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意外とキュートな病院の怪人 怪人のマスコミデビュー

 病院の怪人こと福島先生の次の診察日になりました。
「どう、調子は?」
「かなりいいです。8割がた良くなったんですが、もう少し何とかなりませんかねえ」
あくまで今までに比べればいいということで、以前のようにホットフラッシュなんてない世界に入れたらそれが一番です。
「完全には無理」
「そうですか」
 もう少し様子を見てもいいかな、と考えました。ふと、先生を見ると、いつもは座った姿勢が90度くらいなのに今日は95度くらいになっています。反り気味なのです。机の上に一冊の本がありました。
題名は「新しい漢方 これであなたもバッチグー」(秘密保持のため仮名)とあります。
「あの、この本は?」
 先生はやっと気付いたか、という顔になって言いました。
「本書いたんだ。もうすぐ本屋さんに並ぶから買って読むように」
 すこしぱらぱらと見せてもらいました。
「へ~、これ、ゴーストライターに書いてもらったんですか?」
「違うよ!自分で書いたんだ。はじめはゴーストライターが書くといって、もって来たの見たらへたくそでね」
「先生は、お医者さんなのにこんな才能もおありなんですね」
 福島先生は椅子をくるりと回して背中にこちらを向けました。良く、背中に哀愁が漂うと言いますが、今、先生の背中に満ち満ちているのは喜色です。もう一度椅子を回してこちらに顔を向けました。まじめな顔をしています。
「テレビにも出るんだ。必ず見るように」
「えっ、思いっきりドンですか?」
昼間よく見る情報番組の名前を言いました。
「なんだよそれ。あなたの健康(秘密保持のため仮名)って言う番組だよ」
「まあ、あの権威あるチャンネルの…知り合いにも言っておきます」
 その夜、くうみんはガントモに一斉メールを打ちました。病院の怪人がテレビに出るぞ~。みんな、見るんだぞ~。

 放送当日になりました。くうみんはテレビの前に座り、食い入るようにテレビを見ます。数人の先生方に混じって福島先生の姿がありました。他の先生方はなれているのかカメラ目線で落ち着いていますが、怪人福島先生はがちがちに上がっているのが良く見て取れます。目線も伏せ気味です。
 放送終了後、一人のガントモからメールが届きました。
「先生、照れ屋さんなのね」
 そう、こんなとき、女性は男性をかわいいと思うものです。好きだなあ、こういう人。


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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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