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介護問題を考える ねえちゃん連合VSおじさん・くうみん連合

 お父さんは病院で年始を過ごした。トイレはベッドのすぐわきにポータブルのがあってそれを使う。看護師さんの手際の良さはプロの技で重いお父さんの体をささっと動かしてしまうそうだ。たぶん力で動かすのではなく、支点、力点をうまく使っているのだと思う。

 そこには、いつまでもいられない。3が日が過ぎると、早く出て言って欲しいと言われるようになった。ケースワーカーがいるというので施設に入れるかどうか相談すると、その場で電話をして、
「今、空きがないです」
 と言うだけだ。それくらいならこっちだってできる!全く役に立たなかった。

 家に帰ると一族郎党で会議をした。二人のお姉さんたちは
「私達も手伝うから家で介護したい。後悔したくない」
と言い、おじさんは、
「できる訳がない。施設を探そう。それに俺、3月までは仕事が忙しくて手伝えないぞ」
 と言った。

 帰るときに玄関先までお母さんが来た。
「俺たちは施設に預ける気でいるから」
 お母さんは黙ってうんうんとうなずいた。お母さんこそ限界のように見受けられた。
 
 しかし、すぐに施設が見つかる訳ではない。とりあえずお姉さん二人と、お母さんで交代で介護をすることになった。
 くうみんはなぜか介護はしなくていいと免除してくれた。たぶん介護となるとお下の世話もあるのでお互いに抵抗があると気づかってのことだと思う。

 くうみんはパソコン検索でおじさんの実家近くの施設を何軒かピックアップした。パソコンがなければ探すのは大変だったと思う。
「おじさん、ここなんかいいじゃない?歩いても行けるよ」
「そうだな。しかし姉さん達、いつまで続くか…」
 おじさんとふたりでその中の2軒を見学した。一軒は静かな住宅街に、もう一軒は大きな商業施設のすぐそばにある。どちらの職員も、入居者に対し、丁寧な応対をしていた。
「楽しいわよ、来なさいよ」
 入居している女性もにこやかに言った。

 ヘルパーさんの助けもない、素人介護は長くは続かなかった。おじさんとくうみんは実家に押っ取り刀ではせ参じた。
 できないことが判ったのならこれで方向は決まった。お姉さん夫婦×2におじさんは資料を配った。
「介護施設を何軒か探したんだけど、ここはどうかと思う。ここならおかあさんも毎日面会に行けるし、何より安心だ」
 今まで黙っていた婿軍団は、
「おお~、これは素晴らしぃ~」
 とほめそやした。彼らは口を挟まなかったが、密かにおじさん・くうみん連合に味方していたに違いない。自分たちの面倒を見てくれる人がいなくなる。

 さっそくその施設にゾロゾロと、見学に行った。静かな住宅街にある「レストヴィラ」。ワタミの介護だ。
 
 感触も上々、さっそく入居したいということになったが、
「部屋の改装がまだ済んでいない。それに介護保険の資格を取ってからでないと入居できない」
 とのこと。
「判りました。さっそく介護保険の申請をします。なるべく早い入居を希望します」
 
 家に帰ってからは介護保険の資格を持っていなくてもショートステイできる施設(PC検索でも一軒しかみつからなかった)に連絡し、そこに入る手配、介護保険の申請などてんやわんやだった。

 話は前後するが、お父さんは銀行のキャッシュカードを作っていなかったので、まだ受け答えのできるときに車いすで銀行に連れて行き、カードを発行してもらった。そうしないと、いずれ本人が窓口に行けなくなると、生活費もおろせなくなってしまう。
 お父さんはカード=クレジットカードと思うのか、キャッシュカードも、ポイントカードすらも持っていなかった。窓口でも嫌がっていたが、私達に好意的な銀行員もいれば、「年寄りの財産を奪う気か?」と疑いの眼で見る銀行員もいた。

 ショートステイの施設に入居して間もなく、ショートステイの施設から連絡があった。お父さんは夜中にペットボトルを壁にガンガン打ちつけ、
「助けてくれ~!助けてくれ~!」
と大暴れするという。
「夜はご家族の付き添いをお願いします」
 と言われた。おじさんと姉さんたちが交代で夜付き添った。

 そのうち介護保険に加入することができた。要介護4だった。レストヴィラからも、入居できると連絡が来た。

 助かった…家族はもちろん、ショートステイ先の職員も、みんな思ったに違いない。
 

 

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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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