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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