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実は大変な日々 その後

 毎日ご飯を食べさせに行くなんて勘弁。めんどくさいな、嫌だな。こんなことを言ったらブーイングだろうか?

「なんて人なの?!親のためのことをメンドクサイなどと」
「嫌だなんて、なんて冷たいのかしら?!」
 なんて言われちゃうのかな。

 しかし、お姉さん方のそのブーイングは施設の方に向かった。
「寝たきりになったら毎日こんなことをさせるの?!」
「看取りまでするって言っていたじゃない!」

「そ、そうですよね、お姉さん方。これって施設の仕事ですよね」
 うちはよくおじさん母に会いに行く。おじさんは自営なので、時間の都合がついた時を見計らって、毎日のように行っているし、くうみんだってよく会いにいく。お姉さん達も片道2時間かけて月に2回くらい来ている。

 あの家はよく来る。ならば食事の面倒も見てくれるだろう。そう思われたんだと思う。
 しかし、時間を見つけて会いに行くのと、決まった時間に仕事をしに行くのは全然違う。

 おじさんから施設長に言ってもらった。
「ベッドから車椅子に移動させるのが大変だから、人手のある時間に早めにベッドに移動させて部屋での食事介助は家族で、ということですが、施設がすべき仕事を利用者にさせるというのは間違っていませんか?」
 施設長はあっさり引き下がった。

 ということでこっちの件は落着したのだが、おじさん母の骨折問題がまだ未解決だ。
 施設付きのT医師は、ヤブA病院からの申送り状を見て驚いたという。
「ふつうは、今後の扱いについて書いてあるものなんですが、それが全く書かれていないのです」
「まーっ!やっぱりヤブA病院!」
「それでですね、私は内科医なもので、今度はちゃんとして先生…と言っては失礼ですが、診ていただいた方がよろしいかと」
「それじゃ先生、ちゃんとした病院、紹介願います」

 ということで先日ちゃんとした病院に行ってきた。
 介護タクシーを頼んで、病院に降り立つ。まだ新しい明るいロビー、キビキビ働く事務員、看護師…
「ここがちゃんとした病院」
 鼻の穴をふくらませても、ヤブA病院のような変に臭いはしない。

おじさん母はリクライニング式の車椅子に寝ている。リクライニングの車椅子はリヤカーのようだ。
 リヤカーに母親を載せて移動する中年夫婦…リヤカーの上でしゃべりまくる老婆…

 受付を済ませ、待合室で待つ。しゃべりまくる老婆、不安げな中年夫婦。見かねたのか、看護師が空いている診察室で待つように言ってくれた。
「先生はここにお呼びしますから」
「ありがとうございます」

 おじさんは診察用ベッドに寝そべって本を読んでいる。しゃべりまくる老婆…長い待ち時間。

 2時間ほど待って女の先生登場。慌てて起き上がるおじさん。

「今までヤ…A病院に入院していたのですが」
 最初におじさんは手術はしないとはっきり言った。しかし先生はなぜしないのか?という感じだった。
「え~、でも、ヤ…A病院では命がけの手術だと聞きましたが」
「そんなことはありません」

 レントゲンを見たが、この分なら骨頭だけ替えれば済むこと、この手術を受けるのは高齢者がほとんどだが、翌日からリハビリをすること、手術したほうが今後の痛みも軽減すること、そんなに難しい手術ではないこと。
「手術時間も1時間程度ですよ」
「一時間!」
 くうみんのちちの手術ですら3時間かかったのに!1時間で済む?!
「車椅子もリクライニングじゃなくて大丈夫です」

「ヤ…A病院で聞いた話とかなり違います。もう一度考えてみます」
 そう言って、診察室をあとにした。
「はじめからこの病院に入っていたら、今頃もう歩いていたかも…」
「そうだね、おじさん」

 手術したはいいけど、くっつかなかったという話も聞く。もう一度メリットデメリット確認して決めることになった。

 仕切り直しだ。は~。



 
 
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テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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