おじさんに会いに行った

 おじさんに会いに行った。いつもおじさんはくうみんのいる家に来るというけれど、なんとなくいるような気はするけど、話をすることはできない。

 その仲介をしてくれる人がミディアムさん。

 去年も9月に訪れた。1年経った今、おじさんはどうしているのかな?

 今回もおじさんが来ているという証明をする。私しか知らない事実、周囲のほんのわずかな人だけが知ること。
「何でこんなことを知っているんだろう?」
 そういうことをズバリ当てるミディアムさん。ブログを読んでいるんじゃないの?いいえ、私のブログには書いていないことを言い当てる。決してあいまいなことではない。この人は本物。

 好きな人に会いに行く。結婚前はいつも私がおじさんの部屋を訪れた。そして今は、おじさんがくうみんの部屋を訪れているらしい。おじさんがどうしているか、年に一度だけくうみんの方から訪ねることにした。

 おじさんは去年は旅の途中だと言った。今回はどこかに定住するようになったのか、歴史の勉強と鳥獣の世話をしているらしい。
 
 鳥獣の世話?おじさんが? 

 とぉ~とぉ~、と~…なんて言って鶏でも追いかけているのかな?

 豚の背中をポンポンたたいたり、馬の顔をなでたり…エサもあげればおシモの世話まで。

 他にもいろいろ聞いたけど、今は勉強だけでなく、結構楽しくやっているみたいだ。

 本当に言うことがおじさんらしい。年末年始の旅行を今から楽しみにしているって。また船旅をすることになるよ…そういっているらしいけど、今の所予定はない。もちろん年末年始の旅行は飛行機だ。もう予約は取ったんだし、これは鉄板。その後はどうなるかな。

 おじさん、仕事がみつからないんだけど。ライティングの仕事もパタッと来なくなっちゃったんだけど。

 今は仕事よりも自分のケアをすることの方が大事だよ。焦らないで。おじさんはそう答えてくれた。

 おじさん、私たちが結婚することは、いつ決まったの?この世で?またはそっちの世界で?

 結婚はこっちの世界で決まることのあれば、そちらの現世で決まることもあるよ。僕たちの結婚はこっちの世界で決めたことだ。この糸でつながれていたんだよ。

 おじさんはそう言って金色の糸を振ってみせたとミディアムさんが言う。



 今日はおじさんの誕生日。おじさんの好きなものを夕食に出そう。おじさんの好きなもの?サバの水煮、ピーナッツや柿の種、トウモロコシ、枝豆。なんだか変なものばかり好きだなあ。ピーナッツと枝豆を買ったよ。

 おじさんは牛肉はあまり好きじゃないって本当?高いから遠慮していたんじゃないの?一応ハレの日の食事だから、久々にステーキを焼こうと思う。ちゃんと焼き方も調べたから、中まで熱いミディアムレアーにできると思う。

 誕生日、おめでとう。生きていれば61歳。でも、おじさんはあの日から歳を取らない。

 おじさんがいないこと以外、私は幸せにしています。そして、おじさんの所に行く日を心待ちにしています。



 

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テーマ : スピリチュアル
ジャンル : 心と身体

ごまめの歯ぎしり

 電話が鳴ったので出ると、以前おじさんが顧問をしていた会社で事務をしている女性だった。
「私、憶えていらっしゃいますか?」
 シングルマザーとして、子供を養っているしっかり者の彼女だ。
「もちろんです。お久しぶりです、お元気ですか?」

 今日、行っていいですか?どうぞいらしてください、お待ちしています。

 時間通りに彼女が来た。世間話をした後に、突然彼女が切り出した。
「私、会社を辞めたんです。辞めてくれって言われて…」

 聞くと7月いっぱい働いたのに、締め日までの給料しかもらえなかったという。
「その分餞別をいただいたので、損した訳ではないんですけど…」
 彼女としては何か釈然としないものを感じたようだ。

 その社長のことはくうみんも知っている。いい人だと思っていたが、このことで見方が変わった。

 中小企業とも言えない零細企業が、労働基準法なんか守れないことくらいわかっている。10年近く勤めた彼女に対し、退職金を払う余力などない、そんなことはわかっている。

 だけど、できる限りの誠意は示せよ。

 具体的には働いた分の給料は支払う。その上でいくらかの餞別を出す。餞別の数万円を出すくらいなら、いくら零細企業でも潰れることはなかろう。

 会社を経営するということは大変なことだ。自分の家族だけでなく、社員の生活も守らなくてはいけない。会社を立ち上げるときに、そうれは覚悟していただろうに。

 くうみんは憤慨した。
「おじさんがいれば、きっと意見したと思うよ」
 彼女もうなずいた。
「おじさん先生だったら、絶対社長に言ってくれたと思います。だけど今の税理士先生は、社長の言うことを淡々と聞くだけですから」

 おじさんはウェットな男だった。義理人情に厚いところがあった。
 
 くうみんもおじさんが亡くなったときに、信頼していた人から手痛い仕打ちを受けたことがある。まさかこの人が…人間、金が絡むと鬼になる。そう思い知った。

 2時間近くも話し込んで、彼女は帰って行った。
 くうみんには何の力もない。くうみんにできるのは、ただ話を聞くことだけ。そしてひたすらごまめの歯ぎしりをするだけ。




 ごまめの歯ぎしりとは、実力のない者が、いたずらに苛立ったり悔しがったりすることのたとえ。 (故事ことわざ辞典)






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テーマ : ひとりごと
ジャンル : ライフ

今年は山に行けるかな

 毎年のように何日もの山の縦走に行っていたのはもう何年前になるだろう。
 何年前なんてものじゃない、20年以上前のことだ。
 おじさんがテレビ番組で、立山の室堂から黒部峡谷鉄道の欅平に抜ける山道を見て、行く気になったのだ。その後かなり大変な道だとわかって、おじさんはやめたいと思ったようだが、くうみんが行きたくてたまらなくなった。

 上野の百貨店で、こんなサービスをするという新聞記事を偶然見つけた。
「山の安全をお祈りして、今年もお客様に山の案内をいたします」
 おじさんと一緒に会場に行くと、各山域ごとに案内の人がテーブルについていた。立山担当の人の前に行って、
「こういうルートで登りたいのですが」
 と聞くと、
「大丈夫だぁ。普通の人は登れる。ただし…」
 地図を指さし、 
「ここの道は下は200メートルもの谷だぁ。毎年一人か二人落ちるけど、もう二人落ちているから、あんたたちは大丈夫」
 おじさん 「…」
 くうみん 「そうですか、良かった~♡」

 おじさんは高いところが苦手で、ややビビりだったが、気に入って2、3年続けて行ったように思う。

 その後、山は日帰りがメインになり、海外旅行に行くようになって、そのうち国内旅行に目覚めて、そしておじさんがいなくなった。
 
 おじさんのお姉さん達がクルーズの旅に行くというのを聞いて、去年くらいからクルーズにも行くようになった。だけど、そうね、これからはいろいろ取り混ぜて行きたい。

 今年はぜひ富士山に登ろうと思っている。でも、足がこれでは行くに行けない。一応鍼の先生には富士山に登りたいと言っておいた。
「今はまだ無理、でも8月終わり頃になったら行けるかも」
 頭ごなしにダメと言ったら、がっかりするだろうと思ってこう言ったのかも知れないけど、行けたらいい。いや、絶対行ける!!

 と言うことで新しいザックを神保町まで買いに行った。
 今持っているザックは20年も前に買ったものだ。おじさんの方が若干大きいけど、65リットル前後の容量だ。

 以前は3、4日の縦走にはこれくらいが普通だった。重さは10キロ前後だったか。
 しかし去年、久々に立山に行ったところ、みんなのザックは小さかった。くうみんのザックだけが異様にデカくて、
「テント泊ですか?」
 と聞かれた。

 今は登山用具も軽量化、小型化が進んで、そんなに大きなザックは必要なくなったらしい。
 店員に3、4日の縦走にはどの程度のザックがいいか聞くと、45リットルのものを出してくれた。いくつか試しに背中に着けてみて、一番フィットするものを選んだ。
 いずれ立山に行く時のために、6本爪の軽アイゼンも買おうとしたら、今くうみんが持っている登山靴に合うかわからない。靴を確認してから買った方がいいと、そのまんま東によく似た店員のお兄さんがアドバイスしてくれた。

 なのでとりあえずザックだけ買うことにした。アイゼンはもっとゆっくり買えばいいや…

 あっちに行きたい。こっちにも行きたい。まるでおじさんの夢を引き継ぐかのように。

 夢は野山を駆け巡る。






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テーマ : ひとりごと
ジャンル : ライフ

土用丑の日うなぎの日

 いつも今夜は何を食べようかと考えるが、こういった行事があるとすぐにメニューが決まる。土用丑の日はウナギを食べよう。
 しかし、去年は食べたかな?食べていないんじゃないかな。

 おじさんがいた時は土用丑の日に限らず、よくうなぎを食べた。お義母さんの入居している老人ホームで、ちょっと贅沢をするときは寿司かうなぎを食べた。寿司は出前で、うなぎはおじさんが少し離れた地元の名店でお弁当になったのを買ってきた。

 今年、そのウナギ屋さんに行くと、その店はなくなっていた。違う店で買った。
 うなぎとみそ汁、イワシの刺身にとろろ芋。
「おじさん、いただきます」
 テーブルの上のおじさんに言ってから食べ始めた。

 うなぎなんか食べたのはいつ以来だろう。去年、九州の柳川に行ったとき、「御花」で食べたのが最後かな。

 一人だと、食べるものなんかどうでもいいと思ってしまう。ただ栄養が偏らないように、野菜をなるべく摂るように…おいしければいいというのも問題だけど、栄養のことばかり気にする食卓もつまらない。

 店に行っておじさんが好きだったものを見ると、おじさんがいれば買うのになあ、そう思って手を出さないで帰ってしまう。

 独り暮らしの男性は、お惣菜をよく買うようだけど、あれは高いよ。自分で作った方が絶対安い。だけど、どうも自分で作るのはまずいと思うものもある。

 ポテトサラダと、卯の花だ。この二つはどうしても買った物の方がおいしいと思う。誰かおいしい作り方を知っていたら教えてください。

 あ、そうそう。

 この日はこれを食べる日!と世間が言ってもどうしても受け入れられないものがある。節分の太巻きを食べる習慣。あんなの関東じゃ昔はなかったのに、コンビニのコマーシャルですっかり定着してしまった。

 太巻きは好きだが、この日は絶対食べないぞ!…って、「太巻きを食べない日」なんて意識しすぎか?

 なんだか最近おじさんを思い出すのは2年前の今頃は失意のどん底にいたのを思い出すからか?うなぎを見て、おじさんと食卓を囲んだあの日々を、思い出してしまったからなのか?

 おじさん、今頃どうしてる?
 




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テーマ : 生きること
ジャンル : 心と身体

命日に墓参り そして葬式ライターくうみんの一考察

 おじさんの命日。おじさん家の墓は都内某所にある。くうみんの住む家からは結構遠くて、でも一日つぶれるほどのことはない、中途半端な距離だ。

 でも、高尾山に行く途中の駅なので、早めに高尾山に行ってその帰りに墓参りすることにした。
 家を7時前に出てコンビニで昼食を調達し、電車に乗ると9時頃高尾山口駅到着。

 今までなかった駅風呂ができていた。
高尾山口の温泉施設
 こんなのあったら有り難い。

料金
 大人一人千円

バースデー特典
 バースデー特典として半額の500円!安~い!

 くうみんの誕生日は8月21日だ。ホテルによってはバースデー特典を設けている場合があるが、繁忙期のためあまり使い物にならない。おじさんの誕生日は使えたが、もういない…

 しかし、ここ高尾山は、8月の暑い日はガラスキなのでくうみんの誕生日もここなら使えそうだ。

 8月だけじゃなく、充分暑い今の時期も人があまりいない。

ケーブルカー駅
 人気のないケーブルカーの高尾駅

 この季節は人だけじゃなくて花もあまりない。

ユリのつぼみ
 ユリはまだつぼみ。7月も中旬過ぎれば花も開こうか

頂上より
 曇っているので山もあまり見えない

 こんな眺めが見えるはず
 本当だったら富士山初め、こんな山々が見える

ガラスキの頂上
 春と秋には考えられない人気のなさ

トラノオ
 トラノオが咲いている

 一丁平
 いつもおじさんと昼食を取った一丁平。相席が多かったが、今回はこんな感じ

 そこから30分くらいか?歩いたところに城山が。アジサイだけが元気だが、これは店の人が植えたものだろう。

城山

 城山まで来れば、あとは下り坂ばかり。もう帰り道だ。
 山を下りてからの一般道を歩くのが結構長い。道々梅の実が落ちているので、きれいなのを選んで拾った。梅干しはまだあるから、これは梅酒にしようかな。
 おじさんが亡くなった年だったろうか。梅干しや、さし酢を作ったのは。さし酢は酢の物やお寿司を作るのに使うと普通の酢より絶対においしい。
 おいしいものを作っておじさんと一緒に食べようと思ったのに。

 ちなみにさし酢は梅1キロに酢を800cc、砂糖300g、塩を100g、これらを一緒に入れ物に入れて作る。2週間以上漬ける。適当なところで梅を取り出し、日に干せば、これがおいしい梅干しになる。絶対失敗しないのもうれしい。

 な~んて考えていると駅に着いた。電車の時刻を確認してから、靴を洗った。のどが渇いた。墓参りの前だが、売店でビールを買って飲んだ。酒好きのおじさんならわかってくれるだろう、と勝手に解釈する。

 おじさんの墓に行く時は、なぜか電車の連絡がいい。電車とバスの乗り継ぎもほとんど待たない。魂はくうみんの家の祭壇にいるにしても、お墓はお墓で大切にしてもらいたいのかな。近くの花屋さんで花を買って、墓地備え付けの掃除道具を持って墓に行く。

 今まで墓の敷地内に南天の木が植わっていた。でも、おじさんの遺骨を埋葬するときに、石屋さんが、
「カロート(遺骨を納める部屋)が、笹の根でかなり劣化していますよ。直した方がいい」
 というので、敷地内を造り直したのだが、全部コンクリで固めたので、植木を植えられなくなった。しかし、雑草も生えないので掃除が簡単になった。草むしりもほとんど必要なく、墓石に水をかけて雑巾で拭って終わり。 

おじさん家の墓
 きれいになったおじさん家の墓

 おじさん家はカトリックなので、墓には線香立てがない。でもくうみんの家の祭壇には線香立てがある。これは家にお参りしてくれた人が、線香を持ってくることが多かったからだ。

 貰った線香、せっかくだから線香立てを買って、手向けるようにした。その後も線香を自分で買って手向けるようにしたが、キリスト教徒の家に線香、ひょっとしてこれは葬儀参列者としてはNG、気をつけなくてはいけないことではないかと、葬儀のマナーについて書いたこともある、葬式ライターくうみんは思った。

 家にお参りするときのマナー
 線香をお供えにするときは、その家が仏教であるのか確認してからにしましょう。キリスト教では線香は供えません。お花か、お金がいいでしょう…な~んて。






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 年齢一億歳。
 
 病んだ乳を抱えて今を生きる。また走り始めた。涙を流しながら。

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