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中途半端に終わったパワーチャージ箱根の旅

 夕食の後は温泉に2回くらい入った。いつもならおなか一杯になり過ぎて動くのも嫌だけど、今回はそこそこの量だったので、結構行動できた。
 だったらいつもこの程度にしろよ…と思うのだが、定食よりもブッフェの方がお得感があって、ついたらふく食べてしまうのは貧乏人のサガと言うもの。

 ベッドにもぐりこんでいると、なんとなく雨が降っている気配がする。箱根は雨が多い。天気予報は晴れだが、予断は許されない。
 
 次の朝も朝ぶろに入ってビール、そして食事だ。旅先ではガッツリ食べる。
朝食
 うまそうだ
 
取りホだが摂り過ぎると塩分過多
 漬物や納豆は取りホ。でもあまり取り過ぎると塩分過多になるからこの程度に

 9時半ごろにチェックアウトして、強羅駅に向かった。ここから小涌園まで行って、元箱根方面行のバスに乗る。
 バス停の列に並んでいると、係の人が来た。
「元箱根方面に行く方。バスがパンクしたので、すごい行列です」
 えっ。ざわざわと動揺が走る。
 しかし行ってみたら大したことはなかった。良かった。

小涌園
 箱根駅伝で有名な小涌園。おじさんとはここによく泊まった

小涌園前のバス時刻表
小涌園前時刻表

小涌園前時刻表2

水陸両用車両
元箱根バス停近辺にあった水陸両用の観光車両。乗ってみたいけど、今日は運休のようだ

 強風のため、ロープウェーも海賊船も運休とだと言う。芦ノ湖には湖とも思えない大波が、バシバシ岸に打ち付けられていた。

 芦ノ湖の大波
 芦ノ湖大荒れのため海賊船は運休

 箱根神社に無事着いた。箱根神社に長い長いお願いをしたのち、隣にある九頭竜神社新宮にもお参りする。お賽銭は計200円。こんなもんで長い長いお願い事を聞いてくれるだろうか。
 九頭竜神社前から湧き出る水は、パワー全開の水だそうなのでペットボトル2本に入れて持ち帰った。

 帰ろうとすると、箱根神社にお参りする人がすごい行列を作っていた。団体さんかな?団体旅行は何も考えなくてもガイドさんが連れて行ってくれるけど、何をするにも並ばなくちゃいけないからな~。

お参りする人たち
 神社ははるかかなたです

 この後くうみんは旧街道を歩こうとしたが、どうも雲行きが悪い。風も強くなった。観光案内所で旧街道へ行く道を聞いたが、
「この後大雨になりそうですよ」
 と言われたので、そのままバスで帰ることにした。

お玉が池
 バスから見えたお玉が池

 昔、入り鉄砲出女と言われた時期、家に帰りたくて関所破りを試みた少女お玉が、処刑された。それを哀れんだ村人がここの水でお玉の首を洗ったという。今でも、出ると噂の心霊スポットらしい。

富士屋ホテルは建て替え中
 老舗富士屋ホテルは建て替え中

 小田原行きのバスはすぐに来た。これに乗って小田原に行き、今度こそロマンスカーに乗ることができた。
 ビールは後一本残っていたが、350mlなので500ml入りのを売店で買った。

  おじさんが倒れた旅館には、さすがに行けなかった。きっと旅館の人にも迷惑をかけただろうと思う。本当は挨拶くらいはしなければいけないのだろうか。
 いや、こういう時は黙っているのがいいかなとも思う。

 なんだか中途半端なパワーチャージだった。のんびりできたし、箱根神社と九頭竜神社にお参りもできた。水もたんまりもらってきた。だけど、行きの電車でビールを飲み損ねるし、旧街道は歩けないし。まあ、9月の今頃は夏の清々しさには遅く、紅葉には早過ぎる、中途半端な時期ではある。

 次に期待。
 


 
 


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テーマ : 箱根
ジャンル : 旅行

一人箱根路へ 

 おっかあに日記を読まれて心ざらざらのくうみん。あの日記はおじさんとの思い出がたくさん書かれている。おじさんへの思いを書き綴った日記。それを土足でズカズカ入られたようなもの。
 他のものならまだしも、本当に許せない気持ちでいっぱいだ。

 そんなに大事なものならちゃんと隠せよ、そう思う人もいるだろう。そう、その通りなんだけどね。でも、自分の憩いの場である家の中で、なぜそんなに気を張っていなければならないのか。母という厄介な存在、もう本当に嫌になった。私以外、誰も構ってくれる人もいないというのに、この仕打ち。

「おじさん、もうこいつの面倒見るの嫌!!」

 一人でどこかに息抜きに行きたい。そしてパワースポットでパワーチャージができれば。そうだ、ここからなら、箱根が近い。箱根に行ってみようか?

 くうみんが箱根に行く気になるというのはおじさんの死という悲しい出来事に一つ区切りができたということなのか。

 おじさんは箱根で倒れて、そのま帰らぬ人になった。だから今まで箱根に行くのが嫌だった。
 箱根に行くのは3年ぶりだ。おじさんと行っていたときは、「小涌園バスプラン」で行って、ブッフェではなく、フレンチレストランのプランにしていた。でも、これは2名以上でないと申し込めない。

 くうみんは「ト〇ー」という予約サイトを思い出した。直前の予約が他のサイトに比べて格安だそうだ。ここで見ると、なるほどじゃらんや楽天と比べるとかなり安い。
 ここで1名で予約できるところを検索、あまり高くない所…強羅にあるホテルメルヴェール箱根強羅を選んだ。

 しかし、こういう安いサイトってどうなんだろう?「○クー」で検索、評判を探した。
 これによると、安いには安いなりの理由があって、やはり高い金を出して泊まるのとそうでないのとでは違いがあると「宿屋です」という回答者が言っていた。
 さて、どんな待遇を受けるか?

 それはそうと、一泊して次の日に箱根神社に行ってこよう。箱根神社とともに、九頭竜神社という所もパワー全開だそうだ。ここは九頭竜の森という所にあるのだがバス停もなく、不便だ。なので箱根神社の隣に九頭竜神社新宮を作ったそうだ。パワーは九頭竜神社の本宮と同じで、新宮近くから湧き出る水は霊験あらたかな水だという。よし、ペットボトルを持って行こう。
 くうみんはそれなりに楽しみにして、前日の夜はちょっと早めに寝た。

 翌日はこの地はいい天気だった。風は少しあるけど、台風は行ってしまったし。ロマンスカーの予約をしよう。ロマンスカーの予約サイトを開いて、座席まで予約しようと思った。
 ここでくうみんは変なことに気付いた。

 予約ができない!!

 なんと台風は過ぎたものの、その影響で線路に不具合が生じ、ロマンスカーは運休だという。
 車中で一杯…これはもう旅行のときの楽しみだ。これがないと旅行の楽しみが半減してしまう。通勤用の列車は動いているらしいが、あの横に長く伸びた椅子に座って、ビールとつまみで一杯やる勇気はない。
 宿はもう取ってしまったし…やむを得ず通勤用のあの電車に乗る羽目になった。

 小田原から箱根湯本に着くと、箱根登山鉄道に乗り換える。箱根湯本にはそんな悪条件にもかかわらず大勢の人が観光に訪れていた。外国人も多い。座れはしたものの、また横に長い普通の座席だった。隣の車両を見ると、4人掛けや二人掛けの椅子が並んでいる。しまった、あっちの方が旅情がある。でも、もういいか。
 くうみんを乗せた箱根登山鉄道は、スイッチバックを3回繰り返して箱根路を上って行く。
「おじさんとも来たなあ…」
 ドブスなおバンが、そんな思いを胸にしているとは誰が思うであろうか。

 強羅にたどり着くと、今宵の宿に電話をして迎えに来てもらった。
 思った通り、あてがわれた部屋はあまり眺めが良くない。やっぱり安いサイトはそれだけのことはある。しかし、一人だとあまりいい部屋に通されないことが多いという事実もある。安くもないのにこんな部屋に通されたら、怒り心頭だ。安いから良しとしよう。

メルヴェール箱根強羅 部屋
 部屋は結構広い

バストイレ
 バストイレはちょっと狭い

部屋からの眺め
 全然良くない部屋からの眺め

風呂に行く時の籠
 さすが女性に優しい宿という触れ込みだ。風呂に行く時のために籠を用意している

 部屋の中には美顔器が。もちろん試してみたが、湯気で浴衣が湿っぽくなった。
 
ポットだと思ったら美顔器
 はじめは湯沸かしポットかと思った

美顔器を試す
 これが美顔器か、初めて見た

胸突き八丁の急坂
 ホテル前の坂は胸突き八丁

強羅駅
 強羅駅

 明日の行動のためにバスの時刻や乗り場を調べに駅まで行った。迎えの車は、かなり遠回りしていた。これなら歩いても10分とかかるまい。しかしホテルの前はすごい急坂だ。

 旅館の大きな楽しみは温泉。いそいそと風呂場に行って、湯につかる。
 ああ、いいなあ、一人は。くうみん母がいると、時間を合わせなくてはならないし、すっ転んだら手を貸さなくてはいけないし、最近、公衆道徳がわからなくなったのか、風呂桶にタオルを持ち込んで絞るのをやめさせなくてはならないし、いろいろ気を使う。もっと大変な人が大勢いるのはわかっている。けど、日記の盗み読み…はぁ~。

 くうみんはビールを7本持ち込んでいた。行きの電車で飲まなかったので、足りないという心配はない。部屋でたらふく飲んだ。
 食事は量の少ない梅コース。だけど、足りないということはないし、いつもブッフェでお腹パッツンパッツンになるまで食べて、そのまま寝てしまうよりいいと思う。

 食事
 量少なめとの触れ込みだが、今のくうみんにはちょうどいい
 
ドリンクメニュー
 飲み物は若干高め

外の景色
 席は窓の近くのいい席。ガラスに人が写り込んでいる。心霊写真ではない

料理
 とろろ湯葉蒸しと言うものか?

お品書き
 お品書き

ご飯とみそ汁
 ご飯とみそ汁
 
デザート
 デザート

 廊下に設置されたドローンのようなもの。本当にドローン?防火の機械か?

ドローンか?


 実は今回、風呂場で3歳くらいの女の子から、
「ばあば」
 と呼びかけられた。
「ばあばに似ているのかな?」
と答えたら、お母さんと思われる人が、言った。
「ばあばじゃないわよ。間違えたのね」
 女の子も、あれっ、という顔をした。
「うふふ」

 くうみんも一億〇○歳、普通に考えれば30半ばの子供がいてもおかしくない。だからそれくらいの孫どころか、小学生くらいの孫がいてもおかしくない。

 そうか、ばあばか。もうばあばに片足突っ込んだな。

 しかし!明日はパワーチャージのため、箱根神社に行くのだ!九頭竜神社の新宮にも行って、霊験あらたかな水をたんまりもらって来なければ。
 そして箱根旧街道を通って帰ろう。帰りはロマンスカーに乗ってビールを飲もう。
 翌日を楽しみに、くうみんはまたもやビールを空けるのであった。

 しかし、翌日このオバさんはまたしても予想外のことに悩まされるのであった。

 このオバさん(ばあば)はどうなってしまうのでしょう?
 


 
 








  


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テーマ : 箱根
ジャンル : 旅行

したい生活 夢の生活

 おじさんがまだいた頃に、おじさんが死んだらどうやって生活して行こうか?と考えたことがある。働きに出るとしても、若ければいいけど、年取ったらなかなか働き口もあるまい。
「お前は山小屋で働け!」
 おじさんが言った。某山小屋で、かなり年取ったじいちゃんが働いていた。主ではないらしい。Aさんと呼ばれていたが、ちょっと耳が遠いらしく、あまり戦力になっているとは思えなかった。
「山小屋なら、Aさんですら雇ってもらえてる。たぶんお前も大丈夫だろう」

 くうみんは山が好きだ。好きな山にいて、仕事ができるならこんな有り難いことはないだろう。女子は台所仕事や掃除で活躍できそうだ。

 でもなあ…

 いざおじさんが亡くなって、山小屋で働けるかというとそうも行かない。家の管理はどうする?植木やメダカの世話は?
 特に最近、メダカが大量に孵化して、ベビーラッシュだ。この子達を飢えさせる訳には行かない。

 一人なら気楽に動けるかというとそうでもなく、家族がいると大丈夫かというと、そうでもない。こういう家を空ける仕事ができるのは、家族がそれを認めている場合や、家は寝に帰るだけのもので植木やメダカなどは何もない場合に限るだろう。

 家ってあればあったで守らなきゃいけないし、なければ就職もできないという。
 今のホームレスの皆さんの中には、若い頃は飯場で生活していたが、失業して仕事とともに、寝食するところも失ってしまったという人も多いそうだ。

 実はな、くうみんは何のしがらみもなければ、日本中をあっちこっち暮らし歩いてみたいのだよ。寒いときには沖縄、暑いときには北海道のように。

 夢の実現のために、まず断捨離から始めるか。

 こんな時も、おじさんがいたらなあ。こんな生活がしてみたいよって、話をするのも楽しそうなのに。一人でこんなことをぶつくさ言っているのは、なんだか寂しいおばさんのような気がする。
 


 
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テーマ : ひとりごと
ジャンル : ライフ

おじさんに会って来た どうでもいいお知らせと、ちょっと大切なお知らせ

 新居に入ったはいいが、いろいろと気が落ち着かない日々を過ごすくうみん。
 家を買ったからさぞかし気分のいいものだろうと思っていたが、そうでもないのだよ。

 何でもかんでも求めるのは贅沢と言うもの。くうみんさん、わがままだな。

 そういう意見もあるかも知れないが、ちょっと思い悩むことがあって…こんな大事なことに、どうして気が付かなかったんだろう?

 そんな悶々とした日々を送っていたある日、おじさんとの会話を取り持ってくれるミディアムさんのことを思い出した。いつもは年一回、おじさんの誕生日前後に行くと決めているのだが、9月から料金値上げと聞いた。だったら急げ!この問題をおじさんに聞いてみたい。
 
 という訳で、先日おじさんに会ってきた。

 こんな世俗なことを聞くのは、とためらいはあったが、おじさんは解決法をちゃんと示してくれた。ちょっと面倒だが、なるほど言われてみればこの方法が一番いいかも知れぬ。
 ただ、すぐ解決という訳には行かない。くうみん自身がやらなければならない。そうじゃないと前に進まない。

「面倒くさがって、先に延ばさないように」

 わかったよ、やりますよ。まだまだのんびりできないな、トホホ。

 おじさんは今、幽界の上部にいると言う。そこで大変努力をして修行に励んでいる。なのでみんなから尊敬され、リーダー格になっていると言う。
 おじさんは割とそういうところがあった。みんなの先頭に立って何かをするような。
 でも、それが「夏祭り」だったり、単なる飲み会だったりする。まあ、みんなが喜んでいるようだからいいか。
  
 くだらないことも聞いてみた。以前、僕たちの結婚は生まれる前から決まっていたんだよ、と言っていたけどあれは、私しか手をあげなかったからなの?と聞いてみたら、
「違うよ!」
 という答えが返ってきた。この言い方が、実におじさんそのものだ。
 おじさんとくうみんは何回も夫婦になったけど、親子になったこともあるそうだ。おじさんがお母さんで、くうみんは男の子だったそうだ。
 そう言えば箸の持ち方を教わったのは、おじさんからだった。
 くうみんは男だったこともあったのか。なんとなく、そんな気もしないでもない。

 引っ越しを考えたのは、以前住んでいた所に、おじさんが亡くなったことによって人の心の暗闇を見せつけられたという、苦い思い出があったから。
 新しい地で心機一転、と思ったら、またまた問題勃発。

 早く落ち着きたい。

 
 

 どうでもいいお知らせ

 この記事を書いているとき、宅配便が来ました。
 何か頼んだっけ?そう思って出てみると、全く知らない大阪の会社からパキラが送られています。住所だって限られた人にしか教えていないのに、なぜ?まったく覚えがないので、受け取り拒否をしました。
 
 これってどういうことでしょうか?
 
 
 ちょっと大切なお知らせ

 ミディアムさんの連絡先を教えて欲しいという問い合わせが、何件かありました。

 コメント欄にメアドを貼り付けてもらうと、設定が悪いのか、メールを送信することができません。
 なのでメールは、画面右側にある「くうみんにメールはこちらから」を使ってください。しかしながら、相性があるのか、携帯のメアドだと、届かないこともあるようです。PCのメアドなら確実と思われます。
 





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テーマ : まあいろいろ
ジャンル :

いってくる

 その日おじさんは、ご機嫌だった。 前から計画していた、仲間内の一泊温泉旅行がやっと実現したからだ。
 おじさんは無類の風呂好きだ。その日も10時になるとフィットネスクラブの風呂に行き、まだ早いと言うのに待ち合わせ場所に向かった。
「おじさん、こんなに早く行ってもあっちで1時間近く待つんじゃないの?」
「いいんだよ、弁当選んでいる間に、時間なんてすぐ経つから」

 長雨が続いていた。その日はかろうじて雨が上がっていたけれど、おじさんが泊まる予定の旅館は、裏に山がすぐ迫っているので、がけ崩れが心配だった。
「崖側じゃない方の部屋にしてもらって」
「あはは、大丈夫だよ」

 玄関先で靴を履いて、ドアを開けた。
「行ってくる」
 と言うように外に出たが、細く開けたドアから顔を覗かせた。
「明日の昼は海鮮丼を食べるから、夜はご飯じゃないものね」
「うん、わかった」
 
 おじさんのいない夕食は、おじさんのあまり好まないエスニックなものや、ちょっと変わったものを食べることにしている。
 その日は、キンカン卵のすき焼きだった。牛肉の代わりにキンカン卵を使うと言う、突拍子もない代物だ。キンカン卵は、くうみんの子供時代の憧れの食材だ。そんなに高いものではない所を見ると、親があまり好きではなかったんだと思う。

 豆腐、シラタキ、玉ねぎ、春菊…昔はすき焼きには長ネギだったけど、今は玉ねぎの方が好きだ。
 テレビを見ながらビールを飲んで、一人で夕食を食べた。

 深夜、電話の鳴る音がした。誰だろう、こんな時間に…しつこく鳴る呼び出し音に、ついに電話に出ると、おじさんが大変なことになっていると…
 担当の医師からも連絡が入った。
「大変厳しい状況です」

 急いで支度をして、タクシー乗り場に向かった。医師からの大変厳しい状況という説明…これは後から考えると、もう駄目ですと言う意味だったらしい。

 くうみんが病院に着くとおじさんは、心臓マッサージを受けていた。でも、ただ単に心臓を動かしているだけの状態だった。心臓マッサージを止めると心臓は止まってしまう。すでに亡くなっていると言うことだ。
 おじさんはうっすらとほほ笑んでいた。きっと倒れた時に、また来たいな、なんて思っていたんだろう。鼻から血を出している。くうみんはティッシュで拭いた。

 おじさんは、くうみんの呼んだ葬儀屋さんの車に乗せられた。くうみんはおじさんの足元に行くと、足をマッサージした。いつも朝にするように。

 おじさんもくうみんも、今までの日々が、ずっと続くものだとばかり思っていたけれど、こんな風に終わってしまうことがあるんだねえ。
 人はともかく、自分の身にこんなことが降りかかるなんて、夢にも思わなかった。

 一日だけで終わると思った、たった一人の夕食は、その後もずっと続くことになった。

「行ってくる」
 と、言ったのは、
「逝ってくる」
 の方だった。

 おじさんが先に逝ってしまった。

 7月某日、おじさんの命日。雨降る中、墓参りに行った。おじさんの名前の次は一人分だけスペースがある。ここにくうみんの名前が入って、この家は終わり。

 次はミカエルが継いでくれるって。





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テーマ : ひとりごと
ジャンル : 日記

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プロフィール

ひねくれくうみん

Author:ひねくれくうみん
 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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